引き続きFrank Millerが表紙を描いているSPIDER-MANを買い漁っている。今回紹介するのもその中の2冊。1982年のSpectacular SPIDER-MAN (“Spec”) 56号と57号について。
筋書きをRoger Stern、画をJim Shooter、インクをJim Mooneyがそれぞれ担当。表紙はMillerによる57号のもの。56号の表紙はあまり面白くない。今回紹介する57号の表紙は敢えてJ Jonah Jameson (“JJJ”)が中心なのが面白い。
さて次に粗筋。Spec 56号。MACHINE MANに唐ウれたJack O’Lanternは病院へと搬送された。しかしそこで彼は、病院の入院患者を人質に身代金を要求。SPIDER-MANがそこに駆け付けた。57号では謎の光に操られたShriekがJJJの後妻Marlaを誘拐。科学者であるMarlaは光の正体であるWill’o the Wispを実体化することに成功した。
次に気に入った台詞を紹介。まずは、Spec 55号でSPIDER-MANの手により唐ウれたNitroが入院しているのが楽しい。
このBellvue病院。上述のよう怪我をした犯罪者が入院しているのだが、どうも警護をしている警察がマヌケ。(そうしないと話が進まないのはわかる。)Jack O’Lanternのコスチュームを剥がすのを躊躇しているし。
久し振りにJJJ がギャフンと言うシーンは好きだな。咽から手が出るほど欲しいJack O’Lanternの写真をPeterが持っている。フィルムを取り上げようとしたJJJに対するPeterの台詞。”You want these shots? Let’s see some long green first.” Long greenはアメリカの紙幣。小切手を書いているJJJの側で、新聞社の社員にPeterがガッツメ[ズを取っているシーンも良し。
Jack O’Lanternを唐オた後のPeterがMay伯母さんから言われた一言は厳しい。”I looked out and realized I had no one to share it (a great relief) with.”
Shooterの画を含めて1980年代というより1960年から1970年代の結末。ただMay伯母さんが子離れしていない感があるね。そして、57号ではもう伯母さんはPeterを赦しちゃう。ドラマ「なつぞら」並の都合が良い展開。
作者SternのRodrick Kingsley(実はHobgoblinの正体)いじりも楽しいね。JJJの主催するパーティーに女性同伴で来たものの、違う女性から嫌みを言われるは、最後には同伴した女性に愛想を尽かされるは。
事件が解決した後のSPIDER-MANの台詞。”Have we (SPIDER-MANとMarlaのこと) saved a man or unleashed a monster?”よくある短編小説の最後の言葉みたいな台詞だね。この話以降もSPIDER-MANと戦うので後者なのは言うまでもない。
Spec 56号に登場したJack O’ Lantern、57号のWill’ O the Wisp。両方とも沼地等の上に出現する謎の狐火の意なのは作者Sternの洒落た筋書。
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