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Der König Hat Eselsohren

国宝阿修羅展@九州国立博物館



この連休に、ホントにミュンヘンに行ってたら、きっとこれを見に来ることはなかっただろう。

だって、一応土日祝日は外したものの、平日でも大混雑なのはわかってるし。
別に仏像が好きな訳じゃないし。
そもそも立体モノって、そんなに好きじゃないし。
大体において、この人気って絶対におかしいでしょ?


って、そんなに文句を言うなら行かなきゃいいじゃん、と思わないでもないけれど、日本のモノをある程度きちんと知っていなければ、というのがひとつ。
それ以上に大きいのは、今回は360度ぐるっと背後まで見られる、またとない機会であること。

もうかれこれ10年以上前になるけれど、パリに行ったときに、偶然ルーブルで、法隆寺の百済観音像を見たときの衝撃と言ったら!!
普通なら、薄暗い中を正面からしか見られないのに、ごく至近距離で四方八方から見られる展示スタイルにびっくりしましたよ。
しかもそれ以来、海外で日本美術を見るのもアリだな、と思うようになったくらい。

それを考えると、ようやっと日本でも、一美術作品として鑑賞できるようになったと言うことだ。


9時30分開館のところを9時前に行ったので、待ち時間40分というのはさもありなん、と思ったけれど、実際には9時半よりも早くから入場させていた(笑)
館員の人たちは大変だなぁ。


入ってすぐの祭具等々が並んでいるところで既に大混雑だったけれど、次の展示室にある阿修羅像は、物凄い人だかりが取り巻いている。
少し離れたところでは、胸から上くらいしか見えない。
思っていた以上に細くて、華奢だな。

つーか、えーと、これを言ってしまっていいんだろうかと思うけれど、いくら少年の姿であるとしても、全く筋肉の存在を感じさせない、とにかく細い腕が6本、にょきにょきと生えている姿から思い浮かんだのは、虫…。
あと2本、脚が生えているから、蜘蛛?f(^ー^;

ネットでも読んでいたけれど、阿修羅像は全員が徐々に左回りに回りながら鑑賞する(笑)
最初は目の前に大きい人がいたりして、あまり見えないけれど、輪の最前列で係員が誘導していて、16歩左へ移動したら、前の方の列の人は後ろの人が見えるようにしゃがんで鑑賞。
一周近くしたところで、ほとんど遮るモノがない状態まで進んだ。
ある意味、しゃがんで見上げるのは、ちょっと視点が変わって面白い。

それに、衣の布の表現の細やかさとか、未だに少し模様が残っているところとか、本当に1300年近く前に作られたのかと思うと、かなりびっくりする。

そして念願の背面。


肩胛骨ないよね、この人。


そりゃ仕方がない。なにしろ空想上の造形なんだし。


や、でも本当に何から何まで空想上の造形なのかな?
後ろから見るとシャム双生児みたいだし。
全くこのままと言うことはないにしろ、意外とヒントになった奇形児とかがいたのかも。
八部衆の迦楼羅なんかもちょっとそう思ったり。

でも、阿修羅のみならず、八部衆の像は面白かったし、ホントに良くできてるなぁ。
背後に回ったときに、衣に付いている金具の造形なんかを見ると、同じような金具って、今でも使われてるじゃん、と思ったり。
顔の表現なんかを見ると、おそらく八部衆は全部同じ人の手になるんだろうと思われるけれど、スゴイ仏師ですよ、この人。


十大弟子も一通り見終わって、再び八部衆をぷらぷらと見ていたら、どうやら興福寺のお坊さんとおぼしき人と博物館の係員と思われる人が話をしているので、何気なく立ち聞き(笑)
やはり興福寺に戻って、新しいお堂で公開されるときには、背面まで見られるようにはならない様子。
ということは、この後ろ姿が見られるのは、今度の日曜までですな…f(^ー^;

かなりの混雑の割に、阿修羅像での係員の誘導がうまくいっているので、結構よく見られましたよ。
なにしろそのあとも、みんなどこもかしこも左回りに鑑賞しているし(笑)
でも阿修羅像のところで、「はい、では16歩左に進みま~す」ってやってるお兄さんたち、もう阿修羅像には飽き飽きしてるんじゃないかな…f(^ー^;

出てきたところで、阿修羅グッズがわんさか売られていたけれど、…いらない。
やっぱ見た目、虫っぽいっていうか、あるいはエビ・カニ系?
どう考えても節足動物っぽい。
フィギュアが物凄い人気だとか言われてるけどさぁ、あんなもん、家に置きたくないよ。
気持ち悪いじゃん。

みんな、そう思わないのかな?
像として素晴らしいかどうかと、それをいつも見ていたい、手元に置いておきたい、と思うかどうかとは、別だ。
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