
1963年に1号が発売されて以来2011年まで544号まで途中お休みを入れつつも続いてきたUncanny X-MENが、今年番号を1号からふり直して再登場。1号から3号までを読み終えたので、早速レビュー。
筋書きをKieron Gillen、画をCarlos Pacheco、Jorge Molina、Rodney Buchemiが担当している。複数の画家が画を担当しているわけだが、1号と2号ぐらいまではCarlos中心で進んでいく。しかし制作に時間がかかるのか、後半は息切れ。他の画家が、手伝っている。流石に一月に2冊のペースはきついんだろうな。添付画像はまず新生1号の表紙から。Carlosの描いたもの。Carlosは昔、1991年創刊の形容詞の付かないX-MEN(今はLegacyという名詞がお尻についているやつ)の担当をしてたな。前からそこそこ良いなと思っていたが、安定した構図や人物の表情には好感が持てる。おいらのメモにはMagnetoの表情が特に良いと書いてある。
Kieronの話は相変わらず面白い。ちょっと今回の話は伏線不足だが。悪役はMr. Sinister。遺伝子工学の天才だ。今回はどうやってか謎の宇宙生命体Celestialの力を使って自分自身のクローンを増殖。サンフランシスコに自分の神殿を作る。(実際にある美術館を改造したようだ。)しかし、それで何すんだってところがよくわからん。必然的にX-MENと対決する。最後はあっさりEmmaのテレパシーで、やっつけられるのがあっけないかな。
いつものように好きなシーン。表紙の画でもわかるのだが、STORMの髪型が1970年代のそれに戻った。この髪型が一番好き。それから、1号での彼女の台詞も好き。「私は暴力を信じていない。」この時の表情がきりっとしていて良いんだな。
EmmaとSinisterとの会話もなかなか面白い。というよりSinisterは無茶苦茶おしゃべりだ。自分がいかにすごいかを自慢しまくってるな。最後に彼が退散する時の台詞がまた良い。「今度会う時、おまえらはもっと憎悪(ミュータントということでだろう)されてるぞ。」嫌な奴だ。
そして、最後の苦労性リーダーCYCLOPSと謎の宇宙生命体Celestial(正確には沢山来襲したのでCelestials)との対決。ベタな終り方なのだが、CYCLOPSのX-MENとしての使命感を表明するために、非常に重要なシーンだ。X-MENの存在目的は、Avengersのようなスーパーヒーローチームとして人類に認められ、ミュータントに人類が手を出させないこと。ふーん。
最後にもう一個、1号の中にオマケで付いていた今のX-MENの構成を示した図を添付画像に付けておく。これ便利。姉妹紙の登場人物構成がこれを見るだけでわかる。今回取り上げたUncannyで登場するのはExtinction Team。実は、この命名があまりピンと来ていない。Extinctionってそもそも(種が)絶滅するって意味だよね。そうさせないのがX-MENの目的で逆じゃないのかな。まっ良いか。
