Der König Hat Eselsohren

国立トレチャコフ美術館展・忘れえぬロシア@Bunkamuraザ・ミュージアム



ケガの功名、かな?

美容院に予約を入れていたので勇んで出かけていったら、予約の時のコが間違えていたらしく、明日の10時からになっていたf(^ー^;
さてどうしよう、上野に行こうか、それともBunkamuraに行こうか。
この雨では、さすがのルーブル展だってそんなに混んではいないだろう、とは思ったけれど、やはり今回のあれ、いまいちインセンティブに欠けるのだ。
だって、フェルメールの「レースを編む女」を初めとして、めぼしい作品はルーブルで既に見てる。
大体において、「モナリザ」やらなんやらのイタリア・ルネサンスのエリアや、ドラクロワ等々の19世紀の大作群に比べて、フランス他ヨーロッパの17世紀絵画が置かれているあたりって団体客のルートに入ってないので、私自身、最初にルーブルに行ったときには行かなかったけれど、その後一人で行ったときには見放題だった。
どれくらい見放題かというと、ルーベンスの「マリー・ド・メディシスの生涯」が並んでいる展示室には何人か見物客がいるけれど、他の部屋には人っ子一人いないので、係員がちょっと離れたところからずっとついてくるぐらいf(^ー^;
なので、単に全部は覚えていないだけで、実は今回のルーブル展に来ている作品は全部見てしまっている可能性も否定できないので、間違いなく見たこともないし、行ったこともないし、今後行く予定もないモスクワの美術館を選択(笑)

でも、こう言っちゃ悪いけど、思ったよりは人が入っててびっくりでした。
結構な土砂降りなんだけど。

ロシア絵画って確かに普段あまりお目に掛かる機会がないというか、少なくとも個人的にはあまり縁がない。
実際に見てみると、古典的で懐かしいのに、何かが違う感じ。
なんなんんだろう?
もちろん、ここに並んでいるロシアの画家たちも、フランスやらドイツやらに行っていて、向こうの影響を物凄く受けているし、間違いなく軌を一にする部分があるのだけれど、何かがちょっと違う。
空気の違いなのか、景色の違いなのか。
もちろん風景画に関しては、間違いなく、景色の広がり具合が違っている。
遠景がとんでもなく遠い。
自然の中の風景はもちろんのこと、「ネヴァ河のそり遊び」なんて、サンクト・ペテルブルクの町中の景色なのに、なんだか川幅の広さが半端じゃないんですけど…f(^ー^;
ホントにこんな感じなのかなぁ。こんななんだろうなぁ…。

そして何よりも驚くのは、画家たちのとてつもない画力、表現力。
誰も彼も、並大抵じゃないですよ。
印象派に影響されたらしき、外光派の作品も、ちょっと離れたところから見るとピッと焦点が合うあたりはモネの絵に通じるけれど、印象派とは違って物凄く写実的な、まるで写真のように見える側面もある。
なんつーか、出品されているすべての作品にコメントできそうなくらい、どの作品も質が高い。
その中でもやはり出色なのは、今回いちばんの目玉になっている「忘れえぬ女」でしょう。
原題は「見知らぬ女」だと書いてあったけど、これは確かに、一度見たら「忘れられない」。
なんですか、これは!!
画面の中に、ほぼ等身大で、とんでもなく美しい女性がこっちを見つめていて。
売るんだ瞳も、唇も、まさに今にも動き出しそうで。
身につけている衣服や小物すべての質感から何から、まるで本当に目の前に彼女がいるみたい。
それくらい人物を徹底的に写実的に描写しているのとは対照的に、背景の町並みはまた徹底的なまでにぼやかされていて。
こんな絵、初めて見たよ!!Σ( ̄口 ̄*)

凄かった~。orz

まさに「忘れえぬロシア」ですな。
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