大阪桐蔭の強さが際立った選抜でした。
準々決勝 17-0 市和歌山
準決勝 13-4 国学院久我山
決勝 18-1 近江
準々決勝からの3試合をすべてで打線が大爆発。
こともなげに相手投手から平均16点を取ってしまう打線。
「これ、甲子園の戦いだよねえ」
と問いかけてしまうほど、
圧倒的な実力の差を見せつけての圧勝でした。
この打線の爆発を受け、
大会No1と言われたエース前田は決勝まででわずか1試合7イニングだけの登板。
投げたくてうずうずしていたと思われた決勝では先発し、
この試合まで強打を誇った近江打線を、
こともなげに7回2安打、11三振1失点で抑えました。
それでも前田クン、
決勝で1失点したのを悔やんでいるのではないかな?
それを糧にさらに「超高校級」の投手に成長していくことでしょう。
この大会の大阪桐蔭。
初戦こそ鳴門のエース富田に抑えられ3-1の辛勝でしたが、
広島商戦での不戦勝から、
チームはたまったマグマを掃き出すというモチベーションで、
甲子園を自由に駆け巡りました。
こんなに大きい実力差を見せつけられたら、
他校はグウの音も出ませんね。
大阪桐蔭はまさにものすごいチームだったのですが、
この大会を見てワタシはなんだか、
少し今後に危惧を抱いてしまいました。
特に準々決勝、準決勝、決勝とみてくると、
近年顕著なことなのですが、
もうピッチャーは2試合ぐらい完投すると3試合目には完全にバッテリーが切れた状態になって、
強力打線の餌食になってしまいます。(あるいはマウンドに上がらないか。)
これはもう高校野球が「複数投手制」に完全に移行していることの表れで、
「たとえ甲子園と言えども、少しでも無理をさせてはいけない」
という感じがありありと見受けられます。
だから上位に勝ち進んでくるためには、
投手を含めた守備には目をつぶって打って打って打ちまくるチームを作るのか、
それとも複数(それも2人ではなく3人以上)の信頼できる「投手陣」をこしらえるのか、
そのどちらかしかありません。
昨今連投がきかない投手を語るときには、
「そりゃあ、昔(30年、40年前?)とは気温が全然違うからさあ。。。。。」
が枕詞のようになっていて、
ワタシもそのことにはフムフムと納得して聞いていたりするのですが、
決してスタミナ切れを起こすような環境(気温)ではない春のセンバツでもこういう姿ばかり見ていると、
「こりゃもう、2,3試合を投げるということはできないという感じで育てられているとしか、言いようがないなあ」
と思ったりするんです。
こういう感じになってくると、
高校野球も完全に新時代を迎え、
「勝つ学校が完全に絞られてくる」
時代がそこまでやってきている感じですね。
高校スポーツは昔から、
ほとんどの競技ではそんな感じなんですが、
例外的に高校野球は「どこが勝つかわからない」って感じの大会がず~っと長く続いてきて、
それが長い人気の源になってきていました。
これがラグビー、サッカー、バレー、テニス、卓球・・・・・etcのように「勝つべきところしか勝たない」感じになってきたら、
多分今よりも真剣に声援を送る一般の人たちは少なくなってくるでしょうね。
もとより高校野球の一つの人気の要因であった「郷土色」も、
完全に失せていますしね。
何だか大阪桐蔭の恐るべき強さというものを垣間見て、
いろいろと考えさせられるという要因の方が多い、
今大会となりました。
野球で大阪桐蔭、
サッカーで青森山田、
ラグビーでは東福岡など、
バレー、バスケなども強豪校を中心に、
全国制覇を狙えるチームは各競技ともに10校程度に絞られてきているんじゃないでしょうかね。
高校スポーツも、
完全に寡占化の様相が濃くなってきました。
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