SPORTS! SPORTS! 寝てもさめても

16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

怪物

2018年04月06日 | プロ野球

昨日の中日-巨人戦。
元祖・怪物の松坂大輔が、
復活をかけたマウンドに上がりました。

結果は5回8安打3失点。
粘って粘って、
何とか試合を作りました。

見ているととても「いい」とは言えないし、
軽々に「復活」なんて言えないピッチングでしたが、
とにかくマウンドに上がって投げたということが、
彼にとっても日本の球界にとっても、
いいことでしたね。

いまさら言うまでもないことですが、
伝説を作った横浜高校時代から、
衝撃を与えた西武時代、
そして60億という値が付いたMLBへの挑戦など、
松坂大輔の20代はまさに”輝ける時”でした。

あの横浜高校に熱狂し、
そして自分のひいきチームである西武での8年間、
松坂はまさにワタシにとってもヒーローそのものでした。

プロデビュー戦で日ハム・片岡に投げたあの155キロの剛球は
いまだに目に焼き付いて離れません。

”怪物”と称されたプレーヤーでは、
ワタシはまず江川が、そして松坂が、
最後に清宮が思い浮かびます。

短いキーワードであらわされるプレーヤーほど【大物】ですが、
”怪物”というキーワードは、
その登場のインパクトから選手の初期に名付けられる称号です。
ものすごさとともに、
『今までの実績よりも、これからどんなことをやってくれるんだい?』
というワクワク感とセットで語られる感じですかね。

そのほかの、
長嶋さんの「ミスター」とか、
王さんの「ビッグ1」、
衣笠さんの「鉄人」や松井秀喜さんの「ゴジラ」などとは、
ちょっと違う感じかな?

彼らはその誰にも真似できない実績から、
そんな呼ばれ方をしているような気がします。
(ゴジラはちょっと「怪物」的な呼ばれ方ですがね。あっゴジラ自体が怪物かあ。。。。。)

そんな怪物・松坂ですが、
早熟の彼の輝きは、
ボストンに移籍して2年目ぐらいまでかなあ。。。。。

2年目ぐらいにもそのピッチングを目にして、
「松坂って、あんな感じだったかなあ。。。。もっとできるはずだが。。。。」
と感じていました。

最初から「100億の男」(ポスティング+契約金、年俸の総額)と称され、
無用なプレッシャーの中でメジャー生活を始めなければならなかったのは、
彼にとってはとても不運でした。

そして、
アメリカのメディアのあからさまな「ふんっ この程度かい!」という何か嘲笑めいた報道のされ方。
ボストンのファンの厳しい雰囲気。

それらがすべてプレッシャーとなって跳ね返って、
松坂に重くのしかかって、
本来の「天真爛漫なしたたかさ」を発揮する機会を奪っていったように思うメジャー生活でした。

メジャーでの実績が年々じり貧になっていき、
ついにはオファーなく日本に戻ってきてSBと契約しましたが、
そのころは誰が見ても、
まさにもうボロボロの状態となっていました。

「これがあの松坂なのか?」

と目を疑ったことも何度かあり、
本当に悲しくむなしい、
心にすきま風の吹く気持ちがしました。
(まあ、西武ファンとしては、SBと契約したと知った時も、かなりすきま風が吹きましたが。。。)

それでもSBのファームでいいピッチングをしたなんていうニュースを耳にすると、
なんとも言えない期待感に胸膨らませている自分がいたり。。。。
(この感覚って、「振られた彼女の風の噂」を聞いた時の感覚に似ているのかな?)

「早熟の怪物」は20代で日米164勝のうち154勝。
30代の8年間ではわずかに10勝。
これを早熟と言わずしてなんというのでしょうか。

そして中日と契約した今年。
西武時代から松坂を育てた森監督が「怪物の死に水は取ってやる」と言ったかどうか、
この人ならではの男気を見せて契約しましたが、
まさか彼が先発のマウンドに帰ってくるとは、
実はワタシ、
思ってもみませんでした。

オープン戦でも好調は伝えられず、
「とりあえず投げられるようにはなっている」
という程度の情報しか得られませんでした。
(まあ、トーチュウあたりだともっと動向が出ていたのかもしれませんが。)

SBにとどまっていたなら、
あの分厚い先発投手陣の中で先発の枠など与えられようもありませんでしたが、
中日は幸いにも先発投手陣が手薄。

そんな事情で回ってきた先発のマウンドでしたが、
この怪物の復活劇を見ようと、
たくさんのファンが球場に詰め掛けていましたね。

これまで松坂と名古屋って、
何のかかわりもなくて、
思い入れ深いファンもそうたくさんいるわけではないでしょうが、
それでも「何かに期待して」ファンというのは足を運んでくれるものです。
ありがたいものですね。

そして今日の読売を見ると、
一般紙ながら松坂の復活登板を、
1面で報じています。

まだまだ『元祖・怪物』のニュースバリュー、
かなりあるんです。


昨日、おとといを含め今週は、
「二刀流」大谷がメジャーでド派手なデビューを飾りました。

その大谷に匹敵する才能という触れ込みで海を渡った松坂がもがき苦しみながら復活のマウンドに上がったということ、
何か感慨深いものがあります。

また高校野球でも、
あの松坂の横浜高校に匹敵する強豪、
大阪桐蔭というチームも出現しています。

そして松坂と同じ、
甲子園はまた、
ピカピカに輝く「ドラフトの目玉」根尾選手も生みました。

「時代は巡るんだなあ・・・・・」

そんなことを強く感じた、
松坂の復活登板でした。

もちろん「復活」というにはまだ早い。
年齢的なこともあって、
多くは期待できないこと、ファンはだれでも実感しています。

しかし、
大谷に負けないぐらい「笑顔の似合う永遠の野球小僧」であった松坂に、
エールを送りたいと思います。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 鮮烈!大谷翔平 まさに2000... | トップ | 大谷3戦連発 どう表現してい... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

プロ野球」カテゴリの最新記事