チャンピオン・リーグのチケット
荒れまくりの試合でした。
注)スポーツが好きじゃない人は読むのを止めましょう(笑)。
アメリカン・リーグのチャンピオンシリーズは「ヤンキースvsボストン」という、巨人vs阪神よりも根深い歴史をもっている「伝統(因縁ともいっていいだろう)」の1戦。
昨年はもつれ込んだ第7戦で、アーロン・ブーンがサヨナラホームランを打ってヤンキースが勝ったのでした。
今年も昨年同様に「vsボストン」になって「今年こそヤンキースを破ってワールド・シリーズに出たいボストン」と「*バンビーノの呪い」がとかれない限り最後には勝っているヤンキースとの「因縁」の対決。
どんなドラマが待っているかと期待していたら、さらっと3連勝してしまったヤンキース。
それってどうよ。ちょっと気合いが足りないんじゃないの? ボストン。
実はここからが今回のドラマの幕開けだったのですね。
「ほほほほほ、ざまーみろ、ボストン。お前らがどんなにあがいたってオレらヤンキースには勝てないっての。悪いけれど今回はストレートで勝たしてもらうよ」。そんな空気が漂っていたニューヨーク。
ところがところが、もう後のなかったボストンで行われた第4戦(先に4勝したほうがワールド・シリーズに行けるので、この時点でヤンキースが1勝したらシリーズは終わることになっていた)。延長12回の裏でサヨナラホームランでボストンの勝ち。試合時間はなんと5時間。終わったのは現地時間夜中の1時半でした(朝早く起きていたのでちょー眠かった)。
そのときテレビでこのように解説していました。
0勝3敗から次ぎのステージに行ったチームは過去に一回だけあるとのこと。でもそれは1910年代の話で、ここまで24チームが挑戦したけれど、どれもダメだったという。ところが友だちの話によると「ホッケー以外はないよ」とのこと。果たしてどちらでしょう?
さて翌日もボストンで第5戦が行われました。
2-1と順調に勝っていたボストン。ところが早い回に『ニューヨークの貴公子こと
デレク・ジーター(この写真はよくないねえ)』が逆転のヒット。さすがです。チャンスに打つんだよなあ、ジーター。それがジーターたる所以なんだけれどねえ。
しかしボストン。これからが本領発揮。なんとまたもや逆転サヨナラ勝ちです! それも延長14回。試合時間はなんと5時間40分以上!!
翌日の新聞の見出しには「なんてタフなんだ」とか「一筋縄ではいかない」などと書かれていました。それでも「あと1勝すればいいんだから……」そんな空気があったのです、ここ、ニューヨークには。テレビを見ていても「まあ、まあ、今夜こそ決めてくれるよ、ボンバー(ヤンキースの選手たちの愛称)たちはさ」と言っていました。
そして昨夜の、ブロンクス(ヤンキー球場のある場所)で行われた第6戦。
誤審が3回もあって!(2回はボストンに対して。ヤンキースファンが怒ったのはいうまでもない) 結果はなんとボストンの勝ち!
ヤンキースの楽勝に見えた試合運びが昨年同様に最終戦までもつれ込まれました。
個人的には面白くって笑いが止まらないけれど、ヤンキースが勝つ方にお金をかけていた友だちがいるので「損した」と言っててちょっと可哀相。
ちっ、ちっ、ちっ。
今年こそボストンが勝たせてまらいまっせ。
ヤンキースファンは、少しは負けることを覚えたほうがいいのです。痛みを身体に染み込ませるべきなのです。いつまでも高飛車に、指をさして他のチームのファン(とくにメッツファンにねっ!!)に罵声を浴びせていてはいけないだよ。謙虚になれっていうのよ。
しかし昨日の試合はすごかったですね。
8回の裏に、誤審に怒りに狂ったヤンキースファンがビールからゴミから、とにかく手元にあるモノをグランドに投げ込んでいたから(カメラもっていっておくべきだった)。
昨年の喜びのピーナッツの舞いとはエライ違いだ。
さ、あと約6時間後に泣いても笑っても最終戦が始まります(ただいまアメリカ東海岸時間午後2時になります。今日の試合時間も昨日同様に8時19分から)。
*バンビーノの呪い
1918年にボストンはベーブルースをヤンキースにトレード。それ以来ボストンはワールドチャンピオンになっていないので「ルースが怒っているからボストンは勝てない=呪いがかかっている」と言われている。
去年は「ナイティーン、エイティーン(1918)」と球場全体大合唱でしたが、今年は聞かないなあ……。