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お色気満載ってのも、昭和な表現だね。映画Dark Knight Risesの公開に合わせ、小学館プロダクションから出た邦訳版CATWOMAN(以下”CW”)When in Romeを読み終わったので、早速レビュー。6月に続いてBATMANネタ。(って主役はあくまでCW。)
昔の悪い癖が出て、邦訳版をまた買ってしまった。何故かと言えば、筋書きがJeph Loeb、画がTim Saleの黄金コンビによる作品だから。Jephの物語は、全部で160頁と短い話しながら、内容は濃く、十分に楽しめた。
Timの画は言うまでもなく、素晴らしいの一言。本編の画もさることながら、表紙画は凝っていて素晴らしい。今回は邦訳版の表紙を添付画像に使用せず、中に収録されている本国版1号の表紙を採用した。「ティファニーで朝食を」のAudrey Hepburn 風の帽子、黒いコート、赤と白のボーダーのシャツとのコントラスト凄い。そして、半分見えるCWことSelinaの顔。綺麗だ。何回も見返した。鉛筆画とともに描かれているインクを入れた小さな動きのあるCWのイラストも生き生きとしていて好きだな。
Timが最後に解説しているのだが、インクウォッシュという手法を使った表現が効果的。これは、彩色を担当しているDave Stewartの腕もある。(とTimも褒めている。)その技法を使った、ずぶ濡れになったCWの身体から水が滴り落ちてくるシーン、下から出るライトに照らし出されるCWのシーンが秀逸。
それから教会の天井からロープをつたって、足を広げながら(シルクドソレイユみたいに)降りてくるCWの姿も妙にかっちょ良い。
話の方は、ある目的があって、ローマを訪れることになったCW。そこでCWはマフィアのボスの暗殺現場に居合わせ、マフィアに命を狙われるってもの。最後のオチまでは語らないけど、そのオチがまた、良い。流石Jeph。それから、ボスの暗殺の真犯人も面白いな。いろいろ悪役は出てくるけど、本当の悪は誰かといったら、真犯人だな。
悪役と言えば、お馴染みのRiddler、Cheetahが主な悪役。RiddlerはCWのこと惚れているのかな。それから、同じネコ科ってことで、Cheetah(WONDER WOMANの宿敵らしい。)を出す趣向も良いな。
表題のお色気シーンだが、日本のドラマでは定番のシャワーシーンや、裸のシーンは結構多い。子供向けの漫画としては、珍しい。もちろん肝心な部分は隠れている。ここはアメリカっぽいね。
エロティックなのは、CWのBATMANに対する性的な妄想。これは恐らく犯人の一人がもった薬のお陰でもあるのだが。CWの方はBATMANに惹かれまくってるんだな。
2,000 yen弱でこのクオリティは買ってお釣りがくるな。評価A。