KANON廃園

スタジオカノン21年間の記録

廃屋の庭で

2020年04月07日 | 雑記

これは昨年ある絵画展に初めて出品した作品です。

昨年の夏に地震で半壊した家の裏庭に足を踏み入れると、

雑草が生い茂り荒れてしまった庭にひときわ鮮やかに赤い百合の花が咲いていました。

しばらく花に見入って写真に収めておきましたが、一ヶ月後に訪れた時はこの家も庭も跡形なく取り壊され、更地になっていました。

 

赤い百合が最後の美しい姿を見せるために私を呼び寄せたのでしょうか。

「どうか私を忘れないで」と囁いているような気がして、その姿を残しておきたいという思いでペンを取りました。

 

当時はそんな感傷的な思いでこの絵を描いたわけですが、

今改めて思うのは、もしかしてこの花は荒廃した地上に咲く生命力の強さであり、希望を忘れるなというメッセージを残してくれたのかもしれない、ということです。

 

今世界は突然変わってしまいました。

海外旅行に行きたい、お花めぐりの旅をしたいなんて普通に呑気に考えていた頃が恥ずかしいと思えるような現実です。

飽食や贅沢品に溢れ、様々な享楽がはびこった世界はもう飽和状態にあり、一度全て破壊される運命なのでしょうか。

 

今しがみついている価値観を一度リセットして、最後に何が一番大切かを考える時がきているのかもしれません。

 


パンデミックの恐怖

2020年04月05日 | 雑記

新型コロナウィルスによる感染があっというまに広まり、人類は感染と死の恐怖にさらされています。

日本も今は第2波なのか、首都東京中心に感染者が増え続けています。

それにしても世界中が大変なことになっているのに、日本では外出などの要請が出ていても平日はまだ多くの人が普通に出歩き、おしゃべりを慎むこともなく、人との距離を取らねばならないという意識もまるでありません。

確かにまだ重傷者、死者が欧米より少ないですが、もう感染爆発、医療崩壊待った無しの状況なのに、まるで危機感がない人が多すぎるのでは?

海外在住に方からも注意喚起のメッセージが色々発せられているのに、まだ他人事なのでしょうか。

ある日突然初病し、瞬く間に重症化したなら、命を落としてしまう危険性があります。

厄介なのは検査もできない無症状感染者が多くいるだろうということですが、嗅覚がないなど小さめな異常が少しづつ分かってきました。

知らずに肺に疾患を受けている例も少なくないということです。

たとえば「喉が痛い」という症状で普通に病院に行き、もしコロナに感染していたらそこで他の人に移してしまい、やがてクラスター発生となり・・・と思うとおちおち病院にも行けません。

やはり症状が気になる人はできるだけ検査すべきと思いますが。

治癒してもウィルスは体の中に残り、免疫力低下状況になるとまた復活してくる可能性だってあるのです。そうなると、今生き残っても長生きし辛くなるのかもしれません。

 

それにしても本当にとんでもない世界になってしまいました。

パンデミックが収束しても経済も文化ももう計り知れないダメージで、これまでの価値観や国家の体制そのものが変わってしまうのかもしれません。

今私たちは歴史的転換期を目撃しているのでしょうか。

 

医療現場では医師をはじめ、多くの医療従事者が感染し、命を落としています。

絶望のあまり自殺した看護師もいます。

経済破綻でさらに自殺者は増えるでしょう。

こんなことはあってはならない、本当に辛く悲しい現実です。

 

自分もいつどんなことになるかわかりませんから

身辺整理をしておかねばと思います。

けれど本当の覚悟はまだ全然できていません。

何もできないもどかしさを感じながら目の前の仕事に追われている毎日なのですから。

 

それでも時は止まらず未来は続きます。

命があれば、また新たな道がきっと開けると信じるしかありません。

Stay home!    Stay  healthy!

 


首里城焼失の悲劇

2019年10月31日 | 雑記
本当にびっくりしました。
まさかあの首里城が全焼してしまうなんて、
計り知れない損失と言葉にならない深い悲しみが日本中を覆うような出来事です。


先月「あずまんが大王」の紹介で、首里城の背景を紹介していただけに、一層残念です。

 2002年の仕事①〜ちよちゃんのおさげは人参!?


この時は取材できませんでしたが、のちに社員旅行で沖縄を訪ね、首里城の資料も買い集めておきました。)

城は復元とはいえ、歴史の重みがある場所です。
沖縄に来て首里城を見学しない人などいないのでは?
 

今年は交通事故、水害、家事など立て続けに起こっています。
京アニの火災事件も大変ショックでした。
 どうしてこんな酷いことばかり起きるのでしょうか・・・
台風や川の氾濫で 死者もさらに増えています。
ご冥福重ねてお祈り申し上げます。


台風などの災害は世界的な気候変動というのもありますが、
事故や人災は何か箍が緩むように、本来大丈夫だったものがかみ合わず乱れ始めていることが原因だったりします。
 東京オリンピックもおかしなことになっていますが、
すでにエンブレム問題から裏での策略や攻防が見え隠れしていませんか?

点と線を辿るといろいろな事象が繋がることがあるものです。

くわばらくわばら・・・


あずまんが大王#21沖縄編の背景を追加しておきます。







台風19号の爪痕

2019年10月16日 | 雑記
この度の大型台風で各地の河川が氾濫し、甚大な被害が発生いたしました。
命を落とされた方々のご冥福お祈りいたしますと共に、被災された多くの皆様にお見舞い申し上げます。

都心は一部を除いて思ったより被害が少なかったようですが、地方の災害は日を重ねるごとにあらわになり、痛ましい惨状です。
まだ行方不明の方もおり、救援物資が足りないところもたくさんあるようです。
 今後の雨や気温の低下などで、二次災害が懸念されます。
一夜にして美しい景色は失われ、町は土砂や災害ゴミで埋め尽くされています。
つくづく自然の猛威が何かの怒りのように荒ぶる状況に恐ろしさを感じました。
 
こちらは都心でのうのうと暮らしておりますが、近年は大型の災害が続き、いつどこで被災してもおかしくない状況です。
2年前の地震で私の故郷の町も被災し、多くの家屋が失われました。
もはや人ごとではない状況に避難準備はもとより、いざという時の命の覚悟も必要なのだと思いました。 
 
災害だけでなく、事故や殺人にしろ、やはり未来のある子どもや若者の命が失われる事態にはいつも心が痛みます。

そんな中で今回の災害状況の報道を見て、昔関わったアニメをふと思い出しました。 

★「大淀川危機一髪」1994年制作
 監督 大地丙太郎
アニメーション制作 マルチボックス

宮崎県大淀川の灌漑事業をPRするための短編映画で、台風で大淀川が氾濫し、人々の救出の様子などが描かれました。
VHSビデオが残っているのですが、再生機がなく、映像は確認できません。
背景は1枚も残っていないのに、なぜかセルがありました。






この作品だけでなく「デレーケさんの冒険」や「宮ヶ瀬ダムマン」のアニメの美術を担当しましたが、
なるほど日本は川が多く、各地で治水や灌漑事業関係のPRアニメが多くつくられていたことがわかりました。
これからは、より大きな災害に備えて行動できるような災害対応学習アニメが必要ですね。(既にありますかね)
献血PRの萌えキャラが問題になっているようですが、人気キャラに災害対応させるのもだめ?