・笑顔で「何も変わらないよ」。
□For Kyler Murray, New Contract Is 'Just The Smart' (チーム公式サイト7月22日金曜の記事)
・QBカイラー・マレイが巨額の契約延長についてのプレスカンファレンスをした。契約成立を祝福されたが、彼のリアクションは薄かった。
笑顔で「何も変わらないよ。給料日だ、うん。でもオレはフィールドに戻ることに最もワクワクしている」。
給料日というのはもちろん控えめな表現だ。2028年までの契約で105ミリオンの支払いが完全保証、契約を満了すると235ミリオンが支払われる。8月7日に25歳になるという年齢を考えるとそれは可能だ。
だがマレイがこう言うと信じてしまう。どんな金額であろうと巨額契約を結ぶに足るだけの実力があると常に見られてきた選手にとっては、本当に何も変わらないのだ。
「オレのエージェント(エリック・バークハート)はここ数日オレを笑顔にするのが大変だったと言っている。なぜならオレはフットボールだけに集中しているからね」とマレイはプレスカンファレンスの後半で語った。
今年は4年目だが、彼は「まだ始まったばかりだ」と強調した。
「オレにとっては常に約束を果たすことなんだ。それはいつかこのチームにチャンピオンシップをもたらしたいということだ」。
オフシーズンのドラマはとっくに終わっていた。マレイはアリゾナを「俺が居たい場所だ」と何度も発言していた。オーナーのマイケル・ビッドウィルはまだバケーションから戻っていないため出席していないが、契約の進行状況をスティーブ・カイムGMと頻繁に電話で話していた。(マレイの飼っているブルドッグは彼の両親とともにプレスカンファレンスに参加していた)。
オフシーズンの早い段階でカイムGMとキングスベリーHCはダラスに飛んでカイラーと彼の両親と対話をし、両者は「期待を理解した」(カイムGM)。
一方でストーリーラインは消えなかった。特に2月にマレイがインスタグラムを消したというニュースが影響した。さらに衝撃的だたのはバークハートが契約を早急にまとめるべきだとツイッターに長文投稿したことだ。
マレイは「ここは俺が居たい場所だ。それは明確にしていた。SNSにネガティブなことや熱くなって書いたことでこのような弊害が発生したんだと思う」。「ビジネスの一部だということは理解している」。
マレイのサラリーキャップへのヒット額は当初の契約で想定されているところから少し上がったが、今年は12.7ミリオン、来年は16ミリオンだ。QBを中心にロースターを組もうとするチームにとっては助かる低水準だ。
マレイのキャップヒット額は2024年には50ミリオン以上に跳ね上がるが、その頃には全体のキャップも大きく跳ね上がる。
カイムGMは「選手のケアだけでなくチームフレンドリーなものがある。チームメイトとしての彼のことをよく表している」。
プレスカンファレンスの最後にマイクを持ったのはメディア関係者ではなくチームメイトだった。控えQBコルト・マッコイがQBトレース・マクソーリーとQBジャレット・グアランターノの間に座って質問を投げかけた。
「QB陣はあなたが明日のwalkthrough(戦術確認練習)に参加するのかを知りたい」とマッコイがまじめくさった顔で聞いた。
マレイは笑顔だったが最初は何も言わなかったし、会見場はくすくす笑いが起きた。
ようやく「ああ、行くよ」と言った。
フィールドに戻る時が来た。
(本記事はもうちょっと長い。契約総額にはマレイがオフシーズンの自主参加ワークアウトに参加した場合の補償9.3ミリオンが含まれているとの報道がある)。
(2月頃から世間が騒いでてもオーナーとGMに焦る様子が全然なかったのは契約延長すること自体は合意してて、あとは細かい数字の調整にじっくり時間をかけたということ。オーナーは過去の他チームのドラフト1巡指名QBの事例を出して夏までにまとまればいいんだよという姿勢だった。その通りになった)。
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