と言えるほど、世の中と人生は甘くもウマくもないことは知っている
錯綜する日々の戯言、読書や各外国語の学習の備忘録を

ばらよ、きよらかな矛盾、
あまたの瞼の下で、だれの眠りでもないという
よろこびよ。
~ 「ばらよ、きよらかな矛盾」 ライナー・マリア・リルケ ~

よどんだ水に 石が投げられた……
波紋が広がる 広がる……
消えてしまう前に事を起こさなくては……!
~ 「悲しみのアントワーヌ」 松本洋子 ~

いいじゃないか 平凡な男で何が悪い
きみを愛し 抱きしめて
共に遠くへ躍(と)べるのだから…
~ 「哀書」~「梵天変」番外編~ 高永 ~

月 冷ややかに雪霜重く
幽花 自ずから落つるの時
玉面に紅涙を為すも
知らず 心に誰をか恨む
~ 「紅花怨」 藤田あつ子 ~

いつか二人で見に行こう
あの森の 向こう
月の 裏側
世界の 終わり
~ 「月の生まれる森」 宮城理子 ~

もう ほんとうは
地球人のふりをするのに あきてしまった
そろそろみんなも気付くはず
ここは色も音も人の数も多すぎて
息をするのも 苦しいの
お願い
この鎖から放して
そして 私を 月に帰して
~ 「月の生まれる森」 宮城理子 ~