見た目がクワガタそっくりで「赤いクワガタ」ともいわれるヒラズゲンセイですが、ツチハンミョウ科の甲虫です。
2024.6.12 撮影
2024.6.8、撮影
触ってはダメ!
ヒラズゲンセイなどツチハンミョウの仲間は、刺激を受けると、脚の関節からカンタリジンという毒を含む黄色い液体を出します。 このカンタリジンは、数十ミリグラムで大人の致死量になるという猛毒です。 ツチハンミョウ数匹分の毒を集めれば人を殺せるとも言われるほどです。 その毒が皮膚に付くと、火傷のような水ぶくれができるためやけど虫などと呼ばれることがあります。体液がついたらただちに水で洗い流すのが良いそうです。
「ツチハンミョウは、コウチュウ目・ツチハンミョウ科に属する昆虫の総称である。有毒昆虫として、またハナバチ類の巣に寄生する特異な習性をもつ昆虫として知られている。 「ハンミョウ」と名がついているが、ハンミョウとは別の科に属する。しかし、ハンミョウの方が派手で目立つこと、名前が似ていることから、混同される場合がある。」ウィキペディアより引用
ヒラズゲンセイが我が家にたくさんやってきました。最初に見つけたのは2024年6月8日です。この虫はハナバチの一種、クマバチの巣に寄生するそうです。
クマバチの巣は、私が手作りした車庫の屋根の材料、昔のビニールハウスの廃材アビトンに昨年(2023年)から穴をほって作り始めました。それに気付いたのは、木くずが大量に落ちてきたからでした。とにかく大量の木屑が毎日落ちてくるのです。
それもそのはず、クマバチは大型のハチで強い顎をもち、そのアゴで木を削り、掘り進め、何と直径1.5cm,その長さ40cmほどの巣をつくるのだそうです。
納得です。
木屑の量が半端でないことはこれで納得です。
巣の下の地面に降りて休んでいるクマバチのメス'(24.7.19撮影)
閉口したカミさんが、なんとかしろと言うのですが、私は大抵の生き物にはやさしくて寛容なのです。ただ、ハチは総じて恐ろしい存在で、キイロスズメバチには2回殺されそうになりました。幼少の砌より、いたずらしてはハチに刺され、ハチ毒にアレルギーがあり、キイロに刺されて、アナフィラキシーショックをおこしたのでした。
スズメバチ類は凶暴なのが多くて、巣に近づくだけで刺されたりします。その点、クマバチは温厚なハチで、こちらからちょっかいを出さない限り刺したりはしません。
また、春先から夏、我が家の生業であるミカン畑では、オスのクマバチがたくさん飛んでいて、やかましいほど羽音をたててホバリングしながら、何か飛行物体が近くをとおるとブーンと勢いよく追いかけて行きます。ほとんどが、仲間のオスなのですが、他の種のハチやトンボ、蝶々、果てはツバメ、たまには私がからかって投げる石にまで追尾していきます。
間違いに気付き、元の場所にもどっては「チッ」と舌打ちでもしているかもと思ったりします。
心の底からガンバレよ!と声をかけそうになる健気なオスたちです。
オスはハリをもたないので捕まえても刺したりはしません。
私はニホンミツバチの次にクマバチには親しみを感じています。
クマバチの巣穴のまわりに屯するヒラズゲンセイ'24.6.12撮影)
下から目視しただけでクマバチの巣は5個あります。脚立にのって探せばもっとあるはずです。
でかい穴を掘るので屋根材の強度が落ちるのですが、私の手作りの屋根、もともと強度は弱いのです。いいではないかとカミさんをなだめてそのままにしています。
つづく