東京・市ヶ谷近辺の町づくりと災害の歴史を調べ出会った本
投稿者 歯職人 投稿日 2014/11/2
本書は、ちくま新書の一冊として2000年、『江戸城外堀物語』として出版され、2012年タイトルを『江戸の城づくり―都市インフラはこうして築かれた』に変更し、ちくま学芸文庫の一冊となった。
著者の北原糸子氏は、日本の災害史研究を主なテーマとされる研究者。
評者は、東京市ヶ谷近辺の防災、町づくりと災害の歴史を調べる中で、本書に出会った。
現在の東京メトロ南北線の工事着工前の江戸城外堀構築の歴史を調べるための発掘調査の成果を材料に、著者の学識と先行研究を背景に、江戸の町づくり・都市インフラ整備に果たした家光の天下普請の役割、徳川幕府内部の統治システムの形成が同時進行する天下普請の役割、戦国時代を引きづる余剰戦力の善用、東国と西国の諸藩の築城能力の差異、徳川幕府の外様と親藩更には譜代諸藩との関係の再構築等々が、整えられる様子が本書により再現され整理される。
現在の東京に多く痕跡が残る江戸のインフラ、首都著か地震による災害に関心を持つ方等々にお勧めしたい一冊です。
http://www.amazon.co.jp/%E6%B1%9F%E6%88%B8%E3%81%AE%E5%9F%8E%E3%81%A5%E3%81%8F%E3%82%8A%E2%80%95%E9%83%BD%E5%B8%82%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%A9%E3%81%AF%E3%81%93%E3%81%86%E3%81%97%E3%81%A6%E7%AF%89%E3%81%8B%E3%82%8C%E3%81%9F-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E5%AD%A6%E8%8A%B8%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%8C%97%E5%8E%9F-%E7%B3%B8%E5%AD%90/dp/448009458X/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1414919201&sr=8-1&keywords=%E6%B1%9F%E6%88%B8%E3%81%AE%E5%9F%8E%E3%81%A5%E3%81%8F%E3%82%8A
ちくま学芸文庫
江戸の城づくり―都市インフラはこうして築かれた
北原 糸子【著】
価格 \1,296(本体\1,200)
筑摩書房(2012/06発売)
サイズ 文庫判/ページ数 255p/高さ 16cm
商品コード 9784480094582
NDC分類 521.82
内容説明
徳川幕府の本拠地、江戸城。三代家光の寛永13年、将軍家の威信をかけた天下普請が行われ、壮霊な城郭が完成した。しかし実は、石垣こそ城郭の設計図であり、また城の内と外を区切る外堀は城下の水系プラン、すなわち都市インフラの要でもあった。これらの建設によって、現代の東京に引き継がれる都市計画とその基盤が形成されたのである。人力だけが頼りの時代、どのようにして大規模な土木工事が可能だったのか。国中の大名を総動員した天下普請の実際を、発掘調査で出土した遺構から綿密に再現、驚異の普請システム、高度な技術力の詳細を解き明かしたスリリングな実証研究。
目次
第1章 江戸城外堀はどのように築かれたか
閑話休題 城郭普請点描―「築城図屏風」から「築城図屏風」にみる石運びの情景
第2章 手伝普請による城郭建設―江戸・大坂・京都
第3章 堀という都市インフラ
第4章 江戸城と伊豆石丁場
第5章 江戸城外堀の普請現場
第6章 掘り出された石垣
第7章 外堀はどのようにして掘られたか
第8章 「江戸図屏風」の時代
著者紹介
北原糸子[キタハライトコ]
1939年山梨県生まれ。東京教育大学大学院日本史専攻修士課程修了。神奈川大学歴史民俗資料学研究科特任教授を経て、立命館大学歴史都市防災研究センター教授、歴史地震研究会前会長。日本の災害史研究を重ねている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
一大国家事業だった江戸城の天下普請。大都市・江戸の基盤はいかに築かれたのか。外堀、上水などインフラの視点から都市づくりを再現する。
投稿者 歯職人 投稿日 2014/11/2
本書は、ちくま新書の一冊として2000年、『江戸城外堀物語』として出版され、2012年タイトルを『江戸の城づくり―都市インフラはこうして築かれた』に変更し、ちくま学芸文庫の一冊となった。
著者の北原糸子氏は、日本の災害史研究を主なテーマとされる研究者。
評者は、東京市ヶ谷近辺の防災、町づくりと災害の歴史を調べる中で、本書に出会った。
現在の東京メトロ南北線の工事着工前の江戸城外堀構築の歴史を調べるための発掘調査の成果を材料に、著者の学識と先行研究を背景に、江戸の町づくり・都市インフラ整備に果たした家光の天下普請の役割、徳川幕府内部の統治システムの形成が同時進行する天下普請の役割、戦国時代を引きづる余剰戦力の善用、東国と西国の諸藩の築城能力の差異、徳川幕府の外様と親藩更には譜代諸藩との関係の再構築等々が、整えられる様子が本書により再現され整理される。
現在の東京に多く痕跡が残る江戸のインフラ、首都著か地震による災害に関心を持つ方等々にお勧めしたい一冊です。
http://www.amazon.co.jp/%E6%B1%9F%E6%88%B8%E3%81%AE%E5%9F%8E%E3%81%A5%E3%81%8F%E3%82%8A%E2%80%95%E9%83%BD%E5%B8%82%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%A9%E3%81%AF%E3%81%93%E3%81%86%E3%81%97%E3%81%A6%E7%AF%89%E3%81%8B%E3%82%8C%E3%81%9F-%E3%81%A1%E3%81%8F%E3%81%BE%E5%AD%A6%E8%8A%B8%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%8C%97%E5%8E%9F-%E7%B3%B8%E5%AD%90/dp/448009458X/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1414919201&sr=8-1&keywords=%E6%B1%9F%E6%88%B8%E3%81%AE%E5%9F%8E%E3%81%A5%E3%81%8F%E3%82%8A
ちくま学芸文庫
江戸の城づくり―都市インフラはこうして築かれた
北原 糸子【著】
価格 \1,296(本体\1,200)
筑摩書房(2012/06発売)
サイズ 文庫判/ページ数 255p/高さ 16cm
商品コード 9784480094582
NDC分類 521.82
内容説明
徳川幕府の本拠地、江戸城。三代家光の寛永13年、将軍家の威信をかけた天下普請が行われ、壮霊な城郭が完成した。しかし実は、石垣こそ城郭の設計図であり、また城の内と外を区切る外堀は城下の水系プラン、すなわち都市インフラの要でもあった。これらの建設によって、現代の東京に引き継がれる都市計画とその基盤が形成されたのである。人力だけが頼りの時代、どのようにして大規模な土木工事が可能だったのか。国中の大名を総動員した天下普請の実際を、発掘調査で出土した遺構から綿密に再現、驚異の普請システム、高度な技術力の詳細を解き明かしたスリリングな実証研究。
目次
第1章 江戸城外堀はどのように築かれたか
閑話休題 城郭普請点描―「築城図屏風」から「築城図屏風」にみる石運びの情景
第2章 手伝普請による城郭建設―江戸・大坂・京都
第3章 堀という都市インフラ
第4章 江戸城と伊豆石丁場
第5章 江戸城外堀の普請現場
第6章 掘り出された石垣
第7章 外堀はどのようにして掘られたか
第8章 「江戸図屏風」の時代
著者紹介
北原糸子[キタハライトコ]
1939年山梨県生まれ。東京教育大学大学院日本史専攻修士課程修了。神奈川大学歴史民俗資料学研究科特任教授を経て、立命館大学歴史都市防災研究センター教授、歴史地震研究会前会長。日本の災害史研究を重ねている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
一大国家事業だった江戸城の天下普請。大都市・江戸の基盤はいかに築かれたのか。外堀、上水などインフラの視点から都市づくりを再現する。