日々のスケッチ

日常の出来事、感じた事、考えた事、気の向くままにつらつらと・・・。

雛人形のかたづけ

2005-03-09 11:32:06 | 日々の暮らし
やっと雛人形をかたづけた。
桃の節句の後、雨が降ったり雪が降ったりずっと天気が悪かった。
雛人形は天気の良い乾燥した日にしまうのが良いというから、
なかなか片付けられなかったのだ。

でも、今年は、雛人形を飾るのも片付けるのも、かなりしんどかった。
歳をとったせいだろう。
特に、段飾りの骨組みや、人形や道具類の入った大きなダンボールを
物入れにしまうのが思いのほか大変で、
こんな大仕事を一体いつまで続けるのか、
考えただけで憂鬱な気持ちになった。

この雛飾りは、娘が生まれた時に私の父が
自分で選んで買ったものだ。
それほど子煩悩な方ではなかった父なのに、
娘のことは周囲が驚くほど溺愛した。
娘も大のおじいちゃん子で、私に叱られた時など
よく泣きながら父に電話をしていたものだ。

どうしてこんなに仲が良いのかと不思議だったが、
思いもかけず父が急逝した時、
その謎が解けたような気がした。
一緒にいられる時間が他の人より短いから
あれだけ強い結びつき、濃い時間を過ごしたのかも知れない。
そう思った。

雛人形を飾らずにいると、何だか
父がどこかで怒っているようで、
文句を言いながらも毎年重労働に耐えている。

娘が思春期になり、誰もがそうであるように、
自分は何のために生まれてきたのか悩むことがあったら、
それは父を幸福にするためだったと教えてあげよう。

誰かに喜びを与えることができた幸せ。
それが、父から娘への一番の贈り物だったのかも知れない。

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4 Comments

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オヤジの愛 (かめちゃん)
2005-03-11 00:06:29
あめんぼちゃんのお父さんも孫にはメロメロだったのね。

孫ってそれはそれは可愛いものらしいよね。

お雛さんってその家の雰囲気をかもし出すから不思議だよね。

人形って長年一緒にいるとそうなるのかな?



うちの父も定年後はよく娘の子守りをしてくれたよ。

あたしが幼い頃は仕事人間だったのにね。



ある時忘れ物して自宅に戻ったら、おんぶヒモで

娘をおぶって散歩に行くところでした。

さすがにゲーッとアゴが落ちそうになったけど
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いいなぁ (amenbo)
2005-03-11 18:09:47
>ある時忘れ物して自宅に戻ったら、おんぶヒモで

娘をおぶって散歩に行くところでした



かめちゃんのお父上の姿を想像したら、何だか胸がほんわか温かくなったよ。

優しいおじいちゃまだったんだね。



私はね、思春期の頃はほとんど父親と口を利かなかったの。

仲良くなれたのは、結婚してからかな。

娘が生まれてから、もっと仲良くなれたような気がする。

だから、突然死なれた時はすごくショックだった。今でも、立ち直れていないんだよね。
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想いが重なるね (かめちゃん)
2005-03-15 21:29:49
平井賢のうたであるじゃない?

想いが重なるその前に…とかいう歌詞のが。

今ここを開いてアメンボちゃんの書き込み読んだら、ほんわかと気持がリンクしたよ



私も子供が生まれてからのほうが親との関係がスムーズだったと思うな。

アメンボちゃんのお父さん突然逝ってしまわれたのね。

ある日突然、日常をすっぽり切り取られるというのはかなり堪えるよね。



こんなこと言うの月並みでこっぱずかしいんだけどね、お父さんはアメンボちゃんのすぐとなりに今もいると思うな。

身近な人への想いってきっと重なり合うものなんだと思う
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後悔 (amenbo)
2005-03-16 07:59:51
かめちゃん、優しい言葉を有難う。

父はとても元気な人だったの。それが、風邪をこじらせたのかなと病院へ行ったらそのまま入院になって、一度も家に戻らないまま一ヶ月半後に亡くなってしまった。

いろいろ整理しておきたいものがあるから一度家に帰して欲しいと何度も言っていたのに、そんなに重病だと思わなかったからすぐ退院できるよと聞いてあげなかった。

そのことが今でもすごく心残りなの。
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