アカバネーゼのささやき

夫の裏切り!妻の仕返し!夫婦とは?自立に目覚めた私が起業するまで!

夫の暴力

2006年05月04日 | Weblog
3ヶ月間の研修の間、本当にいろんなお客様との出会いがあった

一つ気がついたのは、家を探しに来る人たちは、みんな夢と希望にあふれている・・ということだ


病院の受付時代、いつも感じていたのは「どうして、病院に通う人々はこんなにひがみっぽいんだろう…?」ということだ

「どうしてこんなに待たされるの?」

「アノ人の方があとから来たのに…」

「この薬ちっとも良くならないけど…」

「こんな雨の中、せっかく来たのに…」

「あの看護婦さん、優しくないわ」


そのたびに頭を下げて、満足してもらおうとすると、完全にこちらの気力を吸い取られる 

病院のお勤めの帰り道は、いつも心身共にヘロヘロになって帰っていた 


家に帰ると、ついつい…一番避けたい「子供に八つ当たり…」



それに比べて、マンションを買おうと思う家族、夫婦の明るいこと!

ついつい、皆さんの熱い想いを聞いていると、こちらまで幸せになる!


その日は、ご夫婦共にドクターというカップルがやってきて、最上階のメゾネットを検討されている

オプションの特別のキッチンも、大理石の天板も、全てご注文・・・
いいなぁ、最初から理想通りのおうちが買えて…

週末にはご両親もご一緒にみえて、話は盛り上がるばかりだ!


こちらの一家は娘さんの小学校お受験のために、文京区へのお住まい探し

試験よりも、あのすごい倍率の抽選に受かるかどうかわからない…そんな国立小学校のお受験のために住所だけでなく、お住まいをこちらに移そうと言うのだから、すごい執念だ

つい先日「お受験殺人」とまで言われた●●幼稚園へ、編入して通わせたい…とのお話

すごいなぁ、、、本当にお受験戦争なんだ



家に帰ってくると、ついつい仕事の話になる

上司の女性が、この仕事は秘密義務よ!
それは、ご主人にもね!
ついつい話したくなるけど、この業界の仕事の話を家庭に持ち込むとろくな事はないわよ!…と言われていた


なのに、話したくて仕方がない・・

「あのね、今日来た人ね、まだ30歳になったばかりの開業医の歯医者さん、青山に病院があるんだって!年収が2000万以上に○がついてたよ。」

「今日、私が接客した人、駐車場を3台確保したいんだって。ベンツとポルシェの幅なんて、聞かれてもわかるわけないわよね

「やっぱり、外資系証券会社ってすごいね」


主人は黙ってご飯を食べている


「仕事の話はいいから、とにかく掃除しろよ」

「わかってるって。週末にするよ」


「ゴミを溜めないでくれよ」

「じゃあ、自分で捨てればいいじゃないっ」


「ワイシャツがないんだけど、早くクリーニングに出してくれよ」

「朝、そんな時間ないわよっ」


「じゃあ、あの時のお見合いで医者と結婚すればよかっただろっ」

「あぁ、ほんと!お掃除のお手伝いさんがいたかもっ!」


どんどん、話の内容が危なくなる


久しぶりの休みをもらった週末、散々朝寝坊したあと、たまりにたまったパソコンのメールチェックをしていると…、主人が

「いい加減、今日は掃除しろよ」

「・・・わかってる」

「おい、聞いてるのかっ?」

「・・・うるさいなぁ」


いきなり、足のふくらはぎにすごい痛みが・・・

初めて顔を上げると、主人はすごい形相で睨んでいる


「痛いっ、なんなの、いきなり」

「何度も掃除してくれって言ってるだろう。ずっと我慢してるんだっ」

「そんなに気になるなら自分でやれ・・・

ボカッ

もう一度、思いっきり足を蹴られた
今度は、その衝撃でそのまま床に座り込んでしまった

「やめてよ。暴力は・・」

もう、、主人には何かが呪り移ったかのようだ

「うるさい、おまえの好きな仕事をやってるんだろう。俺はただ掃除をしてくれって言ってるだけだろう」

また、蹴ろうと足が飛んできた

私は、寸でのところでリビングに逃げた


さすが、子供がいる前では何もしないだろう


その夜、私はソファで寝た

翌朝、主人がまだ寝ている間に、少し多めの荷物を持って出勤した

今晩、友達の所に泊めてもらおうか…

それとも、どこかビジネスホテルに泊まろうか…


本気で蹴られた足は少し紫色になっていた


許せない


私は、まだ誰も出社していない販売センターの前で、セキュリティカードも持っていないので中に入ることもできず、ずっとカバンと共に座って待っていた・・


すこし、濃い色のストッキングをはけばよかったかな…

寝ていない目はうつろだった




…つづく