碧空の彼方 -Aozora-

徒然なるままに・・・

雨の匂い

2005-09-07 22:40:21 | 日々のこと
子どもの頃はわからなかった
 『雨の匂い』というもの。

よく父がこの言葉を口にしていて
漠然とながらも 語の響きから
静謐な 澄んだイメージをもっていたものだ。

感じ取れるようになってみると
そんな素敵なイメージからは掛離れた
地表の土埃がかすかに舞い上がったような
そんな匂いだったのだけれど…

でもやっぱり
雨の匂い という言葉は好きで。

意識せずにつぶやいてみて
自分の口からその響きが零れるのを
楽しんだりしている。

雨が降り出す 直前の
水滴をいっぱいに含みながらも
零さないようにがんばっている空気も好き。

肌の表面がぎりぎり感じ取れるような
細かい水の粒があたる感触のあやうさ。

そんなことを つらつら考えつつ…