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16年目突入。ビッグイベントに心躍らせながら、草の根のスポーツの面白さにも目覚めている今日この頃です。

第88回選抜高校野球 第4日  甲子園へ、里帰り!

2016年03月24日 | 高校野球

≪第88回選抜高校野球大会≫ ~甲子園~
【第4日】

第1試合  大阪桐蔭(近畿・大阪) 9-0 土佐(四国・高知)
第2試合  南陽工 (中国・山口) 6-0 市和歌山(近畿・和歌山)
第3試合  秀岳館 (九州・熊本) 6-5 花咲徳栄(関東・埼玉)


第4日目の甲子園。
見どころの多い3試合でした。

第1試合は、
『大横綱』の大阪桐蔭に対して、
『全力疾走の』土佐が果敢に挑んでいきました。

終盤突き放されましたが、
中盤までは粘り強いなかなかの試合をやってくれましたね。
2回の満塁で先制できていればなあ・・・・・・・・なんて思いましたがね。

それでもアルプス席に陣取る応援団のクラシカルな応援ぶり、
なかなか良かったですね。
さすがは土佐高校。

特に応援している生徒が、
今では本当に珍しくなった『学ラン・学帽』のいでたちだったのは、
なんだかうれしくなってしまう光景でした。

3年前の選抜、そして今年の選抜と、
選抜には平成になってからも数度出ているものの、
夏の甲子園にはずっと出場できていません。

何とか明徳の厚い壁を破って、
夏の甲子園にも”帰還”を果たしてくださいね。

そうなって初めて、
本当の意味での『お帰り~』となりますからね。

大阪桐蔭は、さすがの試合ぶりでした。

彼らの凄いところは、
その投打に抜きんでた力だけではなく、
いつなんどきでもどっしりと構えて落ち着いた野球ができるところだと思います。

かつてのバタバタぶりから、
このあたりがいちばんチームとして『成長』したところだと感じています。

自分たちのやっている野球、そしてやってきた練習に、
自信を持っているということなのでしょう。
どことやっても『自分たちの野球を貫き通す』気概が感じられます。

今年もまた、
優勝候補の大本命と言えるでしょうね。


第2試合は、
0-0の9回に大波乱が起こり、
南陽工が6点をあげて市和歌山を振り切りました。

市和歌山にとっては、
8回裏にファインプレーで攻撃の芽を摘み取られ、
重い雰囲気のまま9回に入り、
乱れが出てしまいました。

エース赤羽クンが、
死球、死球、バントエラーでまさかの先制点を奪われると、
その後もエラーに3ラン、
代わった2番手の大乱調などであっという間に6失点。

一昨年夏の選手権に続き、
悔しい負け方になってしまいました。

あの夏はそれで終わりだったですが、
今回はセンバツだけにまだ『捲土重来』の機会は残されています。
『春の悔しさがあったから、また夏に戻ってこれました』
というコメント、聞きたいですね。

勝った南陽工。

あの”炎のストッパー”津田恒美さんの母校。

あの時と同じ、胸にNANYOの文字。
そして特徴的な、
帽子の大きなNの文字。

しばしノスタルジックに浸る、
いい時間を過ごさせてもらいました。

8強に進出した前回もいいチームでしたが、
同じように今回も『がっちり守って、ワンチャンスを生かす』戦いぶりでの勝利でした。
何かを持っているチームかも知れません。


そして第3試合。

あのNHK解説者として高校野球に長く携わった鍛冶舎巧氏が、
自分のチームを引き連れて甲子園に帰ってきてくれました。

現役時代に甲子園の土を踏み、
そして解説者として長く放送席からグラウンドを眺め、
更に今回は指導者としてグラウンドに立つ。

そんな人、
なかなかいません。
(ワタシの知る限り、最近では元広島商の川本さんぐらいかな)

しかも解説者時代は、
その爽やかな弁舌でたくさんのファンを持っていた人です。

もとより指導者としては、
社会人、中学野球で全国を経験していますし、
中学野球では何度も日本一に輝いた名指導者。

齢60にして、
心機一転初めての『高校野球監督』に転身とは、
そのニュースを聞いた時、
のけぞるほど驚いてしまいました。

そしてそれから、
『いつか鍛冶舎さんの作ったチームを甲子園で見てみたいなあ』
と思ったりしていました。

その”夢”がかなった昨日。

秀岳館の試合っぷりは、
何度も甲子園に出場する常連の花咲徳栄のお株を奪う、
見事なものでした。

ワタシはこの大会で、
この秀岳館を”隠れ優勝候補”にあげていますが、
その通りの試合っぷりでしたね。

特に各打者の打席での落ち着きぶりは、
半端ではありません。

今大会の『左腕NO1』とも言われた花咲徳栄の高橋投手に対して、
低めのフォークには見事に手を出さず、
くさいコースは何球でもカット。
そして最後あまい速球を狙い打ってビッグイニングを作ったところなどは、
思わずうなってしまう攻撃っぷりでした。

まあ、それもそのはず。
このチームのほとんどのレギュラー選手たち、
32校中で最も中学時代に実績を積んできた選手達ですからね。
『大阪のスキのない、見事な野球力の高さ』
が炸裂しました。(レギュラーほぼ全員が、鍛冶舎氏が監督をし、全国制覇をした中学硬式チームの教え子。)

その選手たちを鍛え上げてきた鍛冶舎監督。
”密かに”ではなく、”はっきりと”全国制覇を視野に入れていると思います。


しかし鍛冶舎さん。
やっぱり『弁舌さわやか』なところは変わりませんでした。

淀みなく、しかもいいテンポでのお立ち台での話っぷりは、
解説者時代を彷彿としました。

インタビューの最後に、
紛らわしいプレーをした自チームの選手たちをしっかりいさめるコメントを残したところなど、
やっぱり『大所から』高校野球を眺めている人だなあと思ったりもしました。

快進撃を楽しみにしています。

そういえば音に聞こえた野球どころながら、
このところ九州の中でもその存在感を今ひとつ発揮できていない熊本県勢。
この秀岳館に寄せる期待は、
大きいのではないでしょうか。

敗れた花咲徳栄は、
やはりエースの高橋クンに、
秋からあまり進歩がみられなかったのが残念でした。

秋の関東大会では、
木更津総合・早川、常総学院・鈴木、桐生第一・内池、花咲徳栄・高橋と、
『全国でも話題になるほどの左の好投手が揃った』
なんて思っていましたが、
どの投手もひと冬超えたピッチングを見ると、
『秋の方がよかったなあ』
と思えるピッチングばかりで、
期待が大きかっただけにガッカリ感もありますね。

球速、制球力、球のキレ。
どの投手も、すべての面で物足りない感じがしました。

逆に対戦したチームの打者の振りはどこもものすごく、
簡単に攻略されてしまったという感じがします。

冬場のレベルアップというのは、
なかなか難しいものですね。

これから夏にかけては、
各校の打力がさらに一段アップしてきますので、
よほどふんどしを締めてかからないと、
夏もこのグラウンドに立つことは難しくなってしまうかもしれません。

『選抜は左腕の好投手がいれば、勝ちあがれる』
という”格言”も、
昔のものになってしまっている感がありますね。


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