Der König Hat Eselsohren

アヌシー

今朝は完全に雲が掛かってしまって、モンブランの姿は見えない。
小雨がぱらつく中、チェックアウトを済ませて駅に向かう。
といっても目と鼻の先だが。


9:03発のサ・ジェルヴェ・レ・バン行きモンブラン・エクスプレスに乗る。
モンブランから流れ落ちるボッソン氷河が目前に迫る車窓。



もし晴れていたら、物凄い絶景が広がるのだろう。


サ・ジェルヴェ・レ・バンで乗り換え。
ホームに時刻表も何も出ていない…f(^_^;
アナウンスはフランス語のみ。
ただ、「10:01」は「vioe B」と言ってるらしいことだけは聞き取れる。
おそらく目の前のBから次の電車が出るのでは?
念のため駅員に訊いてみると、次の電車はここだ、という。

で、入ってきた電車は、リヨン-パール・デュー行き。
そうか、わざわざアヌシーに行こうとしなければ、ここで1回乗り換えただけで行けるんだ。
でもどうせここまで来てるんだし、時間だけはたっぷりあるんだし、色々見ておきたい。

この電車でラ・ロッシェ・スル・フォロンまで行き、ここでバスに乗り換える。
ま、これが結構遅れてくるのだが(笑)
雨がすっかり上がっているのは嬉しいが、日差しが強くて閉口する。

予定よりやや遅れて、12時過ぎにアヌシー駅に到着。
さて、コインロッカーか手荷物預かり所を見つけないと。

が。

見つからない。
どこにもそれらしい表示がない。
しかたなく売店で訊いてみると、あっさり「ない」と言われる…f(^_^;

どうしよう?!

でも駅の窓口の方は長蛇の列だし、ここに並んで改めて訊いたところで、「ない」の一言で終わりそうだ。
どう考えても、ここで預かってくれそうにない。

さんざんあちこち探し回ったけれど、これはもう町中のインフォメーションに行くしかないのでは?
歩き方に寄れば、ツーリスト・インフォメーションは、結構大きな建物の中にあるみたいだし。
もしかしたらそこで預かってくれるか、コインロッカーがあるかも。

もしなかったら?
そんときゃスーツケースを引きずって観光だ(笑)

駅からの通りは結構大きいのだが、両側の店はことごとく閉まっていて、ひっそり。
う~ん、夏休み(笑)
通りの向こうに緑が見え、その隣が観光案内所のある建物だ。

スーツケースを引きずりつつ、インフォメーションの前まで行ってみると。

…閉まってるorz

なんと、ちょうど昼休みに入ったばかり。
なんてこったい!
13:45まで開かないらしい。

かといって、この建物の案内を見ても、コインロッカーらしき表示は一切ない。
まぁ、もしロッカーそのものはあったとしても、スーツケースの入る大きさではないと思うが…f(^_^;

さあ、どうする?

道路を挟んだ向かいには、シャンド・マルス公園が広がり、その向こうにアヌシー湖が見える。
さっき通ってきた裏の方は、レストランもことごとく休みだったけれど、湖側は開いているようだ。
通りの角のカフェの前にテーブルが広がり、賑わっているらしい雰囲気。

よし、その辺でお昼を食べつつ、インフォメーションが開くのを待とう。
角のカフェ自体はイマイチな感じだけれど、この辺一体には結構店があるようだし。

が、しかし。

カフェの並びは確かに、レストランやカフェが軒を連ね、かなりの人で賑わっているが、通りは立派な石畳…f(^_^;
スーツケースを引きずって歩くのは無理…。

でも、そっちの舗装された歩道沿いにも、ちょっと良い感じのビストロがある。
ちょっとメニューを見てみようか。

と、近寄った途端、店から出てきた男性が「コニチハ!」

は?!今日本語だった?!

(ここからは英語で)
「何かお探しですか?」
「え~と、食べるところと、この荷物を預かってくれるところを探してます」
「だったら、うちで食事をしたら、荷物を預かりますよ」
「ホント?!」

地獄で仏とは、まさにこのこと。
だっていかにも変な店だったらともかく、見かけはちょっと立派なレストラン風。
しかも普段だったら入らないだろうけれど、今日はここで昼にしっかり食べて行ってしまおう、と思っていたから、願ってもない申し出なのだ。

嬉しい。嬉しすぎる(>_<)

さっきシャモニからやってきて、今日の夕方5時の電車でリヨンに行くのだというと、奥へ相談に行ってくれて、昼の営業が終わる3時半まで荷物を預かってくれることになった。

しかもこの人、実は結構店の中では偉い人らしく、更にとても親切で、何かとやってきては、店を出てから戻ってくるまで、どこをどう観光して回ったらいいかまで教えてくれた(笑)
実は、日本に行ったことがあり、その時に自分も困ったのだ、という。

料理も美味しいし、他の店員も皆感じが良くて、良い店が見つかってよかった♪
食事を終えて店を出たのが、大体13時半。
とにかく旧市街だけでも、2時間の間に見て回ろう!

と、勇んで歩き出した途端、すぐそこがもう旧市街(笑)



地図の縮尺がおかしいんじゃないか、と思うくらい、近かった!!
ガイドブックにどど~んと写真の出ている旧牢獄も、すぐそこだ。



河の両岸と、その更に外側に、古い町並みが続く。
まるで映画のセットのようだ(笑)








これだけ狭いのなら、旧市街全部をすぐに回れるだろう。
城に上って、アヌシーの街を眺めおろす。






下に下りて、再び街巡り。
良い路地が次々と現れる。←路地好き











端まで行って、戻って、他人の軒下をくぐったりしてみても、旧市街をほぼ網羅するのに1時間も掛からない。
ホントに小さな街なのだ。

残りあと1時間。
ヨーロッパ公園に行ってみる。
ここから湖の観光船が出ているのだが、1周するのに1時間。
ちょっと微妙…。
スーツケースをとってきて、荷物ごと乗船できれば一番良いのだが(笑)







ヨーロッパ一水の透明度が高い湖、というだけあって、水の色がとても綺麗。
ちょうど晴れてきたこともあって、空の青と湖の青、青のグラデーションが氾濫している。

ヨーロッパ公園とシャンド・マルス公園をつなぐポン・デザムール(愛の橋)。





そう!今の私に足りないのは、愛!!
夕暮れ時にはカップルであふれるデートスポットらしいが、今の時間帯は別段そんな風でもない(笑)
けどここで存分にあやかっておこう ←何を?

そうこうするうちに3時を過ぎた。

いったんインフォメーションを覗いてみるが、どこをどう見ても、ここで荷物を預かってくれそうにはない(笑)
でも旧市街はひととおり見たわけだし、湖沿いの公園は綺麗に整備されているので、スーツケースを引きずって歩いても、特に問題はなさそうだ。
それに旧市街も、入り口の辺りならば、石畳ではなく舗装されていたし。

ビストロに荷物を取りに行く。
本当に、本当に、どうもありがとう。

シャンド・マルス公園の自転車通路を使って、公園の橋の方まで行ってみる。
家族連れが水遊びできるエリアがあったりして、みんな、暑い夏の午後を楽しんでいる。





やっぱり来て良かったな。荷物の問題だけが予定外だったけど(笑)

旧市街の入り口のカフェで、ビールと水を頼んでしばし休憩(いきなりビールだけ飲むと脱水症状を起こします(笑))
ここは珍しく、ハイネケンを置いていない!

16時半頃までのんびりしたところで、駅へと向かう。
17:01発リヨン-パール・デュー行きに乗り、約2時間。リヨンに到着。

手持ちのユーロが少なくなってきているので、駅で買い物をする前にお金をおろそうと思ったのだが、駅のATMではおろせない。
困ったな。昨年の南アと同じく、銀行によってはおろせないのかも。
もしこのままおろせないと困るので、まずはカルネ(回数券)を買って、ホテルまで行ってしまおう。

駅からホテルまでの行き方は、今朝、メールで教えてもらっていたので、結構すんなりと行けた。
ホテルの部屋も、今回の旅行の中では1泊あたりの単価が最も安いのに、かなり良い。
しかもなんと、風呂・トイレ別!(笑)
珍しい!!
が、トイレには手を洗うところがない…f(^_^;
フランス人は、トイレのあとに手を洗わないのか?!

食事はともかく、今晩の水とワイン(!)が欲しいので、フロントで近くにスーパーがないか訊いてみると、すぐ近くの角にスーパーがあるけれど、今日は開いていないという。
しかたがないのでペラーシュ駅まで行ってみる。
いくつか売店があった中、地下鉄の方の売店に、ワインも売ってる店を発見!
よかった、よかった♪

だが、ここまででも結局、いくつかのATMで試したのに、どこでもお金をおろせない。
これはもう、今日はどこでやってもダメってことだな。

ジュネーブ、シャモニに続いて、このホテルもネット接続は無料だが、とても遅い。
というか、回線が弱くて、写真のアップロードに死ぬほど時間が掛かる。
だもんでブログをアップしきれない代わりに、携帯で写メを送ったりしてるし、それはそれですぐに反応が返ってきたりして、こっちも面白いんだけど(笑)

しかし、ここにいたって、写真をアップしているうちに回線が切れる。
復活しない。
どれだけ弱いんだ?!

何をどうやっても復活しないのでフテ寝。
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