
まだまだFrank Miller時代のDAREDEVIL(“DD”)のレビューは続く。189号、190号について。アメリカからの新刊の到着が遅れていて、読むものは昔の作品のみ。買っておいて良かった。
筋書をその Miller、画をKlaus Jansonがそれぞれ担当。添付画像は190号の表紙。Millerによる作品。
粗筋から。忍者集団はStickとその仲間たちを暗殺すべく、忍者集団Handはさらに暗殺者を送った。迎え撃つDD、Black Widow (“BW”)とStickの仲間Stone。190号では死んだElektraをHandの刺客として蘇らせようとする。それを防ごうとするDD、BWとStone。
気に入ったシーンや台詞を紹介。まずは敵が迫ったことに気が付かなかったDDとそれに対するStoneの蔑んだ台詞。”But I can’t hear a thing. And I’m DD.” “Hmph amateur.” 変なのは、その後のシーンでははっきりと敵の接近をDD気が付いたこと。気が付かなかったが、気付いた振りをしたのだろうか。
もう一つサイを上手に使いこなしていたDDを褒めたBWとそれに対するDDの応え。”Nice use of the SAI. Where’d you learn it?” “Had to fight someone who use it.” SomeoneとはElektraなわけだが。楽しいのは次の号で彼女の復活が語られるわけで、その布石的な台詞。布石は、FoggyとBWの会話にも出て来る。
Matt Murdockらしからぬ方法でHeatherとの結婚に持ち込もうとしたことに対して腹を立てていたFoggy。彼がMattとHeatherの結婚をご破算にしたのは、無理矢理だな。Millerが191号で降板することから彼のプロットを収束させようとしたのかな。BWを使ったのだけはナイス。
190号。冒頭と最終のElektraが断崖絶壁の山を登るシーン。これは蘇る前なので彼女が克服しなければいけないことを例えているのだろう。
克服しなければいけないものとは何か。Stickが彼の仲間として受け入れられない理由を述べている台詞を書いておく。”You ain’t clean. Yer full of pain and hate.”彼女がHandの元でその技を磨いたのは父親が殺されたことに対する復讐を果たすため。そんな彼女の存在意義をStickは言葉で表した。
その後のシーンがよくわからない。蘇る前にHandで彼女の師匠を殺すのだが、これ何だろう。殺した後のElektraの表情をJansonが上手に描いている。もう一つJansonの画が良いなと思ったのはHandのアジトにステンドグラスを割ってDDとStoneが飛び込むシーン。
題がResurrectionなのでElektraは蘇るのだが彼女のコスチュームは白に変っている。つまり、Stickの仲間として認められたということ。このシーンは良いな。Stoneはその前のシーンで、”She’s clean.”って言っているもんね。その代わりにStoneは死んだということなのか。きっとちゃんと読んでいればStickの仲間たちって何者なのかということがわかるのだろうな。
1990年にElektra Lives Againというグラフィック・ノベルが発売されているのだが、今回紹介した話の後にまたElektraは死んだのかな。もう何だかわからん。