土佐レッドアイ

アカメ釣りのパイオニアクラブ

標識放流566号(2022年度1号)

2022-07-15 22:05:34 | アカメ調査室
 まだまだ遅れていますが、やっと本年度の記録です。

 今年の第一号は、やはり前田尚俊さんです。
 前田さん おめでとうございます。お疲れさまでした。






画像提供:前田尚俊さん

アカメ標識放流データ
日時:2022.3.30    19:05
釣人:前田 尚俊さん
全長:81cm
体長:上顎〜66cm、下顎〜67cm
重量:8.65kg
場所:高知県浦戸湾流入河川

標識放流564号-565号(2021年度18-19号) 特異な標識放流例です 

2022-07-15 20:42:52 | アカメ調査室
 2021年11月6日、アカメの生態調査などでいつもお世話になり、協力もさせていただいている
桂浜水族館から依頼があり、標識放流の功労者である岡田 勝さんに活躍していただきました。

 こういう依頼でした。
「当館のアカメ2個体に、識別を取り付けて展示したいと考えております。

当該2個体は、実は平成24年に
なかがわ水遊園(栃木県)に貸し出しており
先方の改修の都合で先日戻ってきたばかりの話題性のある個体で
また今後の群れに戻しての飼育で、餌食いなど少し心配でもあり
個体を識別できたらと考え
識別標識の現物がついた個体を水槽で見ることができるというのも
今後の再捕獲の一助にはならないかということも思いまして
標識の取り付けをしたいと考えております。

タグのご提供と、取り付け時の注意点などご指導も
お願いできたらと考えております。

ご多忙のところおそれいりますが
よろしくお願いいたします。」


 アカメと自然を豊かにする会としても、こうした標識放流例は初めてのことです。
 私達が使っているタグはJGFAから個人会員の取り組みとして提供していただいているもので、私物
ではありません。そこで、JGFA事務局に研究目的でありT&Rの意図にあっている。
また、標識放流の広報活動にもなるので使っても良いかどうかを問い合わせました。
 快くOKの返答をもらえました。

 岡田 勝さんに事情を話してお願いしたのです。
 岡田さんも快く引き受けてくださり、彼の休みの日に標識装着をすることになりました。

 岡田さんがタグを打ったあとでいただいたメールです。
 「長野様

 お疲れ様です。日曜日に桂浜水族館に行きました。

 スタッフ2人いたので1人の方が写真を撮れそうでしたが アカメをマットですくい上げ下に置くと暴れてタグを打てません 水平になると暴れるので 2人のスタッフの方が持ち上げマットで包みこむようにしてタグを打ちました。
 
 いつもは 釣れたばかりのアカメにタグを付けつるのでおとなしいですが 水槽から出したアカメは大変でした。なので写真はこれだです。すいません
 スタッフの方に話を聞くと
これからもこんな活動をしたいようです。二匹の識別がわかるように 背びれの右側と左側にタグを付けました。
 宜しくお願いします。」



タグの準備をする岡田さん


岡田さんの道具


先ず計測


タグ装着



 左右に打ち分けられた標識付きアカメ

 画像提供:岡田 勝さん 桂浜水族館

 日本一多くの標識放流をしている岡田さんも初めての体験で大変だったようです。

 岡田さん 本当にお疲れさまでした。




 みなさん 是非、桂浜水族館へアカメを見に行ってください。行ったらスタッフに声をかけて標識魚のことを聞いてください。
楽しい話を聞けるかも。



標識放流563号(2021年度17号)

2022-07-15 06:53:28 | アカメ調査室
 報告が前後しますが、2021年2月1日、アカメが再捕されています。このアカメ、2020年11月14日に前田尚俊さんが釣りあげて標識放流した個体でした。
 2月2日に桂浜水族館から電話で連絡をいただきました。その時はすでに死んでいて、冷蔵保存されていました。このアカメ、歩行者が波打ち際で発見し
桂浜水族館に連絡されたそうで、水族館の担当者がかけつけると、すでに衰弱しており搬送中に死んだそうです。翌3日引き取りにいってきました。








アカメの情報

最初の情報
日時:2020.11.14 朝3:30
釣人:前田 尚俊さん
全長:127.5cm
体長:113cm
重量:34kg
場所:浦戸湾流入河川

再捕時の情報
日時:2021.2.1
全長:133cm(計測時点では死亡して、下顎が伸びたまま硬直しており放流からの経過日数48日からして、この計測値は不正確)
体長:113cm
重量:34kg
場所:高知市長浜海岸

 標識放流されたアカメが死んだのはこれが2例目です。
1例目は1995年7月16日に矢野将寛さんが釣ったアカメに程野 昇さんが標識を装着、放流されたものを長野博光が釣ったものです。
放流したときの全長は88cmで、1996年6月20日、私が再捕したとき放流から339日が経過しており全長は92センチで4cm大きくなっていました。
 なぜこのアカメが死んだかというと、私が食べてしまったからです。料理しているときはじめてタグに気づきました。タグにはたくさんの海藻が付着生育しており、
見つけたときこれは一体何だ?と思ったものです。当時の私は標識放流調査というものに関心もなくタグについてもほとんど無知でした。
 27年も昔のことです。
 以来、標識放流調査に関わり現在に至るのですが、私たち(アカメと自然を豊かにする会他)が関わったアカメは560個体を超えています。
 現在、確認されている標識魚が死んだ個体数は2例(1例は私が殺した)です。当時は釣った魚は美味しく頂いたくというのが当たり前でアカメもそうでした。

 ご協力いただいた桂浜水族館のスタッフのみなさん 大変お世話になりありがとうございました。


 桂浜水族館のアカメ展示水槽の上に飾られた巨大なオブジェ(レプリカ)?


 展示水槽のアカメたちが整列して出迎えてくれました。