ハーレムうっちゃり通信

ニューヨークのハーレムに住みだして早ン年。ハーレムやニューヨークのことをだらだら書きつづらせていただきやす。

ストリート・イングリッシュ

2004-09-30 11:59:16 | ハーレムってところ
きれいなアフロを作るには
専用コームが必要です。
ただ伸ばせばいいってもんじゃないみたい。
からまるんだって。大変だ、ね。


一般的に黒人の英語はエボニクスと言われている。独特の言い回しを使ったりして、あたしたちが学校で習った英語とはまーったく違うのだ。

これがわかりにくくって、こまってしまう。

ハーレムに住むようになったから、来た当初に比べればもちろんわかるようになったけれど、Yの子どもから言われたことがわからなかったりと、とほほな日々を送っている。

もうちょっとわかりやすい英語を話してくれないものかと思うんだけれど、どうやらあたしが聞き慣れている英語を話ししたりすると「なんだよ、お前、白人英語なんか話やがって」って言われちゃうんだって!

確かにストリートで話している彼らは、独特な言い回しを使って話しているしな。
そうじゃないと、そこに住むことができないってことみたい。
ストリートには、ストリートのルールがあるのだ。
なかなか大変だねえ。

かといって、会話に何度も何度も「You know what I'm sayin'?(ユーノウ、ワライムセ~イン?)」と言われてもなあ……。

黒豚に会ってきたよ!

2004-09-25 11:01:13 | 日記
メシ食って、ああ、いい気持ち♪
トドじゃなくって黒豚さん。
こんなにゴロンと寝るもんですかね?


「アキツくん、牧場行かない? ウチの近所にあるんだよ」
という弘恵「大将」ベイリーに誘われて、さっそく行ってきました、牧場。

大将のウチから車に乗ること約15分。
緑の木々のシャワーを浴びながら、じゃじゃじゃーん、到着です。

さすがアメリカ。
土地だけはあるから、でかい。半端じゃないくらいに、でかい。
道路挟んで牧場だ。

それに……ああ、向こうに山らしきものが見えるじゃん!

そうなんだよね。
ニューヨークって平地だから、日本のように景色の向こうに山が見えないんだよ(東京もそうだけれど、でも基本的に山が見える景色じゃないですか、日本って)。

たとえ見えているものが山じゃなくとも、山らしきもの。
それって心に染み込む、染み込む……。

なんでも道に迷って発見したらしいこの牧場。
「カフェで食べた食事がうまかったんだ」というので、腹すかせてきましたぜ!
備え付けのレストランでは、放牧されている牛の肉を出しているらしい……。ん、ならば奮発して昼間っからステーキとしゃれこみますか!

と思ったらディナーしか開いてないとか。
ということで、カフェでランチ。
牧場で育てているオーガニック野菜を食べました。うまかったす。
残念ながら牛はなかった……。

腹ごなしも終わったから、それではさっそく探索と行きましょう。

駐車場のそばにある小高い丘に、微かに動くものを発見した大将。幼いデニ坊の手を引いて、うんせ、うんせと丘のぼり。

そこには、ああ……!

黒豚がっ!

ドロ食っているよ、黒豚。
ぶうぶう言ってるよ、黒豚。
若い木の葉をあげたら、たかってきたよ、黒豚。

黒豚って雑食? 干し草だけじゃダメなの??

黒豚って食べると美味しいんだよね。
それに、こいつら天然だからもっと美味しいんだろうなあ……なんて想像しながらお茶目な彼らを観察。
みんなかわいい顔してやがんの。

都会は好きだけど、たまにはこうやって郊外に出て自然に囲まれるといいなあ。

さて、この牧場について、弘恵ベイリーが記事を書いています。
ココをチェケダウしてねん♪

BGMはいりません。

2004-09-24 13:14:44 | ハーレムってところ
お兄さん。
あなたが聴いていた音楽は
いったい何ですか?


キューバやブラジルを旅していたとき、何が楽しかったかって「みんな大音量で好きな音楽を聴いている」ってこと。

近所迷惑なんてちっとも考えてない。
つーか、近所迷惑って言葉を知っているのだろうか?
それくらいがんがん。
だれも苦情を言わないみたい。

でまあ、ここハーレムも同じ。
ましてやあたしの住んでいるアパートの目の前は公園だから、休みなんぞ昼間っから音が鳴り放題。毎週土曜日のアフロダイコなんぞ午後2時くらいから夜9時まではやっているくらいだし、反対側ではマイクをもって、青空クラブ状態。DJちゃんといるし。

ところがコレ、休みだけじゃなかったりするんだね。

真夜中にFワード入り(つまり放送コードにひっかかる言葉)でカップルが路上でけんかしたり、ご近所のおやじたちがいい気分になって大声で討論していたりと、なにかと騒がしい。それにどこからとなく聞こえてくる音楽。

昔、まんがを描いているときは内容にあった音楽をずーっと聴いていた。他の音が聞こえてくると気が狂いそうになった。
でも今じゃなんとも思わなくなって、かえって彼らのつくり出す音がBGM。

まんが描いてないからかなあ。

時間、ありますか?

2004-09-19 08:36:27 | ハーレムってところ
これまたじっとドラムを聞き入っていたおっさん。
最近見ないけれど、元気かな。


9.11テロのおかげ(?)ですっかり日本でも有名になった、元ニューヨーク市長のジュリアーニ。彼の素敵な政策でニューヨークはクリーンです。

そうなんですよ。
「悪の巣窟(どんなキャッチ・コピーよ)・ニューヨーク」というのは80年代や90年代初頭のことであって、今じゃホームレスとみることすら難しい街なんですから。

これって実はめちゃくちゃすごいこと。

あたしも初めてニューヨークに着いたとき「なんでこの街は物乞いやホームレスがいないんだろう!」と驚いたくらいですもん。

とはいえ、ぽろぽろ少なからずとも増えてきた今日この頃。

ハーレムの125丁目を歩いていると、たまーに「25セント(だいたい30円くらい?)下さい」と言ってくる人に遭遇します。

●例その壱:「ちょっと時間、あるかな? ちょっといい? いや、実は25セント欲しいんだ」
●例その弐:「あ、歩いているところ、ごめんね。いや、立ち止まる必要はないんだよ。実は(以下略)」
●例その参:「別に不愉快な気持ちにさせたいわけじゃないんだ。すぐ終わるから(以下略)」

どれもなぜか向こうからやって来たオヤジに言われたこと。

そして黒人の男友だちと一緒に歩いていると「Yo, Brother!」なんて声かけられているから「ありゃ、また友だちに会ったんだ。さすがハーレム生まれ育ち。人類みな兄弟状況だな」と思っていると、ただのお金下さいな人だったり。

個人的には、気がつくと横に並んで歩いていて「食事するお金がないからちょーだい」と言ってきていたフランス人(パリとマスタードで有名なディジョンにて)よりも、一応へりくだっているハーレムなオヤジのほうが好きかな。なんて思ったりして。

ハリケーン当たり年

2004-09-16 12:40:43 | 日記
シェイク
シェイク
シェイク!


日本も台風がすごいけれど、アメリカも負けていません。

今年はチャーリーが8月にやってきたと思ったら、あら、フランシスがいるじゃない。と思ったら、ただいまアイバンがアメリカ大陸を南から上がってきそうで、カリブ海をみれば、なんだなんだジーンがいる。

ただいま南部にいるアイバンがかなり大型で、アメリカ大陸に来る前にジャマイカ、キューバを始めとしてカリブ海に浮かぶ島々を襲っている。
ニューヨークには木曜日、金曜日に影響を与えるとか。

すごいよなあ。
なんて大型強力台風。
ニューヨークに来る前に熱帯低気圧にならないかしら。

ちなみにアメリカでは台風に男女の名前を交互につけるのです。アルファベット順に。

Charlie
Flancis
Ivan
Jeanne

次はKだから、Kellyかしらん?


125丁目のコン・エディソンにて

2004-09-15 13:09:58 | ハーレムってところ
生活していて何が困るって、気がつくともろもろの支払日がやって来ている。
家賃を始めとして、光熱費からケーブル代から、支払いの締め切り日がばらばら。
なので、電話代を払ったと思ったら、一週間後には光熱費。月末はケーブルに家賃とせわしない。

だいたい月半ばにやってくるのが電気・ガス代。

今月は13日が締め切り日だったので、さっそく125丁目にある会社『コン・エディソン』に午前中行ってきた。

うわー、人がたくさん並んでいるよ。
いつもなら5人くらいなのに、どんなに見積もっても50人近く。通常の10倍じゃん!

やっぱりみなさんもあたし同様に「締め切りがやってきたから、あわてて支払いに行く」のね。

さて、ここで忘れちゃならないのは、ここはハーレムってこと。
日本じゃないってこと。

合計7つある窓口のうち利用できるのはたったの3つ! そのうち1つは人がいるのにお金計算が忙しいのかクローズ。となりの窓口にも人がいるのに、なんだか美味しそうにコーヒーを飲んでいる。

日本だったら「この日は締め切り日だからたくさん人がやってくるから、全窓利用できるようにしましょう」とあらかじめ準備してそうだけれど、んーにゃ、そんなことはここではまったく見受けられないです。

「あたしの今の仕事はお金を数えることなの。だからどんなに人が並んでいても関係ないわ」「あたしの仕事受付時間は終わったわ。引継者がくるまでの間、コーヒーを飲んでリラックスしているのよ」とでも言わんばかりの態度。

ところお客さんも慣れたもので、文句も言わず前後のお客同士で盛り上がったり、知りあいがいるのか近況を話していたりとなんだかのどか。

うしろのおじさん二人は朝の10時半だってのにアルコールくさかったなあ……。
飲んでからきたのかしらん?
なにやらどこの携帯会社がいいか、話し合っている。
「いやー、ウチ家族4人でさ、某携帯電話のファミリープランに入っていたんだけれど支払いがすごくってさー、そのままトン頭羅しちゃったよ。わっはっはっ」

わっはっはっておじさん! 笑っている場合じゃないでしょう。
聞かされたおやっさんも一緒に笑っているぞ。

トン頭羅しちゃったおじさん。今は他の携帯会社を利用しているらしい。

灯籠流し in New York City on 9.11

2004-09-11 14:07:59 | 日記
遺族のかたに怒られるかもしれませんが、「グラウンド・ゼロ」は、今ではただの工事現場です。

写真を撮ったのは、今日の午後。

昨日、9月21日に撮った写真と書いていたけれど、当時の日記を読み直したら9月23日でした。
この日、今日写真を撮った場所から同じような写真を撮っているのですが、当たり前だけど、まったく違う風景。

さて、明日の11日はたくさんの「9.11」関係のイベントがあります。
個人的にはピア40で行われる灯籠流しに興味があります。

その内容を読んでみると……

日本では毎年、長崎、広島の原爆に犠牲になった人たちのために灯籠流しをやる。仏教教会主催で9月11日の犠牲者のために、灯籠流しをハドソン川でやることを決定。

とまあ、かなり直訳ですが(そしてスペースがないのでこんな説明なんでしょうね)「ニューヨークで灯籠流し」。いいですね。

残念ながら、わたしは用事があって参加できません。
参加されたかたがいらっしゃったら、ぜひ教えてください。

それから夜の9時11分から11分間、黙祷、あの事故を忘れない、ということでエンパイアーのライティングが一時消えるそうです。

Floting Lanterns Ceremony
Pier 40, Houston St at West St, south side(212-678-0305)
http://www.newyorkbuddhistchurch.org/
Subway:1,9 to Houston St.
7:30pm

9.11が、やって来ます。

2004-09-10 15:05:26 | 日記
今年もまた、9月11日がやってきます。

そのことについて書くのは、また日を改めて。
デジカメのチップ内になぜか残っていた写真を載せてみました。

これ、2001年9月21日撮ったものです。
「グラウンド・ゼロ」からちょっと離れたところにあった、公衆電話。

ビル二つが潰れたもんだから、ものすごい噴煙が舞いました。
その塵が、電話についているのです。
ちょっと先のビルは、ガラス窓を磨いている業者が入っていて、ビル全体を清掃していました。

そういえば、当時働いていたお店の常連の新聞記者さんが、事故の翌日現場に行き、こう教えてくれました。
「爆心地だよ、あれは。膝丈まで塵が積もっていたんだぜ」

駅を降りて、いつものように空を見上げたら無かったトレード・センター。
そこだけぽっかり、大きな空間が空いていた。

国旗を背負ったお姉さん。

2004-09-10 14:47:12 | 日記
さて、6日に行ってきた『カリビアン・パレード』。

ハーレム125丁目から地下鉄2番線に乗って、ブルックリンのFlanklin Ave駅下車。2番線は急行なんだけれど、まあ約1時間くらいかな。
改札を出て上に上がったら、ありゃー、たくさんの人の波。
押すな、押すなの大混雑ちょっと前でした。

こういったお国別パレードをいつも見るたびに思うんだけれど、本当にみんな母国の国旗を背負っている人たちが多いよね。旗振るのは基本。

そしていつも考えるけれど、果たして日本人はそこまでやるのだろうか?
つまりは日の丸を背中に背負うとか、日の丸をはちまきにするとか……それって「大日本帝国」を思い起こさせちゃうからダメってやつ?(あ、地雷?)

この日、感心したのはトリニダードの国旗をあしらったツーピース。
それを日の丸でやったらただの赤水玉模様になっちゃうけれど、かわいかったな。

すんごい格好をした人たちが多くて、圧倒されてしまい、スケッチできませんでした。
ああ……もったいない。ついでにカメラも忘れちゃったし(その分、楽しみましたがね(笑))。

ちなみに絵のおねーさんは、きっとブロンクスから来たんだろうね。地下鉄の中にて。
ジャマイカの国旗バンダナを頭に巻き、右肩から国旗をショールのようにしていました。
頬にちょっと模様があるのは、実はインクが落ちてしまったのよ(涙)。
ホワイトかけても、耐水性インクじゃないのかにじんでしまった(涙)。

カリビアン・パレードに行って来たのさ。

2004-09-10 07:39:12 | 日記
手書きカリブ海隈地図です。
でも要領が大きかったので小さくカット(涙)


毎年9月第1月曜日は「レイバーデイ」なる休日。でもって、これをもって「はい、夏は終了よ、よござんすね」と知らせてくれる日でもある。
だもんで、コニーアイランドにある遊園地もこの日が最後。ビーチで遊ぶのも最後。とにかく翌日からは、いくら暑くても「夏満喫!」イベントは一切できないのである。

そして、ブルックリンで『ウエスト・インディアン・アメリアカン・デイ・カーニヴァル・パレード』が行われる日でもあるんだ。
長いですね(笑)。つまりは「カリビアン」の人たちのパレードなんです。

地図にある島々の方たちが、歌って踊って呑んで食って「見てや! これがおらが国の文化じゃけん!」とはじけまくる日でもある。とにかくすごいのだ。どれだけすごいかというと、毎年興奮しまくちゃった人が発砲して、誤って人を殺してしまうくらい(どさくさに紛れて、日頃気に入らない奴を殺すこともある)。

今年はそういった事故がなかった、初めての年だったんですね。
で、あたしも初めて行ってきました。
というのも仕事の関係で行けなかったんです。

感想は? といえば

面白かったがな、奥さん!

です。

なーんか、懐かしかったわ、あのノリ。楽天的でさ。
売っている食事も美味しそうだったし(自分が食べたのは外れてしまった(涙))。久々に飲んだサトウキビ・ジュースも懐かしかったわ。キューバとブラジルのバイーアにいるとき、毎日のように飲んでいたからね。

しかしカリブ海に浮かぶ島って、本当にたくさんあるんだよね。
知らない国旗がたくさん。
いっとき、バハマを筆頭にしてベネズエラまで、1年かけてカリブの島を移動(つまりは旅行ですね)する計画を練っていたんだよなあ。

では簡単に説明でも。

(1)のバハマといえば、新婚旅行からスキューバと、とにかく有名ですね。

(2)のキューバ。ねえ、なーんでないの? 彼らの国旗? やっぱり共産圏だから? マイアミからやってこないのか? (マイアミにキューバ人のコミュニティーがある)

(3)のケイマン諸島。こちらもなかったかな。

(4)はご存知ジャマイカ。一番多かったのではないでしょうか? 至る所にジャマイカ料理の売店あり。カリブといえば「ジャマイカ」そんな感じ。

(5)は今年独立200年を迎えたハイチ。盛り上がりかたが半端じゃなかった。

(6)はハイチのお隣ドミニカ共和国。あたしが初めていったカリブ海に浮かぶ島。この人たちもあまりいませんでしたね。だって独自のパレードもっているもん。

(7)なんだ、プエルト・リコって、ここにあったのね。と、今さらながら納得。もっとアメリカ沿いかと思っていたの。彼らにもパレードは必要ありません。マンハッタンの5番街でパレード毎年やっているからさ。

(8)はアンティグア。初めて国旗をみました。かわいいの。個人的に「アンティグア」と聞けば、グアテマラにある都市だと思ってしまうのだった。

(9)はセント・ルシア。いやー、知りませんでした。すいません、それだけです。

(10)きたよ、トリニダード・ドバコ。この国の人たちも多かったです。あんなにもベネズエラに近いとか、カリプソという音楽はここからやっていたのかとか、個人的には思い入れの深い島であります。スチールパンドラムでも有名ですね。

もちろん、今説明した以外にもたくさんあります。

中には……

ベリーズ。いや、きみら、中米の国やん。

パナマ。だから、アンタも中米でしょ。そ、運河のあるところ。

カリブに面しているし、歴史的にもたくさんの黒人たちが流入しているのだ。
そして実は、パナマ・シティー(パナマの首都)に泊まった場所は、安い(そのぶん治安も悪い)黒人居住区内。そこで教会のやっていたミサを見たけれど、ゴスペルのように陽気だった。それが、あたしが初めてみた黒人宗教。

ん、もう、来年も何がなんでも行くがな。