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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

神奈川の夏2024 終幕  大激闘の末、東海大相模が逆転で歓喜! *埼玉もすごかった!

2024年07月25日 | 高校野球

第106回全国高校野球選手権、
神奈川大会の決勝が、
横浜スタジアムで行われました。

ド平日にもかかわらず、
28,000人の観衆が詰めかけた「宿命の対決」。

横浜 vs 東海大相模


この対決と聞いただけで血が騒ぐ神奈川高校野球ファンは、
それこそ数多・・・・では済まないほど。

これまでの決勝対決は8回対戦して4勝4敗の五分。
まあもっとも、
決勝以外の対戦を合わせると横浜が大きくリードしますが、
ようやく2000年代を過ぎて東海大相模が力を再び伸ばし横浜の背中をつかまえてから、
両校の激闘はホントすごいものがありますね。

両校が激突すると、
ほとんどの試合で、
意地とプライドが交錯し、
特に試合後半はものすごい試合になります。


今年の対決。
ここまでの勝ち上がり方などを見ると、
本当に両校まったく実力は五分に見えました。

横浜は、
2年生キャプテンの阿部に率いられ、
5人もの1年生が、
本当に伸び伸びとその力を発揮して、
いい雰囲気で勝ち進んできました。

もうエース格と言ってもいい織田や池田は、
マウンドに立てば145キロを超える剛球をビシビシ投げ込んできますし、
小野、江坂などのバットコントロールなどには舌を巻きます。

そしてそれを、
3年生の大黒柱、
椎木捕手ががっちりと締めるチームです。

東海大相模は、
藤田、福田の好投手2枚を軸にしっかりと守りを固め、
三浦から始まる打線は嵩にかかって攻めていくのが得意。

2年生中心のメンバーにあって、
木村、才田という3年生が大活躍で、
こちらもいい雰囲気での勝ち上がりです。

どんな試合になるのか全く分からないワクワクの中、
午後2時にプレーボール。

まず横浜が藤田の立ち上がりを攻め、
初回に椎木のタイムリーで1点を先取すると、
3回には椎木の特大ホームランで追加点。

しかし東海大相模も4回、
チャンスをつかむと、
横浜のピッチャーが織田に代わった代わりばなを三浦が叩いてタイムリー、
1点差に迫ると、
つつく5回には主砲・金本がライトに特大のアーチをお返しして同点。

全く息を付けない展開の試合となりました。

グラウンド整備を挟んだ6回、
横浜打線が再度藤田を捕らえます。

無死から四球、ヒットでつなぎ、
小野の2点タイムリーが飛び出してあっという間に2点を勝ち越し。
「さすがは横浜」
という感じの試合展開となり、
東海大相模はアップアップの状態となりました。

そして横浜のマウンドには、
先発して一時レフトに代わっていた奥村頼人が上がっています。

この奥村、
前半とガラッと配球を変えて好投。

6,7回と東海大相模打線を完璧に抑え込み、
試合の流れは完全に横浜に傾きました。

そして迎えた8回裏、
前日はビハインドの8回裏に逆転している東海大相模。
この回は今大会、あたりに当たっている6番才田から。

その才田、
期待に応えてセンター前へ。

ここで7番、和田の打球は1塁前に飛び、
ラッキーな内野安打へ。
無死1・2塁。

東海大相模の応援のボルテージが上がります。

8番、柴田がしっかり送って2・3塁。
ここで横浜は、
1年生ショートの”切り札”池田をマウンドへ。
池田はこの場面、
145キロの伸びのあるストレートを投げ込むも四球を出して満塁。

1死満塁で、
東海大相模は打席に、
願ってもないトップバッター、三浦を送り込みます。

三浦は池田のストレートに負けず、
会心の当たりをセンターへ。
2者が還って4-4の同点へ。

次打者・日賀は1塁横に内野安打を放ち満塁。
押せ押せの東海大相模に、
やはり1年生の池田は抗しきれない感じ。

ここで迎えるは”天才バッター”中村。
中村は池田の速球をたたくと、
打球はあっという間に左中間を破りタイムリー2塁打へ。

ここで横浜は見事な中継プレーで1塁ランナーをホームで刺して、
差を6-4の2点にとどめます。

このプレー、
これまでのこの両校の対戦を思い浮かべるだに、
「まだまだ2点差じゃわからん、この2点差か3点差かというのは、本当に大きい」
とワタシは思っていました。

何かが起こるこの宿命の対決の9回。

9回の東海大相模のマウンドには、
藤田でも福田でもない、
3番手の塚本が上がりました。

この塚本が、
果たして横浜打線に通用するのか?
9回のものすごい形相の横浜打線に。。。。。。。


果たして最初のバッターは、
この大会もう何本かわからんぐらいヒットを連ねまくっている2年生キャプテンの阿部。

前日は同点の9回2死1・2塁で回ってきて、
驚きの申告敬遠をされています。


その阿部の初球、
たたいた打球は右中間に大きく伸びていきました。

誰もが「これは右中間を破った」と思った打球は、
ものすごく深くに守備位置を取っていたセンターがギリギリで追いついてアウト。

これがものすごく大きなプレーでした。
多分この打球が抜けていたら、
もうひと波乱どころか、
横浜の逆転の目、十分にあったと思います。

そして次の奥村も初球をたたいて2ゴロで2アウト。
東海大相模の塚本は、
あれよあれよという間に2アウトまでこぎつけました。


しかしまだまだ。。。。


ここから横浜、
椎木が粘ってセンター前へ。

ちなみに椎木、
このシングルヒットで、
なんとこの大事な試合でサイクルヒットを達成しました。
いや~すごい。

でも、そんなこと誰も言及しないぐらい、
ヒリヒリした状況の試合、
最後の場面を迎えていました。

ホームランで同点の場面。
迎えるは十分にその力がある4番の為永。

しかし為永は、
ここでつなぎの打撃に徹してレフト前にクリーンヒット。

スッゲ~つなぎで、
横浜は2死から1・2塁のチャンスをつかみます。

さすがは、
タダでは終わらない宿命の対決。

ここで迎えるのは、
この日2安打、
それも難しい球をとらえて打っている1年生のスラッガー、江坂。

逆転の匂いもぷんぷんしていましたが、
ここは塚本が、
3年生の意地を見せました。

3年生の意地

口で言ったり書いたりするのは簡単ですが、
何度この3年生の意地を、
今大会観たことでしょうか。

やっぱり、
高校野球は3年生のものだなあ。。。。。。。

それを何度も何度も感じてきた、
今年のワタシですが、
最後の最後も、
それを見ることができました。

塚本はこのピンチで渾身の投球。

ホント、
見ていて塚本が「自分のすべてをつぎ込むんだ!!!」
という気迫を全身から感じるような投球でした。

江坂はさすがに投球の気迫に負けたか、
差し込まれてのショートゴロ。

これを東海大相模がしっかりと守り切ってゲームセット。


東海大相模が、
嬉しい嬉しい5年ぶりの甲子園を決めました。

甲子園という事で言えば、
2021年の選抜大会優勝以来です。

あの時は門馬監督最後の大会。

春の選抜制覇をして、
勇躍夏に臨んだものの、
なんとコロナの感染者が出て8強進出の時点で無念の出場辞退。
そして名将・門馬監督も退任したという3年前の夏でした。


そこから現在の原監督が就任して3年目の夏。
やっと東海大相模が、
甲子園に帰ってきました。

原監督は「東海大相模の原」ですが、
原辰徳監督とは何の姻戚関係もない人。

しかし東海大相模としては「学校初(?)の高卒ドラ1選手」として、
巨人に入団した元プロ野球選手です。

当時は「東海大相模の原」として、
巨人のスターだった原辰徳さんを継ぐ選手になると大いに期待されましたが、
2年、3年、5年とたつうちに次第にその名前は忘れられ、
一時少しだけブレークするもプロで実績を残せず退団。

しばらくして東海大静岡翔陽の監督として、
高校野球の指導者の世界に足を踏み入れました。

しかしそこで全く結果が出せず、
甲子園どころか県大会での上位進出もままならず、
正直この原さんが門馬さんを継いで東海大相模の監督になると聞いた時、
「大丈夫かいな」
と心配になったのを覚えています。

細かいところまで細部にわたり神経が行き届いていた「アグレッシブベースボール」の門馬監督のあとを継いで、
やはり大会で見る新生・原東海大相模は、
選手の質は落ちていないのに、勝ち方がわかっていないというか、門馬野球を見て来ていたものにとっては、
じりじりとするようなフラストレーションのたまる野球だったことは否めないと思います。

しかしここでようやく壁を突破して甲子園に出場し、
何かをつかんで帰ってこれれば、
秋からの戦いからまた「強い東海大相模」が帰ってくる気もしますね。

でもね、原さん。

いくらうれしくても、
準決勝、決勝と2試合連続で号泣は、
しない方がいいかもね。

いずれにしても、
選手の質は非常に高い東海大相模、
甲子園での活躍が楽しみです。

もとより東海大相模は、
神奈川県大会よりも、全国大会に出た方が、
伸び伸びと力を発揮して上位まで勝ち上がるチームですから、
今大会も期待していいかもしれませんね。

さ~神奈川の2024年の夏が終わりました。

今年はやはり東海大相模、横浜の2強が強かった大会でしたが、
武相、向上の快進撃に、
神奈川の勢力図が塗り替わる可能性も感じました。

特に武相は、
神奈川の勢力図を大きく塗り替える可能性のあるチームですね。
去年までと野球が丸っきり変わった感じで、
今後が大いに期待される学校です。

2強プラス慶応、武相で、
「神奈川4強」となりそうな感じが、
しますねえ。。。。

秋からの戦いも、
楽しみです。



さ~てそれから埼玉県大会。

まだ昨日が準々決勝でしたが、
ま~凄い戦いでした。

まず優勝候補筆頭の第1シード、花咲徳栄が登場。
西武台と戦い、
7回まで8-0と大量リード。

「ああ、これでコールドで決まりだな」と思ったところが、
2死から西武台が、
打つわ打つわのタイムリー祭り。

6連打であっという間に7点を奪い1点差にすると、
そこでなんとドシャ~~~~~~っとゲリラ豪雨が球場を襲ってしばしの中断。

中断明けの9回裏、
西武台は先頭が3塁打、
すかさず次打者がタイムリーを放ち同点。

花咲徳栄はアップアップ、
ベンチの監督も「打つ手がない」といった表情で、
その後も死球などあってノーアウト満塁の大ピンチ。

西武台はベンチも応援席も、
やんややんやの大フィーバー状態。

「ああ、徳栄は今年もここまでなのか・・・・」
とワタシも覚悟しながら見ていましたが、
ここからピッチャーが開き直って踏ん張った!!!

やっぱりここも「3年生の意地」を見ました。
自分がこれまでやってきた練習を思い出して、
「これだけやってきたんだから、俺たちは絶対に負けない」
という強い気持ちが、表情からも見て取れました。

続く3人をきっちりと打ち取って、
チームの夏を終わらせることなく延長へ。

するとやはり力は上の花咲徳栄。
タイブレークで4点を奪って、
何とかこの苦しい試合をモノにして4強に上がりました。

いや~凄いもの見た~~~~


と思っていたら、
第4試合もすごかった!

名将・本田監督の「最後の夏」に結束する春日部共栄が挑むのは連覇を狙う王者・浦和学院。

春日部共栄は気魄のプレーで浦和学院にリードを許さず8回表を終わって2-1のリード。
しかし浦和学院は、その裏王者の意地を見せて逆転。
4-2とリードし、
春日部共栄もここまでかと思われました。

しかし最終回、
春日部共栄の意地が爆発します。

連打に相手のミスも絡んで、
一挙に4点を奪い返して逆転。

その裏の相手反撃を1点に抑え、
なんと浦和学院を破り、
久しぶりの甲子園まで「あと2勝」にこぎつけました。

いや~
なんというか、
やっぱり「何かがあるチームの戦いは、すごい」っていうのを垣間見た思いがしました。

本多監督、
00年代になってからはホント甲子園には縁遠くなってしまっていましたが、
最後の最後、
教え子たちが、連れて行ってくれるかもしれませんよ。

まあしかし、
他の3校は春の県大会でのNo1,2,3の学校。
まだまだいばらの道は続きます。


さあ、
ということで、
毎度毎度言う事ですが、
「いや~高校野球の夏の地方大会は、野球の面白さが、すべて詰まっているなあ」
って感じです。

すべての地方予選の試合が見られるなんて、
なんていい時代になったんだろう。。。。




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