《合気道的接触について》
◇片手取り
相手の手を触る、触られる、取られる、持たれる
修練の過程で、その接触技法の教え方も変わります。
変わっていきますが、根本は本当は変化していません。
片手取りの第一番目で呼吸投げ「恩師の御衣」を練習します。
この日曜日にこの型の投げを私がやってみせました。
相手(投げ)は私の左手首を掴んできます、そういうところから
実際の接触が始まり
型をやっていますが
触感、オノマトペでは、「ぺちゃぺちゃ」や「くにょくにょ」
に近い感覚で持たせています。
数多くの触覚に関する表現はあります。
相手に触れ(片手取り)そこから技までは
通常は、触れるという感覚、それを意識はしないものです
相手の氣を尊ぶとやって技をかけて
その後に
新たな触覚を再発見することがあります。
触覚にたいして意識を向ける
そうすることで
普段意識することのない触覚の感覚が鋭くなっていきます。
相手と接触するとは、合気道において何よりも大事なのは、
いくつかの触覚の「感じとり」= 「感じの連なり」
触覚の連続性を感じ取ることです。
ずっと同じ圧力で
接触を続けると人の肌は圧力を感じなくなります。
恩師の御衣での最初の数秒間
力を抜いて触っているときに
ある瞬間で「グッ」と力を入れるますと
技がききます。
※力を入れるとは、言葉どおりではありません。部分的に筋力を使うのではないということ。
茶道でも
茶器を扱うのは接触技法と大体同じです。
表千家家元で、薄茶の運び点前をしたことが
29年前にしたことがあります。
松本宗匠の指導の下でした。
時代ものの茶碗(室町時代だったか?)でした、
とにかく後で聞くところ400万円程度する茶碗でした。
そのころは必至で点前をしましたが
今は、もうひとつ奥の合気的感覚で
茶碗と接触、アプローチしています。
どんな茶器でも触れるとその中心をとれます。
だから安定して点前をしていけます。
その技法は合気の接触技法と同じです。
片手取りにしても、茶器の扱いにしても
接触するコトに関して
共通するところはあるものです。
Traditional Japanese Tea Ceremony 合気道堺鴻心館(Kousinkan-aikido)表千家 炉薄茶点前