北の大地に先住し独自文化を育んできたアイヌ民族の生活や歴史、芸術を楽しみながら学べる交流センター「サッポロピㇼカコタン(札幌市アイヌ文化交流センター)」。「サッポロピㇼカコタン」とはアイヌ語で「札幌の美しい村」という意味。館内の展示室には札幌アイヌの人々が製作した伝統衣服や民具など約300点が展示されています。
本日は「渓流鯉のぼりと春の妖精と~定山渓温泉〜」の帰路に立ち寄った「サッポロピㇼカコタン(札幌市アイヌ文化交流センター)」です。一度来ようと前々から思っていたのですが当施設だけを訪問するのは少し遠く何かの機会に併せてと考えていました。今回「定山渓温泉」に宿泊することとなりましたので丁度良い機会とその帰路にやってきました。場所は札幌や真駒内から出ている「定山渓温泉」や「豊平峡温泉」行きの「じょうてつバス」の「小金湯」バス停(「定山渓温泉」の少し手前)から徒歩5分ほどです。
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「サッポロピㇼカコタン(札幌市アイヌ文化交流センター)」の外観。
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入口付近。
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アイヌの神様である「シマフクロウ」のオブジェがお出迎えです。
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エントランスホールのアイヌ文化の復活をイメージした木彫りのモニュメント。
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「展示室」の入口。ゲート上に「見て・ふれて・体験して」の表示があります。係の方に「通常であれば展示品を実際に手にとって触れて見ていただくこともできるのですがコロナ対応もあり今は触れるのはご遠慮ください」と言われました。少し残念ですが仕方のないことです。
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展示室には札幌アイヌ協会の方々が復元製作した約300点の民具が展示されています。
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実際にアイヌ民具に触れることができるのは複製品だからでしょうがこれだけの民具が揃って展示されているのは壮観です。
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丸木船「チプ」。
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サケ・マスなどの魚の皮、樹皮、動物の毛皮を使った衣服や靴などの展示。アイヌの方々が工夫し自然の恵みを最大限に活かしていたのがよく判ります。
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サケ・マスなど防水効果のある魚の皮で作られた靴。鱗がリアルです。思わず触ってみたくなりました。
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オヒョウの樹皮で作られた糸で編んだ靴。
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鹿毛皮靴。靴だけでもこれだけ揃っています。
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食器類。
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アイヌの神話も放映されていました。こちらは若いサケのオスに水をかけられ頭に来て川の水を干してしまう人間くさいアイヌの神様「シマフクロウ」の物語。
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屋外展示「自然の里」には食料や薬にする植物を植えていた様子や池が再現されています。
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水の力で大きな杵が上下する精米装置「イユタプ」。杵の後ろ側にある溝に注がれる水の重みで杵が上がり、満杯になって水があふれると杵が下りて「コーン」と臼を打つというしかけです。実働しています。
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「歴史の里」。「ポロチセ(大きい家)」と「ポンチセ(小さい家)」の2棟の萱葺の家などが再現されています。
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長老の住む「ポロチセ(大きい家)」。
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内部も再現され公開されています。丸太で組まれた屋根の小屋組や柱・梁が圧巻です。
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外洋での漁や和人との交易に使用された大型船「イタオマチプ」。
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船の内部。縄で側板が船体に取り付けられています。
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群生する「エゾエンゴサク」。「自然の里」や「歴史の里」周辺には春の妖精たちが多く咲いていました。
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「エゾエンゴサク」です。
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「エゾエンゴサク」と根がアイヌの食料だった「オオウバユリ」。
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「カタクリ」。
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「オオバナノエンレイソウ」。
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「フクジュソウ」。以上で「」見学終了です。札幌市中心街へ戻るバスを時間まで周囲を散策しました。
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周囲でひと際目立つ推定樹齢700年の神木「桂不動」。定山渓を開いた美泉定山(みいずみ・じょうざん)が根元で仮眠した際に樹霊が夢枕に現れ、霊泉が湧くことを告げたという言い伝えも残るそうです。
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根元のウロ(空洞)に不動尊がまつられていたことから「桂不動」と呼ばれるようになったそうで周囲には寄進された多くの石仏がありました。
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カッパ像《遊ぶ河童》(小石巧氏作)。
「サッポロピㇼカコタン」はアイヌ民族の衣食住にかかわる施設や器具等が一堂に再現展示され大変見応えがありました。通常に戻り展示品に見て触ることができるようになればより魅力的でしょう。もう少し市街から近いところにあると便利なのですが自然溢れる環境こそが相応しい場所なのかも知れません。定山渓や小金湯等の温泉巡りの際に訪問すべき必見の施設です。大変結構でした。ありがとうございます。
「サッポロピㇼカコタン(札幌市アイヌ文化交流センター)」
住所 札幌市南区小金湯27
営業時間 8時45分~22時(展示室と庭園は9時~17時)
定休日 月曜、祝日、毎月最終火曜、年末年始
料金 観覧料一般200円(180円) 高校生100円(90円)
※( )内は団体料金20名以上~適用 駐車場無料
電話 011-596-5961
公式サイト http://www.city.sapporo.jp/shimin/pirka-kotan/
(2022.4.23訪問)