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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第86回選抜高校野球   なぜなんだろう・・・・?

2014年03月28日 | 高校野球

≪第86回選抜高校野球大会≫

【第6日】

~1回戦~
八戸学院光星  9-5  横浜

~2回戦~
福知山成美  12-0  神村学園

履正社     7×-6  駒大苫小牧


1日雨で順延となった今年のセンバツ。
1試合を戦ったチームにとっては、
いい休養となったのではないでしょうか。

しかしこの日が1回戦だった八戸学院光星と横浜のナインにとっては、
待つ時間が長かった分、その調整も難しかったのではないかと思います。

2回戦の2試合で、
福知山成美と履正社の両校が8強入りを決めました。
福知山成美は投打ともに万全の仕上がりですね。
対する履正社は、
苦しいこの日の試合を良くしのぎ切りました。

初戦『準ノーノー』(こんな言葉、ないか?!)で素晴らしいピッチングのエース溝田が乱れて4点のビハインド。
『履正社の負けパターン』に入ったのかと思いましたが、
今大会注目の投手でもある背番号10、永谷が満を持して登板すると、
見事に駒大苫小牧にあった流れを引き戻して、
最終回の逆転サヨナラにつなぎました。

まだまだ伸びシロのあるこの永谷投手、
一躍『ドラフト候補』に躍り出た感じですね。

駒大苫小牧は、
勝てる試合を自らのミスで手放したという印象のある戦いでした。
しかしながら、
前半に見せた鋭い振りは、
『強打のコマトマ』復活を強く印象付けてくれました。

土の上でしっかりと守備を鍛えなおし、
夏にもう一度会いたいチームですね。


さて、
この2試合に先駆けて行われた1回戦最後の試合。

ワタシもですが、
ほとんどの高校野球関連の雑誌、新聞で等しく『優勝候補』に上げられていた横浜が、
信じられない乱れ方を見せて、
初戦で甲子園を去りました。

渡辺監督の期待も大きかったチームだけに、
その衝撃も大きかったですね。

『横浜が優勝候補』に上がった根拠は、

・ドラフト候補が何人もいる戦力の分厚さ。
・なんといっても渡辺監督の采配。
・昨年のメンバーがレギュラーで8人残り、甲子園経験が十分。

といったところでした。


ワタシはこのチーム、
秋の神奈川県大会の準決勝、
東海大相模戦で見ましたが、
この時はまさに『完璧な戦い』ぶり。

あの東海大相模の全国でも上位と思われる戦力を投打ともに完全に封じ込めての、
『これぞ横浜』
という戦いぶりでした。

その前に横浜を見たのは昨夏の神奈川大会準々決勝、
あの桐光・松井投手を打ち崩しての勝利の時でした。

そしてその後、宿敵東海大相模をコールドで破った試合も、
印象に残っています。

この3試合を見たワタシの横浜高校に対する印象は、
『まさに盤石の王者』
というもの。

『どんな戦力を持って挑んでも、横浜の壁は、高く厚い』
THIS IS YOKOHAMA
そのものだという印象です。


その印象は、
やはり1998年の『松坂世代』のチームから。

あの時に全国のファンの心と頭にしみこんだ、
『横浜高校』
の強さは、
その後2006年の選抜優勝のチームまでは、
そのまま継承されていたように感じています。

『甲子園に出れば、簡単には負けない。必ず優勝争いに顔を出し、相手が強くなるほどその真価を発揮する。』
という印象を持っている高校野球ファン、
多いのではないでしょうか。


しかし時が経ち、
甲子園で『おや?』という負け方が出始め、
『あの横浜が』
ということが言われ始めました。

報道する方には、
『強い横浜』
のイメージが出来上がっているので、
横浜が甲子園で敗れるときはいつも『まさか!』とか、『番狂わせ!』の文字が躍りました。


2008年のチーム。
土屋をエースに、筒香を主砲に、
センバツでは堂々の【優勝候補筆頭】の扱いでしたが、
初戦であっさりと北大津に2-6で敗れ去りました。

捲土重来を期した夏の選手権は4強まで進みましたが、
大阪桐蔭との『横綱対決』において完敗を喫し、
『強者に強い』というイメージを持っていたワタシは、
衝撃を受けました。

2011年センバツでも有力校に上がるも初戦で初出場の波佐見相手にミスを連発して完敗。
その年の選手権では、
9回に勝利寸前でまさかの大逆襲を食らって大逆転負け。

続く12年センバツでは、
『絶対有利』との下馬評の関東一戦を落とし、
13年選手権でも同じ関東の前橋育英に完敗。

そして今年・・・。


神奈川大会でのあの盤石ぶりを見ているだけに、
近年の横浜の甲子園での戦いぶりには、
なんとなく首をかしげたくなる思いですね。


98年以前の、
『力を持っていながら、甲子園で勝ち進めない』
時代の横浜に戻ってしまっているような、
そんな印象を受けてしまいます。


1973年に剛腕永川で選抜初制覇をした横浜は、
1980年には愛甲を擁して選手権初制覇。

ここまでの『第1期黄金時代』を過ぎると、
81年から96年までは、
毎年大型チームを作りながら甲子園で勝ち進むことがままならず、
苦難の時代を迎えます。

この間、春夏9回の甲子園出場で、
なんと戦績は4勝9敗。

まさに”苦難の時代”と言えましょう。


その”苦難の壁”を乗り越えたのがあの98年の松坂のチーム。

そこから06年の間の『輝ける10年』では、
9回の出場で全国制覇3回、準優勝1回、4強1回、8強2回と、
まさに『わが世の春』を謳歌した時代がやってきたのです。


しかし、
智弁和歌山・高嶋監督の言う、
『高校野球の、チームとしてのピークは10年』
という”10年説”の通り、
その後はまた、
ある意味”苦難の道”を歩み始めているのではないか、
そんな気もする横浜高校の歩みです。


しかし。。。

≪神奈川高校野球のファン≫としては、
『あの県大会での戦いっぷりが、なんで甲子園では発揮できないのだろう』
というのが、
大きな疑問です。

ひとつは、
やはり神奈川の相手チームが、
横浜という『名前』に過剰反応してしまうということがあげられるのではないでしょうか。

そして横浜ナインも、
神奈川県大会では常に『上から見下ろす』野球ができ、
戦い前から精神的に優位に立って戦えているということなのでしょう。

戦う選手以上に、
対戦する監督にも、
その傾向はうかがえますね。

東海大相模の門馬監督は、
常に横浜と対峙すると『よそ行きの野球』をやってしまうように見えるのは、
ワタシだけなんでしょうか?

2011年の選抜優勝チームですら、
夏の選手権神奈川大会で横浜と対戦した時は、
なんだか『らしくない』野球に終始してしまったところを見ると、
相当にこのコンプレックスは重症なのかもしれませんね。

桐光学園も今後、
ずっと『あの松井ですら勝てなかったんだから。。。』
というトラウマを引きずってしまいそうな気がしますね。


しかし全国に出てきて甲子園で横浜を破ったチームの傾向を見ると、
そういった過剰な『横浜に対する意識』は、
ほとんどないような気がします。

今回の八戸学院光星。
昨年の前橋育英、そして一昨年の関東一。
その前の波佐見や北大津なども、
『普通に自分たちの野球』
を発揮して、
横浜を破りました。


今の高校生たちに共通のマインドだと思いますが、
自分たちでも十分にいろいろな情報を入れているからか、
『マスコミの作り上げた巨像』
におびえるて我を忘れるなんてこととは、
無縁なんですね。

普段通りの野球を貫いて、
相手が横浜と言えども、
『オレ達だって強いんだ!』
ということをプレーの端々に見せてくれるような野球です。

そして終わってみれば完勝。
こんな流れですね。


そんなことを思いながら、
昨日の横浜の試合を観戦しました。

『神奈川ファン』としては残念な結果でしたが、
『今年は横浜ダントツ』
と言われていた来たる今年の神奈川県の夏の大会に、
波乱の要素は十分にあると思わせてくれた、
昨日の戦いっぷりでした。

夏が一気に楽しみになってきました。

神奈川の夏は、
今年も熱くなりそうだなあ!!


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