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札幌・円山生活日記

札幌軟石製の旧郵便局舎「ぽすとかん」2階です!~「nishikuru café(ニシクルカフェ)」~

札幌軟石の風合いや趣を感じられる歴史ある建物「ぽすとかん」。かつて『石山郵便局』として活躍した建物を保存し地域の拠点として活用したいという有志により2019年4月に改装オープン。その2階が「ニシクルカフェ」です。“ニシクルとはアイヌ語で雲という意味。雲みたいにゆっくりのんびり過ごしてください”との想いが込められています。

今日は「ぽすとかん(旧石山郵便局)」2階の「ニシクルカフェ」でランチ&カフェタイムです。【紅葉めぐり2022~石山緑地~】とのセットでやってきました。前回「石山緑地」に来た際には「ぽすとかん」は運悪く休館日だったので初めての訪問です。アクセスは地下鉄南北線「真駒内駅」から「中央バス(101・102・真101・真102)」を利用しバス停「石山東3丁目」から徒歩約3分の「石山緑地」をまず訪問、そこから徒歩約5分で「ぽすとかん」です。地下鉄南北線「真駒内駅」から「じょうてつバス(12)」に乗りバス停「石山中央」で下車すればすぐ目の前です(地図)。
 
こちらの建物は明治35年(1902年)に『穴の沢郵便受取所』として開設、明治41年(1908年)に『石山郵便局』に改名。昭和15年(1940年)に軟石を使った今の建物へと改築され、昭和48年(1973年)まで郵便局舎として使われていたそうです。
入口アーチ上には『石山郵便局』の文字が残ります。
『石山郵便局』が閉局し長らく閉鎖されていた歴史的な建物を見て「もったいないなぁ」「何かに使えないのかなぁ」 と思い地域の拠点として活用したいという有志の方々が「ぽすとかん再生プロジェクト」を発足。2018年にクラウドファンディングで資金を調達し改装工事を施したのち2019年4月に1Fをショップに2Fをカフェとしてオープンさせたそうです。その1Fのショップが「軟石や」。
2Fが「nishikuru café(ニシクルカフェ)」です。

建物内に入ると右側が「nishikuru café(ニシクルカフェ)」の厨房&カウンター。
左側が「軟石や」のショップスペース。

そして中央に2Fの「nishikuru café(ニシクルカフェ)」スペースに至る階段があります。

2Fの「nishikuru café(ニシクルカフェ)」。内装のデザインやイメージは「ぽすとかん再生プロジェクト」有志メンバーの考案によるものとか。古い建物のイメージとマッチするよう内装色は濃いブラウンが主です。
そして2Fへ向かう階段の踊り場の壁には軟石の端材をいくつも組み合わせたウォールパネルが飾られています。

軟石の端材の数は500枚以上だそうでアートのように組み合わさっています。
軟石の端材を良く見ると名前が彫り込まれています。店の方に伺うと端材を貼る作業に協力した方々の名前ということです。


階段途中には古いミシンが置かれています。現在の建物オーナーの曾祖母さんがお嫁入り時に持参したものだとか。オーナーさんは代々の特定郵便局長さんの一家だそうです。

2Fカフェスペースの一角には、札幌軟石にまつわる明治から昭和にかけてのパネル写真がいくつか飾られていました。
『石山郵便局』時代の写真です。


古いオルガンも置かれていました。

さてメニューです。ドリンク類。「ブレンドコーヒー」は「いわい珈琲」による「ニシクルカフェ」オリジナルブレンドでスペシャルティコーヒー豆使用だそうです。
フード類は大きく分けて2種類。1番人気の「ニシクルカレー」。
もう1種類は自家製レーズン酵母を使って店内で焼き上げるパンを使ったサンド。材料に使う小麦粉、塩、てんさい糖はすべて北海道産だとか。
デザートは「ガトーショコラ」と「焼きプリン」です。

「ニシクルカレー」税込み970円。
“カシューナッツ、パプリカベースのクリーミーなバターチキンカレー”ということですがココナッツクリーム香る辛みのマイルドなタイカレーの感じでした。ライスの雑穀米が食べ応えがあります。

「いろいろキノコと生ハムのサンド」同1,180円。
北海道産小麦全粒紛100%と思われるどっしりパンにガーリックバターで味付けし、しめじ等のキノコとスモーク生ハムをサンドしたもの。どっしりしています。

「焼きプリン」(同520円)と「ブレンドコーヒー」の「ぽすとかんブレンド(深煎り)」(同500円から150円セット割引)。

「焼きプリン」はぶつぶつが自家製プリン感を強く感じるしっかり固めのプリンでした。

「ガトーショコラ」(同520円)と「カフェオレ」(同550円から150円セット割引)。

「ガトーショコラ」はシナモン等のスパイスを強く感じるビター味でしっとりよりもがっしり感のする手作りチョコレートケーキでした。食事ものも含め“手作り・素朴・安心”などを共通テーマとするような味わいでした。

食後は1Fの「軟石や」へ。「ぽすとかん再生プロジェクト」のメンバーが手掛ける店で札幌軟石を活用した雑貨類がたくさん並んでいます。

店を代表する人気商品がアロマストーン「かおるいえ」シリーズだそうです。
液体を吸収しやすく揮発しやすい札幌軟石の特性を生かしアロマオイルをほんの2・3滴たらすだけで数日間ふんわりと香るのだとか。
このほか「ニシクルカフェ」で作っているオリジナルクッキー「軟石クッキー」や南区の作家さんが作る拘りグッズも販売していました。

購入したアロマストーン「かおるいえ(小)」(800円×2)と「軟石の土地」(400円)。購入に際し好みのアロマオイルで香り付けしていただきました。

最後は「ぽすとかん」向かいの旧定山渓鉄道「石切山」駅(現石山振興会館)へ。旧「石切山」駅は石のまちの駅舎らしく建物の基礎部分に札幌軟石が使われているそうです。

建物内は「石山振興会館」として集会スペースとなっていますが旧定山渓鉄道「石切山」駅ゆかりの写真等も展示されていました。大正7年(1918年)に開通した「定山渓鉄道」は豊平から定山渓までの区間を半世紀に渡って運行し、石山の札幌軟石などの運搬のほか市民の足としても活躍したそうです。


最後に地下鉄南北線「真駒内駅」にバスで戻ってきました。本日は天候も良く見どころの満載の充実した散策でした。

「nishikuru café(ニシクルカフェ)」
札幌市南区石山2条3-1-26 ぽすとかん 090-6264-3832
営業時間 11:00~18:00 日曜営業
定休日 火曜日、水曜日
https://www.postokan.com/nisikuru

「石山緑地」
札幌市南区石山78
入場自由、ただし駐車場は11月下旬~4月中旬の冬期閉鎖
011-578-3361(藻南公園管理事務所)
(2022.10.13訪問)

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