Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

お弁当

2008年02月01日 00時11分52秒 | 美術館・博物館etc.
企画展示『食文化としてのお弁当』
味の素グループ高輪研修センター・食の文化ライブラリー
※2/29まで(日祝祭日は休館)

 http://www.syokubunka.or.jp/facilities/exhibition/

初めて訪れたが、奥には日本庭園と茶室もあっていい感じ。

企画展はまず弁当の歴史から。
戦国時代の干した米の携行食に始まり、江戸時代の花見弁当、歌舞伎見物の幕内に食べた幕の内弁当と、変遷がわかるように再現品や器の現物が展示してあった。
(解説がgoo!)
そのほか、世界各地のお弁当も紹介されていた。
(そういえば、ブータンを旅行した際に買った竹編みの容器=バンチュ、あれは弁当箱と知りつつ、別の用途に使ってる)

茶道関連では「松花堂弁当」。
吉兆の創業者・湯木貞一さんが茶懐石用の弁当にと考案したのが始まり。
その名は松花堂昭乗が使っていた絵の具箱をヒントに弁当箱を見立てたことに由来するのだとか。

かねてから、なぜ「松花堂」なのか、お茶会の点心に松花堂弁当がよく出されるのは何故かといった事を疑問に思っていたが、やっと解消された。

先日も、某番組で茶会の点心が取り上げられていたが、大寄せの茶会では(とくにツアー形式だと)香煎→濃茶→薄茶→点心の順に席を巡るパターンが圧倒的に多い。

本来は濃茶を急にいただくと胃によくないから、あらかじめお腹に食べ物を入れておくための食事なのに、今では本末転倒?
思えば、無事に席回りできて「やれやれ」と思いながら、点心をいただくことが多い気がする。

そして、"食べ物の恨み"は恐ろしい。
気の利いた、美味しい物が小洒落たパッケージで出されたらよいのだが、そうじゃないと、お茶会そのものが、つまらない 印象となってしまう。
点心席は茶席と同じくらいに重要な存在になってきたなと感じる。

余談だけど、冷凍食品の中毒事件、回収対象にお弁当用の製品が少なくない事が気にかかる。
たとえ輸入素材といえども、大切な食文化の一つ。
せつに、食の安全性を願いたい。
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