透明人間たちのひとりごと

寝言の中の現実

 中古車情報のフリーペーパー 「カーゲット」 の創刊号が
6月20日に発行されました。
 
 広告掲載の委託営業を任され奮闘努力してみたものの、
その甲斐もなく、なかなか思うようにオーダーがもらえずに
落ち込んでいた 5号 も、ここにきて、漸(ようや)くのこと
にして、立ち直りをみせている様子ではあるけれど …

 まァ、お節介ついでに営業の テクニック をひとつふたつ
アドバイス しておこうかと思います。

 以前に 「お願い営業 アレンジ篇」 のなかで、こちらが
譲歩した以上の見返りを引き出すための具体的な方法は
「次の機会に譲ることにします」 と宣言しちゃったテマエも
あるしね …。

exclamation http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/186.html(参照)

 さてと

 商談につきものなのが値引問題です。

 非常にシビアタフ交渉となる場合が多いですよね。

 そこで、5号 にでも使えるテクニック場面を想定して
みたのですが …、

 「付き合ってあげてもいいけど、〇〇円にならないquestion2

 よく、お客さまから切り出されるパターンですよね。

 お客さまにすれば、この金額なら断れる。

 縦(よ)しんば、OK だったとしても悪い条件ではない。

 つまり、注文してもいいかexclamation2 というボーダーラインです。

 〇〇円なら自分の裁量の範囲内で処理することのできる
金額だったとしても、すぐに応じてはいけません。

 「え~、それはちょっと厳しいですね。 勘弁してください。  
  値引の限度額は、基本的には△△円までなんですよ」

 当然ながら△△円では納得してもらえないケースの方が
多いので、「△▲円ではどうでしょう」 と譲歩を迫ります。

 それでも、お客さまの要望額には遠く及びませんので、
さらなる歩み寄りが必要となりますよね。

 歩み寄るための交渉を続けて妥協金額を見い出す方法
もありますが、ここでは、お客さまの要望に沿ったかたちで
心理的な貸しを作りましょう。
 
 お客さまは、〇〇円ならオーダーする意思があるわけです
ので、困惑し苦悩する素振りをしながらも、意を決したように
切り出しましょう。

 「わかりました。ご要望にお応えして〇〇円でいきましょう。
かなり難しいですが、上司に掛け合ってみます」

 悩み苦しみながらも思い切った譲歩をした様子を印象づけ
られると、お客さまとしては無理をさせすぎたかなquestion2 ちょっと
かわいそうだったかなquestion2 …と思う反面、すごい値打ちのある
取引をしたように感じます。

 そして自らの要求を、悪いことをしてしまったと否定的
考えて、「何か見返りをしなければ …」 という気持ちに
駆られてきます。

 ここが、チャンス なのです。

 「なんとか〇〇円を実現させてみせますが、その代わりに
お客さまにもお願いがあります。  半年以上の長期契約を
お約束いただけないでしょうか」 と提案してみるのです。

 「なんらかの見返りを与えて、相殺しておかなくちゃ …」 と
いう心理的な負い目や気持をもったお客さまが、この提案を
受け入れる可能性は十二分にあると思いますよ。

 もし仮に、「それじゃあねぇ」 と渋るようならば、

 「そうでもないと、とても上司を口説く自信が、わたしには
ありませんので、その金額ではムリですね。」

 「それでは ▲▲円で3ヶ月ということではどうでしょうかquestion2
と再び シビアタフ な金額交渉に戻りましょう。

 っ、戻っちゃうのぉ

 そうです。 戻っちゃうのです。

 symbol2 逃がした魚は、大きいと感じるのが人間の心理です。

 お客さまの心のなかは …

 さっきまでの無理強いさせて申し訳ないような気持からは
解放されるかわりに、今度は もったいない ことをした
のかも … というように微妙に悔やむ気持へと変化します。

 もちろん、一般論です。

 そうじゃない人も決して少なくありませんのであしからず。

 さて、そこで、こう切り出しましょう。

 「わかりました。 最低でも半年間は継続注文していただき
たかったのですが、ちょっとムリ かもしれませんが3ヶ月の
ご契約ということで、上司に掛け合ってみます」

 つづけて、

 「ただ半年と申し上げたのは、御社にとっての費用対効果
を最大化するのに必要な経過期間でもあるのです。 単月や
3ヶ月では効果は限定的でしょうし、コストパフォーマンスは
マキシマムにはならないと思われるからですが、それでも、
この金額なら損はないですよね」

 果たして、どうなるかは保証の限りではありませんが …、
これくらいなら 5号 でも可能でしょう。

 このことは、

 「ミツバチとクモの巣」 の記事のなかで、5号 が書いて
いることを実行しているだけなのです。

 つまり、 目的  提案  理由 の3つのポイントです。

 要は、営業における 1号 さんからの指摘をそのまま
具体化してみたわけです。

exclamation http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/184.html(参照)

   <ゴールはここ> という明確な目的を決める
   <その目的を実現する> ための提案をする
   <提案を呑んだ方がいい> 理由を説明する

  目的は、自己の裁量の範囲内で契約をクローズする。
  提案は、長期契約でレスポンスや効果を大きくする。
  理由は、費用対効果の増大が期待できることの示唆。

 「単月でも損はないですが、長期にご利用いただいた方が
、より効果が増幅して大きな利益につながる可能性が高い
ですよ」 と強調しているわけです。

 さらに、理由を説明する場合に、メリットを強調するだけで
なく、お客さまの感情に訴えかけたり、他店との相乗効果や
逆に、利用しないことによる不利益の事例などを織り交ぜて
説得すべきなのですが、多少の強弁や脅し的な要素も絡む
ので、その点は 5号 には不向きかもしれません。

 ただ

 誤解をしてもらっては困りますが、営業の基本中の基本は
人間関係、つまり、お互いの信頼関係に基づくわけです。

 繰り返しになりますが、お互いにとって納得のいく妥協点を
見出すことが商談(交渉)の要です。

 エイドマン(エイドクルー)として、《相互扶助》 の精神性に
重きをおいている 5号 だけに、これ以上のお節介は不要
でしょう。
 
 ところで、最後に、

 前回、5号 が紹介した 二宮尊徳 (金次郎) からの
メッセージをもう一度、見てみましょう。

  「道徳なき経済は罪悪であり、
     経済なき道徳は寝言である」


 この場合の 「寝言」 は、只事 ではありません。

 衣食足りて礼節を知ることのできない人間が増えている
昨今では、経済ある道徳寝言化してきています。

 寝言は記憶にない、覚えていないから始末に悪いのです。
 
 忘れようとしても思い出せない。 そして、思い出そうとして
も忘れられないのが、寝言の中の現実と現〈うつつ〉の世界
の戯言〈たわごと〉や世迷言(よまいごと) … 

 ストレスの裏返しとしての不平不満のはけ口でもある
わけですね。

 でも、不思議なことですが、寝言で重要な機密が漏れたり、
重大な秘密が暴露されたというような話は聞きません。

 睡眠中にも脳では防衛機能が作用しているらしいのです。

 それじゃ、先輩 2号 からの寝言のような助言でも
まったく心配ないわけね。

 これで、安心して寝言で仕事ができそうです。

 ボク の取って来た、あの 未来永劫 に続くという
「永続契約書」 はどこにいってしまったのでしょう。

  か、(うつつ) か、
 
 夢か幻に決まってるけど、完全に 5号 は現(うつつ)を
抜かれた状態です。

 そう 寝言 で語る 2号鼻ちょうちん

 とてつもなく 大きかった のでした。

 ふう~っ もう、いいかげん 勘弁 してください。

コメント一覧

Reikoko
「透明人間」なのにプロフ画像には何故「足」があるのか解りません。
更に『達』なのに、、、ヌード・ドールの下半身とは品性を疑う以前に私には理解不能ですので、お友達リストからの削除をお願い致します。

玲凜

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