Der König Hat Eselsohren

7/15 Namib Naukluft Park

★続きを追加済み。



朝4時45分にモーニングコールが掛かってくると言うので、それよりも早く、4時半にアラームをかけておいた。
しかも、ある程度、荷物や着るものを用意して寝たので、さくさくと身支度終了。

まだ朝食には時間があるな。




あれ?モーニングコールは??



そこで、はた、と気が付いた。
南アと1時間時差があったのを忘れてた…orz
南ア時間で4時半起きだったら、ナミビアでは3時半だよf(^_^;

仕方ないので、PCに向かっていると、5時ちょっと前にドアをノックする音が。

誰かと思ったら、従業員の女の子が、モーニングコールを掛けたのに呼び出し音が鳴らなかったので、見に来たのだという。
部屋に入って、電話を確認してみるものの、原因はわからず。

早めに起きててよかったなぁ。
モーニングコールをあてにしていて、急にノックで起こされたら、かなりびびると思う(笑)

5時15分なので、荷物を持って、部屋を出る。
予想通り、かなり寒い。
コートの下に、ユニクロの薄手のダウンをがっつり着込んでも、まだ冷え冷えとする。

そして、目の前に広がる南の空の下の方に、ぼんやりとした白い雲のようなものが。

あれが大マゼラン星雲か!!
その斜め上のところが小マゼラン!!
ガミラス星はあの中に!! ←ありません。

寒さを忘れて見入っていると、オーストラリア人のご夫婦がやってきた。

あそこに、マゼラン星雲が!

と、言おうとして、はたと気づいた。
オーストラリアも南半球なんだから、マゼラン星雲も南十字星も、別に珍しくないよな(笑)

朝食は、パンやシリアルと、コーヒー・紅茶程度だけれど、私的にはこれで十分。
食べる時刻も、普段、日本で朝食食べる時間とそんなに変わらないし(笑)
しかし、なぜこんなにちょっとしか出ないのかというと、砂漠で砂丘に登ったりしたあと、ピクニック形式の朝食が予定されているからです。

国立公園内は、途中から4WDしか走れないことになっているので、今日は見た目ぼろっちい4輪駆動車で。
7時の開門を目指して、100キロ近い道をぶっ飛ばす。

その途中、東の空に、恐ろしいまでに明るく、しかも逆さまに引っかかっていたオリオン座が、だんだんとはっきりしなくなってきて、山の端が徐々に明るくなってくる。



やっぱ大自然の中だと、空の色味が全く違う。

公園の開門が7時ということは、ちょうど日の出の頃だろうと思っていたら、案の定、公園に押し寄せた車の群れが、門の前で待っている間に日が昇った。

門を入ってすぐ、セスリエムのサービスエリアで、いったん休憩。
まだまだ寒いものの、日の光が当たった分だけ、少し暖かい。




ここからしばらくは、舗装された道路が続く。

宿を出た辺りからずっと、両側に岩山が続いていたが、しばらくすると、右側だけ、徐々に砂丘に変わり始める。
ナミブ砂漠特有の、真っ赤な砂だ。
その砂丘の上に、枯れ草のようなものが、ぼつぼつと生えている。



ガイドのガブリエル曰く、その草は、まるでブッシュマンの髪のようなので、ブッシュマン・ヘアーと呼ばれているのだそうだ。

それにしても、砂丘ってこんなに綺麗なのか。
まだ日が高くないこともあって、陰影がくっきりとして、まるで絵に描いたようだ。
初めて生で見た。
つーか、初めての砂漠がナミブ砂漠って、マニアックすぎるだろう(笑)

そうこうするうちに、左側も、遠くの方に赤い砂丘が見えるようになってきた。

しかも、真っ平らな地面だったのが、なんだかごつごつとした、不思議な地形に。



路肩に車を駐めて、降りて見物する。
つーか、観光ポイントになっているので、次々に車が来ては駐まる(笑)

ここがソソスフレイ。
かつて湖のあったところだ。
今でも雨期には小さな川が流れるという。

道路を挟んだ反対側には、立ち枯れたアカシア(?)の木。
その向こうの砂丘と相俟って、砂漠の雰囲気満点。





しばらくすると、左側も完全に、砂丘の景色に変わった。
しかも、徐々に、立派な砂丘が増えてくる。



もう、あっちもこっちも、写真撮りまくりだ(笑)
まぁ、こんなとこ、そうそう来れないし。

走るにつれ、どんどん表情を変える砂丘を、右に左に写真を撮っているうちに、左手に、砂丘の尾根伝いに、点々と何かが張り付いている砂丘が見えてきた。

今日のメイン・Dune45だ。
ここは大きくて形も綺麗な上に、人が登ることが許されている。
点々と見えていたのは、登っている人たち。



よっしゃ~!とスニーカーの紐をきつめに締め直す。

アリーナが、「頂上まで行く?」というので、「もちろん!」と一緒に登り始める。

でも、これが、見た目以上にきつい。
これが普通の山なら、まあまあなんだけど、何しろ砂だから。
普段(ほとんど行かないけれど)砂浜を歩くにも、砂に足を取られて、土の上ほどには進めないのに、さらに傾斜がついてるから(笑)

ホントに、踏みしめた瞬間、2/3歩ぐらいはずるっと下がる。
一歩一歩が「365歩のマーチ」状態。

しかも最初、なぜ足跡がずっと、砂丘の尾根をちょっと避けているんだろう?と思ったけれど、実は、他人が踏んだ跡が残っている上を踏んだ方が、まだずり下がりにくいことに気づく。



実際、ところどころ尾根を踏んだ跡が残ってるし、ちょこっと踏んでみたけれど、そこは一番砂が柔らかいのでした。

しかも恐ろしいことに、ハイカットのスニーカーも何のその、靴の中に砂がバンバン入ってくる。
パネェ~!
どんぐらいハンパないかというと、登っているうちに、靴に入った砂のせいで靴がきつくなるほどf(^_^;


ふと、右の斜面の下を覗くと、ダーバン夫婦が砂丘の麓を散策している。
見た感じ70代後半と結構なお年なので、砂丘に登るのは断念したようだ。

後ろを振り返ると、オーストラリア夫婦も、歳は60前後ではあるけれど、旦那さんが足が悪いので、奥さんのバーバラだけが登ってきている。


日が昇ってきたのと、自分が砂丘を登ってきたのとで、だんだん暑くなってきた。

ここが頂上!とはっきりしたところはないものの、高さ的には一番高い辺りにまで、何とかたどり着いた。
確か20分後に集合といわれていた気がするけれど、そんなものはとっくに過ぎた(笑)
もはや時間無視!
アリーナと、遅れて登ってきたバーバラと、3人で、砂に寝転がったりしながら写真を撮り合う。
だって、こんなとこ、もう来れないかも知れないし!

上から見ると、車で進んできたところがずっと、ソソスフレイの堅い昔の湖底なのに対し、この尾根が続いているずっと先の方は、遙か彼方まで真っ赤な砂の砂丘が連なっていることがわかる。





それにしても、赤い砂と青い空のコントラストの美しさ。
ま、SONYのカメラは少々青が強く出る癖があるんで、そこをちょっと割り引いてもらったとしても、今まで見たこともないような鮮やかな景色だった。
自然というのは、とてつもない色をしているものだ。
いくら見ても、見飽きることがない。


頂上からは、尾根伝いに元来た道を降りる人も多いけれど、半分近くの人たちがやっているのと同じように、斜面を滑り降りることにした。
でも、滑り降りようとすると、結構足が砂に埋まる(笑)

途中でも止まって写真を撮りつつ、少しずつ降りていたら、なんだかファインダーに見える像がおかしい。



レンズの蓋に砂が入って、開かなくなってる!
そうならないように、なるべくこまめに電源を切って、蓋を閉めてたんだけどなぁ。
いったん無理矢理こじ開けた上で、何度か開閉しているうちに、きちんと閉まるようにはなったけれど、それでもちょっと油断すると半開きになる。
やはり、蓋が自動開閉するコンデジは、砂漠には不向きだった。
でも、でかいと邪魔なんだよなぁ。


下まで降りきったところで、いったん靴を脱いで、逆さに降ると、予想以上に大量の砂が、文字通り、ざーっと音を立てて流れ出てきた(笑)
靴下も砂まみれだし、それどころか、指の間にも砂がざらざらしている。
砂丘を快適に登るなら、長靴かサンダルが良さそうだ。


予定よりもかなり遅れて出発。
暑くなってきたので、上のコートを脱ぐ。

しばらく走ったところに、門と駐車場がある。
ここから先は、4WDしか走れない。
個人で4WD以外で来た場合には、ここに車をおいて、歩いて行くしかない。
実際、ぶらぶらと歩いている人たちを見かける。
日差しが強くて、きつかろう(笑)

4WDしか走れないくらいだから、道路は未舗装どころか、穴ぼこだらけの砂地で、乗っていても車に振り回されている感じだ(笑)
ここまででもすでに思っていたけれど、車酔いしやすい人は、絶対に無理。

ぐいんぐいんと振り回されること、しばし。
今日の朝食の場所に到着。
木の下に、屋外用のテーブルといすがいくつか置かれている。



しかし、Dune45を出発するときに、遠くの方で砂煙が上がっているのが見えて、嫌~な予感はしていたけれど、やはり風が強くなってきている。
ガブリエルも、風が近づいてきているので、急ごうというのだが、テーブルにクロスを広げるにも一苦労。

朝食は、一人分ずつ、サンドイッチや野菜、ヨーグルトなどがパックされた、お弁当。
そこへ、フルーツジュースや温かいコーヒーがつくのだが、うっかりすると軽いものが飛ばされそうで、びくびくする。
はっきり言って、ピクニック気分を楽しむ余裕などない(笑)

食事のあと、行きたい人だけ、歩いてデスフレイに行く、というので、もちろん参加。
フレイ=湖という意味なので、ここもやはり水が干上がった湖の跡なのだが、「死の湖」とは強烈な名前だ。

ここは基本的に平地で、所々、昔水のあったところの地面が固まっているとはいえ、ほとんどは砂地なので、1.1キロもの距離を歩くのは、やはり結構きつい。
時々、鷹のような姿の鳥が、遠くを飛んでいるのが見える。

ただでさえ歩きにくい上に、途中で、さっきまでビュービューと吹いていた風が、突然ぴたっと止まった。
暑い!
薄手のダウンを脱いで、長袖のTシャツ1枚になるとちょうどいいくらい。
つーか、ある程度見越して、フード付きの黒いTシャツにしてきて、助かった。
半袖だったら、日差しが強すぎてかなわない。

ようやく、向こうの方に、真っ赤な砂の真ん中に、白く広がった場所が見えてきた。



たくさんの木が立ち枯れているが、触ることは禁止。



白く固まった、かつての湖底の上に立つと、今まで歩いてきた砂の上と違って、まるで体が軽くなったように感じる。
それくらい、しっかりとした地面に、かつて水の流れていた痕跡と、ひび割れが刻まれていて、確かにすべてが死に絶えた、最果ての地、といった感じだ。

ここまで来たのも、結局、アリーナとバーバラと3人だけだった。
南アではあまり感じなかったけれど、アフリカに来るのは、やはりある程度若いうちじゃないと。
せめて、十分に体が動かないと。
大自然を相手に、バリアフリー化するわけにはいかない。

元来た道を戻るのも、なかなか大変だ。
結局、往復で2キロも砂の上を歩くのは、その距離以上に体力を使う。

途中でガブリエルが、そっちの人たちのあとをついて行くように、といって、自分は違う方向へ向かった。
より、帰りに便利な方へ、車を回してくるということのようだ。

車を待ちながら、また靴を脱いで砂を払う。
先ほどまでとは行かなくても、かなりの量の砂が、靴から流れ落ちる。

車はまた、ぼこぼこの砂地の上を戻っていく。
途中、野生のスプリングボックやダチョウに、時折遭遇する。
日が高くなってきて、砂丘の陰影が薄くなり出している。
フロントガラスの向こうの方では、遠く、蜃気楼が起きている。
来たときと違って、ガブリエルが開けている運転席横の窓から、砂埃が吹き込んできて、のどの奥に張り付く。
ちょうど鼻とのどの境目に張り付いた砂がとても不快だ。

砂地を抜け出して、快適に平らな道路になってしばらく、さっきのDune45に通りかかると、人影が結構少なくなっている。
そりゃそうだろうなぁ。
今から登るのは、きっと、砂が焼けてきて辛い。
見た目としても、この後は、日が傾いた夕方の方が綺麗だろう。

朝にも立ち寄ったセスリエムのサービスエリアに再び寄った後、今度はそのセスリエムへ向かう。
ガブリエルの説明によると、セスリエムというのは、6つの穴という意味で、文字通り、地面に巨大な穴が開いている。

上からのぞき込むと、結構深い。
右手の方の岩場から降りていくことができるというので、またもや、ダーバン夫婦を残して、今度は4人で降りていく。

やや急なところは、階段状に石が組んであったりはするものの、基本的には、大きな石がごろごろとしていて、所々に木や草が生えている、これもまたこの世の終わりのような場所だ。
なんか、宇宙船でも不時着したとか、そんな設定が似合う(笑)



とりあえず行けるところまで行って、引き返す途中、上に見える岩の切り込みがアフリカ大陸に見える、とアリーナがいう。



なるほど、言われてみればそうかも。

車に戻り、さあ、あとは宿に戻って昼食!と思ったら、その前にガソリンスタンドで給油。
でも、このスタンドの人たちが、陽気で楽しい。
W杯の話や何かで、みんなさんざん盛り上がる。
しかも、ここの人たちも、すぐそばの空き地で、いつもサッカーをやってるんだと(笑)

スタンドでゆっくりしてから、ようやく出発。
この時点ですでに13時半すぎ。
ここから宿までは1時間ほど掛かる。
宿の昼食時間は15時までだったと思うが(笑)

国立公園を出たところから、また未舗装の道なので、尚更砂埃がひどい。
一生懸命咳払いをしてみるものの、全く効果がない。
辛い。辛すぎる。
どうしてみんな平気でいられるのかが不思議だ。
単に、私が元々気管支ぜんそくで、呼吸器系全般が弱いから、こんなに気になるんだろうか?


14時半過ぎに宿に到着。
ツアーのグループごとに、食事が用意されている。

食事の後、次のサンセットツアーが16時半集合なので、それまで部屋に戻って、まずはシャワーを浴び、上から下まで全部着替える。
そうでもしないと、砂だらけで気持ちが悪い。
脱いだもので、手で洗えるものはすぐに洗い、それが無理なものはよく砂を払う。
靴も、改めてよく砂を払った後で、中も外もよく拭く。

ただし、残念なことに、のどの奥だけがどうにもならない。
どれだけうがいをしようにも、届かないところに砂埃が張り付いてしまっている。
咳をしたところで、いっこうに剥がれる気配がない。

そうこうするうちに16時半だ。
サンセットツアーはさっきよりもやや大きい車で、4人ほど人が増えている。
今度はこの宿の持っている敷地内の、マーブル・マウンテンと言うところから日没を見るのだ。

途中、宿で使う水をくみ上げている井戸のポンプを通ったり、敷地内で餌付けされているオリックスがいたり。
宿の敷地自体が、とてつもなく広大だ。

マーブル・マウンテンに着いたところで、クーラーボックスに入っていた飲み物が配られる。
ビールとか、シャンパンとか。
ただし、自分が飲んだものは、後で自分で払うんだけどf(^_^;

シャンパンを手に、地平線に沈んでいく夕日を眺める。



さすがに、地平線に夕日が沈むところは、日本ではそうそう見られないので貴重だ。
10分もしないうちに、夕日は完全に地平線の下に。



一応用心はしてきたけれど、日が沈むと風が冷たい。
それでもさらに10分ほど、空の色がさらに変わっていくのを眺めてから、帰路につく。
車に乗り込むときにはまだ明るかったのに、そこからあっという間に周囲が暗くなっていく。

風が強いので、夕食はどうなるのだろうと思っていたら、今日は屋内のレストランでビュッフェ形式になったという。
品数は意外と少なく、サラダが2種類ほど、肉類がポーク、クドゥ、ラム。
そこへさらにデザートがつく。
味は悪くないけれど、ちょっとつまんない。

ただ、食後、こちらの要望に応えて、調理師や給仕の女の子達が、ナミビアの歌を踊りを交えて披露してくれた。
いつもはこんなことはやらないというのだけれど、絶対にこれは楽しい。
是非やって欲しい。
しかも、歌としては素人の女の子達なので、とても素朴で感じがいい。

明日は、ヴィントフックに戻るオーストラリア夫婦と私、スワコップムントに向かうアリーナとダーバン夫婦の2組に分かれてしまうので、朝食にまた集合しようと約束する。
つーか、私が空港に行く時間に合わせて、オーストラリア夫婦も早く出発することになってしまったので、申し訳ない。
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