見出し画像

札幌・円山生活日記

「かまだ茶寮 月虹」

円山裏参道の築80年の古民家を改装した人気の和カフェ「かまだ茶寮」の夜の部「月虹」。名物の“おばんざい盛り”をはじめとする旬の素材の料理とお茶を使用したお酒(お茶酒)を楽しめます。もちろん“〆パフェ”にぴったりの和スイーツも自慢です。上質な空間で拘りの飲食物を堪能しましょう。
 
今日は円山裏参道の「かまだ茶寮 月虹」でクリスマス・イヴのディナーです。昨年12月に人気の“円山手織り寿し”をいただいた「かまだ茶寮 円山」の夜の部で利用は初めてです。以前から興味はあったのですが仲々都合が合わずに漸くの訪問となりネット予約してやってきました。場所は地下鉄東西線「円山公園駅」から「裏参道」に出てすぐの路地を入ったところです(地図)。


「かまだ茶寮 月虹」前から見たクリスマスの「裏参道」。 奥が「大倉山ジャンプ競技場」。
「裏参道」から「かまだ茶寮 月虹」店頭に向かう路地。


入口の「かまだ茶寮 月虹」の看板。昼は「かまだ茶寮 円山」用ですが夜には「月虹」用に変わります。
“「月虹」・・出会えたものには「幸せ」が訪れる。”
“のれんをくぐれば、・・”。

“・・築80年の古民家”です。屋根からつららが垂れ下がっています。通路の除雪も大変だそうです。
店内に入ったところ。先ず右手に厨房とカウンター席があります。
1階には4人掛けテーブル席が3卓。昨年来た時より席を間引いている印象です。
1階から階段部分の吹き抜けを通じて2階席が見えます。
2階には4人用テーブル席×3に2人用×1と大きなワインセラーがありました。1・2階とも古民家の雰囲気を残しつつスタイリシュに改装された内観です。


2階にあがる階段脇の家具上に「昭和三十九年創業鎌田製菓」の看板とパケ買い人気の「サムライ煎餅」のパッケージが置かれていました。マスターらしき方に関係をお伺いすると・・。店のオーナーでフードプロデューサーの三瓶 匡祥氏は母方の実家が「鎌田製菓」でせんべいの焼き手だった母におんぶされ育ち36歳の時に裏参道の古民家を改装した飲食業店(現店舗)を居抜きで入手し和スイーツとおばんざいの店を開店したとか。当初は店内で北海道産コメに拘ったせんべいを手焼きしていたところ人気が出て「サムライ煎餅」として別店を開店させたそうです。現在では「さっぽろオータムフェスト」などのイベントや飲食店・施設のプロデュースも務めている凄腕のCEOです。当ブログ「かまだ茶寮円山」の記事の感想に“これを作り育てた人の卓越したプロデュース力に感服です”と書いたのですが外れでは無かったようです。


開店当初に煎餅を手焼きしていたという焼き台には最近販売を開始したという「どら焼き」が置かれていました。こちらも人気の品だそうです。

それでは「お品書き」を拝見。「おばんざい“逸品物”」が豊富です。
魚・肉・ご飯・甘味。いずれも美味しそうです。

そして本日の手書きのおすすめ品。

まずは抹茶を使った「抹茶ビール」税込み830円。

「お通し」同500円は茶碗蒸し(シイタケ・コーン・くり入り)に鯛刺しのごまだれ和えをトッピング。

名物の「月虹のおばんざい(6種)盛り合わせ」(1人前)同1,000円。
奧より「青菜のお浸し・(軽く燻製した)リコッタチーズのセミハード」、「シャインマスカットの生ハム巻き・バジルソース」、「鱈とじゃがいものブランダード」。最後は南仏の郷土料理ですが何れも和にフランス料理のエッセンスを感じる考えられた料理です。
こちらは奥から「鰤大根」、「キノコ類(舞茸・しめじ・椎茸)の煮物」に「さつまいものクリームチーズ和え」。

「本日の鮮魚の盛り合わせ」同1,600円。鮮魚は大きな牡丹海老に鮫カレイ、生まぐろ赤身に脂の乗った寒ブリです。まずまずのお刺身です。

「刺身なら日本酒だろう!」ということで「北海道のお酒は無いか?」と聞いたところマスターとしばし日本酒談義を。結局マスターお勧めの「新政酒造のColorsカラーズ・シリーズの飲み比べ」を注文。90mⅼ×2で同1,000円。左「ラピス -瑠璃- 2020」に右「エクリュ-生成- 2020」。いずれも転売市場に出品されるような入手困難酒だそうです。マスターお勧めの通り「瑠璃」はふくよかで玲瓏な感じ、「生成」はきりっと・すっきりした喉越しの良い名酒でした。
「北海道のお酒も置いてますよ」ということで「上川大雪」の純米吟醸も試飲させていただきました。

「自家製とりハム・季節のフルーツとごまダレ」同1,000円。どうやって調理したのだろうと思うようなしっとりとした鶏の冷製の下にリンゴのコンポートが隠れています。美味しい洋風の前菜ものです。

本日のおすすめ「厚岸蒸しガキ・イクラの三升づけ」同1,000円。ふっくら・つやつやの大振り牡蠣はもちろん、蒸し出た汁と三升づけイクラのスープが大変結構でした。

グラスの白ワインは南仏ランドック地方産の「ベイドック・ブラン」。ブドウはヴェルメンティーノ種主体。同780円。酸味爽やかな白です。
 
「余市産麦豚・ワラ焼き」同1,600円。ワラをバーナーで炙って簡易スモークした香りとコクの豚肉。かなり満腹してきました・・。

グラスワインの赤はチリ産「タクン・レセルヴァ・カベルネ・ソーヴィニヨン」。果実香が効いた赤ワイン。グラスワインが泡・白・赤の各1種類しかないのは少し残念でした。それにしても少し飲み過ぎかも・・。

「本日の炊き込みご飯」(1人前)同1,600円。調理に30分かかるということで先に頼んでいたものが時間通りに到着。具材は帆立に桜エビ。

取り分けていただきたもの。香り高い具沢山の炊き込みご飯です。お茶碗2杯に分けて残ったものは持ち帰り用に包んで下さいました。

「この店で〆パフェを外す訳にはいかないだろう!」ということで別腹の「和パフェ」同1,300円。抹茶アイスに抹茶葛餅に白玉に・・。

裏側には「どら焼き」にいちごに栗と盛り盛り。グラスの中に良くコーンフレークが入っている部分に煎餅がパリパリに割って入っていました。鎌田製菓DNAの和パフェでした。


「生ガトーショコラとピスタチオ・アイスクリーム」。同1,300円。濃厚なお味でした。大満腹で大満足で会計しました。

「裏参道」に面した路地入口には小さな行灯が置かれていました。

本日は素晴らしいクリスマス・ディナーでした。地の利の良いロケーションと古民家を改装したスタイリシュで上質の空間は言うまでもなく出される料理が1品1品とも良く考え作り込まれた味わい深いものでした。サービスも良好で全てを含めた総合点では極めて高いものを感じました。グラスワインの選択肢の少なさは若干残念でしたが無いものねだりでしょう。改めて鎌田製菓の商売人のDNA恐るべしと感じた次第です。ご馳走様でした。

「かまだ茶寮 月虹 」
札幌市中央区南2条西25丁目1-31 011-616-0440
営業時間 17:30〜23:00(Lo.22:30)
定休日 日曜日・第3火曜日

「どら焼きは電話での注文も受けてますのでご贔屓に」といただいたチラシ。

(2021.12.24訪問)



最新の画像もっと見る

最近の「和食」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事