第3日の甲子園。
第1試合から優勝候補が登場。
スタンドを沸かせました。
第1試合の智辯和歌山は、
伝統校の米子東と対戦。
序盤打線が苦しみましたが、
中盤からは自慢の強打が炸裂。
やはり打線の破壊力は今大会でも屈指というところを見せつけました。
初戦ということで硬さもあり、
しかも米子東のエース森下は本当に考えたいいピッチングを見せていましたが、
やはり一巡、二巡とするうちになんとかするのが強打線の強打線たる所以といったところでしょうか。
投手を含めた守りも穴はなく、
かなり総合力が高いチームに見えました。
第2試合の明徳義塾も序盤苦しみましたが、
相手エースをマウンドから下ろした途端にしっかりと攻撃が機能、
その後追い上げられましたが、
3人の投手をつないで勝ちきりました。
今年の明徳。
春から夏にかけての段階では、
新たなチーム作りに着手して、
チームの体格をアップさせての攻撃力アップが顕著であるという結果を叩き出していました。
しかしながら、
この日の戦いぶりは、
従来の明徳そのものの守りで凌ぎきる負けない野球。
やはり明徳が勝ち進むには、
この野球だなあと改めて思いました。
次の相手は智辯和歌山。
これまで甲子園での明徳の負けパターンは、
力のあるチームにその力で押し切られるというもの。
この智辯和歌山との対戦は、
今年の明徳が優勝に近づくための試金石になるという試合になりそうです。
ゴリゴリに力で押してくる智辯和歌山に対し、
どういった戦いを挑むでしょうか。
スキを突く明徳野球が全開となれば、
勝機も広がってくるでしょう。
大注目の一戦になりました。
第3試合は関東同士の対決。
東京勢と他の関東のチームは、
同じ関東と言えど、
春の関東大会でしか対戦ないのですが、
その「直接対決」で東京勢はいつも関東、
特に北関東のチームの「力強さ」に押されるという展開になるのが定番。
日大三、東海大菅生など数少ない力で押すチームのみがひ弱さを感じさせないが、
ほかのチームは分が悪い・・・というのが、
ワタシの長年感じるところです。
この試合も対戦が決まってからは、
やはり前橋育英に分があると思っていたのですが、
この日は國學院久我山の勢いが前橋育英を飲み込むというにわかには信じられない展開となりました。
終盤にビハインドを連打でひっくり返すなんて、
淡白で粘り強さのないといわれる東京のチームとは思えないような戦いぶりにビックリしています。
あの7回二死無走者からの5連打、
見事でした。
西東京大会からの勢いが、
そのまま持ち込まれたかのような試合っぷりでした。
一方で敗れた前橋育英には、
ダメージの残る敗戦となりました。
打てないと言われたチームが前半打ってリードを奪ったところまでは良かったのですが、
頼みのエース梶塚 が打たれ出すと、
自慢の守りに綻びが出ましたね。
そして逆転されると、
その後は淡白になってしまうというチームの悪い部分の特徴も顔を出してしまっての初戦敗退となってしまいました。
毎年大型の選手を揃えるチームを作ってくる前橋育英ですが、
少し考えさせられてしまう敗戦でした。
前橋育英、健大高崎の二強が引っ張り、
関東の中でも最もレベルが高いと言われた近年の群馬の高校野球ですが、
少し踊り場に来たのかなぁ、
そんな印象も持ちました。
第四試合に登場した敦賀気比。
毎年コメントがある意味とても正直な東監督が今年のチームを評して、
「非常に力がある」と言っていたのを聞いて注目していました。
試合ぶりを見ると、
今年は本当に期待できそうで、
あの平沼を擁して4強入りした夏を思い出しました。
投打に本当に力を持っていて、
ワタシはある意味、
これまでの中で、今大会一番印象に残ったチームです。
上位進出、
期待十分でしょう。
特に2年生エースの笠島投手は素晴らしい球を投げていましたね。
例年のドラフト候補に、
一躍躍り出たといって良いかもしれません。
連日の4試合日、
朝から晩まで、
本当に熱戦づくしで、
息つく暇もありません。
まさに「熱闘甲子園」です。