日々のスケッチ

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不二家パーラーの思い出

2007-01-17 09:15:29 | 思い出の箱
小さい頃、お出かけするといつも
駅ビルの地下にあった「不二家パーラー」に連れて行ってもらった。
そこで食べたパフェやプリンアラモードは
当時の子供にとっては大変なごちそうだった。
どんな小さな町にもファミレスがあって
当たり前のようにパフェがメニューにある時代ではなかったから。

もうはっきりとは覚えていないが、
店の内装は最近のお洒落なカフェに比べたら
貧相なほどに飾り気のないものであったと思う。
味も恐らく今のパフェに比べたら
それほど美味しくなかっただろう。

それでも、「不二家パーラー」は私にとって
幼い頃の幸せな思い出だ。
それは多分あまり豊かでなかった時代の
子供に相応しいささやかな贅沢だったからではないだろうか。

実際、大きくなると、私は、
果物をふんだんに使い値段もずっと高価な
「高野フルーツパーラー」の方に心魅かれるようになり、
さらに大きくなると、
フルーツパーラー自体に行かなくなった。

そうしていつしか「不二家パーラー」は
私の生活から消えた。

年月が経って自分も親になり
子供を連れて出かけるようになった時、
ふと「不二家パーラー」は今でもあるのだろうかと思った。
探して見ると「不二家レストラン」というのがある。
自分の幸せな思い出を子供にも作ってやりたくて
早速行って見た。

がっかりした。


店はプレハブのような安っぽい作り。
食べこぼしのシミのついた椅子。
使い古したような食器。
ぞんざいに盛り付けられたパフェが出てきた時は
悲しくなった。
帰りに買った洋菓子も美味しくなかった。

もうつましく物のない時代ではないのに、
小奇麗な店があちこちに出来ているのに、
こんな商売で通用すると思っているか。
子供相手だからこの程度で良いとでも思っているのか。
そう感じた。

それっきり、「不二家パーラー」は
私の生活から今度こそ完全に消えた。


そして今回の騒動だ。
ひょっとしたら不二家はつぶれてしまうかも知れない。
でも、私には当然の帰結のように思われてならない。










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10 Comments

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Unknown (閑話ノート)
2007-01-17 11:17:28
信用や名声を得るには永い年月がかかります。その企業が一たび不祥事を引き起こすと一夜にして信用を失う。

世間は隠ぺいする経営体質そのものを糾弾しています。
この問題の本質は事業そのものの中にある。良品質の商品やサービスを適正価格で顧客に提供する。その経営努力や追求を怠ってしまった。そのツケが回ってしまったということでしょうね。
amenbo様はまさにそのことをご指摘なさった。

きょう三菱ふそうが改良型ハブも欠陥でリコールになったとのニュース。コチラは情報開示されましたが三菱グループまたかですね。
コチラのケースはその企業に総合技術力が無いことを表しています。
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ものごとの道理 (ユーリャ)
2007-01-17 12:22:05
食品というのは、安全性というのがもっとも侵してはならない領域のはずなのに、そこが抜けてしまった企業。
これは市場から消えてもらわなくてはなりません。
雪印にしても、形を変えて残すことを
社会が許してしまいました。これでは、適当にごめんなさいすればまた復活することもできると思ってしまうでしょう。
私は雪印製品は、メグミルクを含めて買いません。
ひとりで不買運動にはげんでいます。(笑)
不二家。昨年末ブログのねたにしようかな~と思って
ショートケーキの由来を調べておりましたら、
不二家の創業者の方が日本で初めてショートケーキという名前のケーキをおつくりになったとか。
そういう華々しい歴史をお持ちなのに、肝腎なことをお忘れになったというのは、一族のかたにも恥ずかしいのではないでしょうか。
不二家レストラン。近くにあるので、一度行ったことがあります。まあ甘いものをあまり食べないので、
他のファミレスとどう違うのかよくわかりませんでしたが、
なにやら場末のスーパーのイートインみたいでしたね。
となりの席では午後11時すぎというのに、2歳くらいの子供が泣き叫んでいたことを覚えていますが。

ああ、三菱。車は絶対買いません。
不二家もまた不買リストに載りましたね。(笑)
ミルキイが食べたいという年でもなくなりましたし。
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不買運動 (アプリコット)
2007-01-17 12:38:42
amenboさんと同じ時代の人間だと思うのですが私の中で不二家の思い出はありません。
両親に連れて行ってもらった記憶もありませんし、ケーキも買ってもらったことがなかったので。
それでもぺこちゃんの絵を誰もが知っているように、「あれが不二家の象徴」という思いはありました。
ミルキイは息子が食べられないので買いませんが、ペロペロキャンディーを喜ぶのでつい最近まで買っていました。
が、私もひそかに不買運動をするタイプの人間です。
子供たちの苦情が聞こえるようです。

食品業界の人は自社製品を買わない人が多いという話を聞いたことがありますが、一定の規則を守っている場合でさえ…の話。
今回のように期限切れを平気で使用するようでは絶対に買えませんね。
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閑話ノートさん (amenbo)
2007-01-17 13:10:09
私が小さかった頃はまだ世の中に子供の菓子がそれほどなかった時代ですからね、ぺこちゃんのキャラクターのついた不二家の菓子は随分洒落たものに感じました。
そういう人々の思い出の中に登場するような古参の企業が簡単に消費者の信用を失うようないい加減な真似をしちゃいけませんよ。
もう競争に付いて行けずコスト削減優先で今回のような真似をしたのであれば、やはり静かに消え去るしかないでしょう。

三菱ふそうについては、バックに三菱グループが付いているから簡単にはつぶれないでしょうね。それだけに始末が悪い。
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ユーリャさん (amenbo)
2007-01-17 13:19:55
私も基本的に雪印製品は買いません。でも、時々、「恵」というプレーンヨーグルトが安売りしていると買ってしまう

「不二家レストラン」ってフランチャイズ展開している店舗らしいですよ。だから、普通のファミレスと同じです。私が行った不二家レストランが小汚かったのも、その店のオーナーの姿勢に問題があったのかもしれません。ファミレスは店が汚くてまずくて高いところが多いから不二家レストランもその例外ではないと言うことです。

子供連れが利用するところが汚くてまずくて高いのは日本の飲食業界の特徴ですね。雪印や不二家の問題に代表される食の安全問題と合わせて、つくづく子供が大事にされていない社会だと思いますよ。
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アプリコットさん (amenbo)
2007-01-17 13:33:03
アプリコットさんは私と同じ時代の人間ではないと思いますよ~
私が不二家パーラーでパフェを食べていた頃、アプリコットさんは生まれていなかったかも
その頃、子供が行けるお店なんて不二家くらいしかなかったと思います。飲食店は基本的に大人のものでしたから。喫茶店なんか行くのは不良なんですよ(笑)

ペコちゃんのぺろぺろキャンディーはうちの娘にも良く買っていました。子供に甘いお菓子を与えるのを好まない主人が唯一許したのがこれとミルキーでした。主人も昔の人間ですから不二家は健全な子供の菓子会社だと思っていたのでしょう。

>食品業界の人は自社製品を買わない人が多いという話を聞いたことがあります

ひぃえ~!本当ですか?
中国の農民が自分達の出荷している野菜を絶対食べないのと同じですね。あぁ恐ろしい。
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そういえば (虫主婦)
2007-01-17 14:37:30
>食品業界の人は自社製品を買わない人が多いという話を聞いたことがあります

ワタシも聞いたことがあります。
パンやさん(ヤマ〇キとかパ〇コ)のバイトをしたら、どっさり薬品を入れるのを見てしまい、買えなくなるんだそうです。

ファミレスのなかでも、茅ヶ崎の不二家レストランは特にひどいです。味はおろか、店の雰囲気も店員の質も建物のハード面もひいては客層も。
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虫主婦さん (amenbo)
2007-01-17 15:42:05
>パンやさん(ヤマ〇キとかパ〇コ)のバイトをしたら、どっさり薬品を入れるのを見てしまい、買えなくなるんだそうです

ぎょえ~!!怖くてパンが買えなくなりそうですよ。
何でそんな恐ろしいことが平然と行われているのでしょう。厚生省は何をしてるんだ?国民の健康を守るのが仕事じゃないのか?業界団体の言いなりなのでしょうかね

茅ヶ崎の不二家レストランも私が行った所と同じようにひどいのですね。これはやはり個々のオーナーの資質というよりフランチャイズ店を統括している不二家の指導のずさんさ、もっと言うなら不二家という会社の姿勢の問題としか思えませんね。
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残念! (ひで)
2007-01-18 19:16:27
amemboさん、こんにちは。
不二家パーラーと言えば、高校の頃、彼女とよく一緒に行きました
高校生の小遣い程度でも十分に間に合う範囲でしたからね。あの頃はまだ店内も綺麗でしたけど...
暮に頂いたお菓子の中にミルキーの抹茶味と言うのが入っていて、娘は凄く気に入ってちょっとずつちょとずつ楽しみに食べていたんですけど、事件が発覚した後、娘に「危ないからやめとこうか~」と話したら涙ぐんでました
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ひでさん (amenbo)
2007-01-19 07:26:48
ひでさんにとっての“不二家パーラーの思い出”は高校時代のデートの思い出なのですね。二人でぺこちゃんサンデーとか食べちゃったりしたのでしょうか。私の思い出とは随分差があるなぁ。。。

>娘は凄く気に入ってちょっとずつちょとずつ楽しみに食べていたんですけど

ということは、フランスではミルキーは手に入らなかったのですね。
せっかくお嬢さんが気に入った日本の味だったのに、悲しい思いをさせてしまって可哀想。。。
不二家はこういう子供たちの涙にこそ心から謝罪すべきじゃないでしょうかね。
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