Der König Hat Eselsohren

冷たい炎の画家 ヴァロットン展@三菱一号館美術館



5月はじめに、無理矢理ウォーホル展に行って、今は気力も体力も十分じゃない…orzと思い知らされてから、早4か月。
いい加減、そろそろ美術行脚を再開しようよ。
この間に見逃しちゃったのも、いっぱいあるし。

何より気になっているのが「東京駅周辺美術館共通券」。
3館ぐらい行けば元は取れる感じなのだが、それもそろそろ怪しくなってきている。

しかも、数週遅れで、「美の巨人たち」のヴァロットンの回を見てようやく思い出したけど、そろそろ終わっちゃうんでは?

ということで、三菱一号館へGO!
これがねぇ、結構話題になってるってことで、混んでるんです。
まぁ、そういう自分だって、今回の特別展で初めて名前を知ったんですが…f(^_^;

初期のアカデミックな作品で、ほほ~、ウマイのね、とジャブをかまされつつ、最初に気に入ったのは版画。
デモの様子を描いた版画は、暴力的な場面なのに、どこかユーモラスで、パリっぽい。
こじゃれた感じもかもしつつ、人物造形が、ちょっと手塚治虫風(笑)

そのあとも、TVなんかでも散々紹介された「ボール」とか「貞節なシュザンヌ」とか、沢山人が群がってるし、自分でも嫌いじゃないんだが、どうも版画が好きf(^_^;
特に水浴のシリーズで、白鳥につつかれて水着のおしりに穴が空いてるのとか(笑)

途中でいきなり、ヴァロットンとはまるで関係ない、陶器の展示になるのはいかがなものか、と思いつつ。

さらに、本や雑誌の表紙とかの展示から、同じ頃の人たちではあるけれど、別の作家の作品ばかり並んでいるところがあるのは何?と思いつつ…。

終盤にスゴイのがありました!
「竜を退治するペルセウス」。
も、これ見た瞬間、どうしていいんだか…f(^_^;
思わず、ぷっと吹き出したものの、大声上げて笑うわけにもいかず…f(^_^;;

だって、竜じゃなくて、どこからどう見てもワニだ。
ペルセウスというより、真っ裸のヤクザ屋さんだし。
説明には「大道芸人のような」とあったけど、角刈りっぽい頭にあの風貌、どう見ても晒を巻いてツボ振ってそうだ。
でもって、おばちゃんっぽいアンドロメダが、迷惑そうな顔でペルセウスを見上げてる…。

もう、もう、これのせいで、他の作品の印象が全部吹っ飛んだ!!
ここまで神話の世界を冒涜した作品も、そうはなかろう。
ブラボー!!

普段絵はがきを買って帰るときは、額に入れて飾ることを念頭に、もとの作品と質感が大きく変わらないものを選ぶようにしていて、実際、今回も、版画作品のものを何枚か買ったのだが、ペルセウスだけはどうしても買わずにいられなかった!
家で思う存分、大爆笑するために…(笑)
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