goo blog サービス終了のお知らせ 

あおぞらブログ

発達障害やグレーゾーンなど、ちょっと個性の強いお子さんのパパママを応援する「パパママサポート あおぞら」です。

担任の先生と…

2012-05-23 11:35:41 | スタッフのひとりごと
ちょっと前のことになりますが。


アスペ次男くんのことで
担任の先生にお話を聞いていただきました。


わが子の小学校は
この時期お決まりの家庭訪問がないので
お話ししたい時には
こちらからの働きかけが必要です。




きっかけは
宿題の漢字ノートが
パニックのせいで破れてしまったこと



4月からの新生活、
学校ではおそらく
「優等生」の部類に入っているであろうに、
いきなりこんなことになって
先生には驚かれるだろうと思い、
また、
次男もその状態では提出しにくいだろうと思い、
連絡帳に理由を書いたついでに
「お話させていただく機会があれば…」ぐらいに
ぼんやりと書いておいたら
「ぜひお聞ききしたいです」
と返事をもらえて。


先の授業参観でも
昨年の担任とは違う、
きちんと話をきいてくれそうな先生だなとは思っていましたが
すぐに時間を取ってもらえて
とても嬉しかったです。



先生は
次男のアスペ的な特徴を一通り聞いてくれてから、

「学校での様子を見ている限りでは
どのお友達とも仲良く、明るく接しているし
クラスでトラブルが起こっても
息子さんが関わっていることは全くないし、
全然問題はないように見えますけどねぇ


でしょうね
それがアスペちゃんですし、
幼少期から、争いごとは避けるタイプです。
たぶん学校では
自分でも恥ずかしいという気持ちがセーブをかけるので
パニックは起きないはずだし。


でも
努力してもできないこと、
どうしても理解できないこと、
トラブルになりやすいこと、
などを
先生に知っておいてもらうのともらわないのとでは
全然違います。


例えば。


5月に遠足がありました

当然、その日の宿題は

「遠足についての作文」。


書けません

自分が行って見てきたことなのに

「分からん」。


これが
次男がアスペだと思わなかった時は
ふざけんなと逆上していました、私


だって
「フツウ」は書けるでしょ。
5年も前のことなら「分からん」かもしれんけど
今日の、さっきの自分のことを
しかも楽しかったはずの体験を
「分からん」って何
と思うわけですよ。



でも
「分からん」のだから


なので初めから
私の言う通り、
一字一句間違えることなく書きました(笑)


感想文はもっとムリ


感想がないので


国語の授業でも
このお話のこの場面での
登場人物の気持ちを考えましょう的なことは
理解不能


「オレはその人じゃないから分からん」

「じゃあ、オレだったら、って考えてみて」

「その時になってみんと分からん」


ですよね~(笑)



去年までは
少しでも自分の気持ちを書かせようと思ったけれど
書けばいい、出せばいい、
と割り切ったので
とにかく作文系のものは言った通りに書かせて終わり



そういえば
わが家では小さい頃からの定番だった、
寝る前の絵本の読み聞かせも
次男だけはしっくりこなかった。


まだ子ども3人が同じ部屋で寝てた頃、
みんなまとめて寝かせるために
みんなが布団に入ったら絵本を読んでいたんだけど
上の2人は
私のつたない読み方でも
笑うポイントでは笑い、
ブラックユーモアでは
ちょっと間をおいてやると
「あ、そういうことか~」と分かり、
意外な展開では驚き、
可哀相なお話では翌日でも覚えていたけれど、
次男だけは違った。


2人がクスッと笑って終わるところを

「今なんで笑ったの」。

また、
「あ~そういうことか~」
と長女が言うと

「え?どういうこと?何」。


その度に話の流れが止まり、
2人からブーイングが出てました。


部屋が分かれ、
読み聞かせも次男だけになると、
笑うところなのに笑わないし
悲しい場面でも何の反応もないので、
「可哀相だよね」と言葉をかけると、
「なんで?」と逆に聞かれる

読んでいて
ちょっと難しい場面かな、の時に
「分かる?」と尋ねると
「全然分からん」


寝る前でなくても
あまり本を読んでと言う子ではなかったし
感動の作品にも無表情で
絵本好きな私にとっては
とても扱いにくい子だったなぁ



上の2人は今でも
あの頃読み聞かせたお話を
覚えてくれているし
全部は覚えていなくても、
イントネーションや強弱も私が読んだそのまんま、
刻まれている場面があったりするんですけどね。



特に日本人の感覚だと
想像におまかせ的な
奥歯にものが挟まった的な
遠回しな言い方が多いので、
直球ストレート専門の次男には
ちんぷんかんぷんでしょう。



直球と言えば、
去年だったかな、
某ショッピングセンターで買い物中、
インストアのパン屋さんからパンのいい香り
それにつられて
「パン食べたい~」と言う次男に、
試食のカゴにパンが入っていたのを指差して、
「あそこに試食用が並んでるじゃん」と言って
私だけ先に進んでいくと
後からきた次男くん、
「うん、おいしい~」と
売り物のパンを丸ごとかじってて
心臓が止まるぐらいビックリしました

「違うじゃん
と焦る私とは正反対に
何の驚きもない次男の無垢な表情は
今も忘れられません



なんていうエピソードも色々と先生にお話して。



先生からは、

「例えば、こんなことを授業でやる予定なんですけど
息子さんには難しいですか?」

と前置きの後、

国語の教科書の内容について
先生が持っている全員の名前カードから
先生が無作為に選んだ子が感想を言う。
ほかの子たちなそれを聞きながら
自分の意見や感想を考えて
またカードから選ばれた子が発表する。

「という内容なんですけど」。


「あ~。

難しいです

感想も言えないし、
聞きながら考えることもできないです」


「じゃあほかの方法を考えますね


え、
そそそ、そんな
次男一人のために
授業の内容を変えるなんて
それじゃモンスターペアレントみたいじゃん


「いえ、そこまでしていただくことはないです
次男に合わせて授業を進めていただく必要はないんです。
ただ
次男の苦手なこと、
頑張って考えても分からないことがあるっていうことを
先生には知っておいていただきたいだけなんです
その内容で進めていただいて
次男に当たっても構いません。
ただ次男が『分からない』と言いやすい状態を
作ってやりたいだけなんです」


「なるほど。わかりました。

ほかに苦手そうなことはありますか?」


「想像力のいるもの、が苦手です。
例えば図工も
『遠足の絵を描きましょう』とか
『運動会の絵を描きましょう』という
大きなテーマでは何を描けばいいのか分かりません。
“運動会”の中の“玉入れ”なのか“かけっこ”なのかを
自分で決められないんです。
『楽しかったこと』と言われても分かりません。
運動会でやったことを思い出させて、
それが楽しかったかを聞かないと
自分から楽しかったことを引き出せないんです。
工作は好きですが
決まったものを作ることはできても
自由に作ることはできません」


「あ~・・・」



先生、かなり困惑した表情でした


「すみません、面倒な子で


「いえいえ、お母さんも毎日大変ですねぇ


そう言っていただけて・・・


「ぜ~んぜん問題ないですよ大丈夫大丈夫
お母さん心配しすぎですよ

と言う先生じゃなくて
ホントに良かったです。




帰宅して次男にも報告すると

「先生なんて言ってた?」

と聞くので

「学校では全然問題ないって言ってたよ」

と言うと

「だってさ、オレ実は
学校でも泣きたい時があるんだけど
我慢してるからね」

「え?泣きたい時あるの?どんな時?ケンカ?」

「違う。
授業でね、先生の話とかが全然分からん時がある。
そうすると頭の中がくちゃくちゃになってきてね
ワ~って泣きたくなるんだけど
やっぱ学校では泣いちゃいかんなって思って我慢するの」



あぁ。

そうだったんだね、やっぱり。


聞いておいて良かった。



「もう先生はキミのこと分かってくれてるから
分からない時は分からないって言えばいいからね」

「うん」




これから
学校生活がちょっと
過ごしやすくなってくれるといいな。

そして
早くパニックが減りますように


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。