透明人間たちのひとりごと

盲(めしい)る正義

      ― リチャード・キンブル ―

 職業、医師。 正しかる正義も時として

 盲(めしい)ることがある。

 彼は身に覚えのない妻殺しの罪で死刑を宣告され、護送
の途中、列車事故に遭って辛くも脱出した。

 髪の色を変え、重労働に耐えながら、犯行現場から走り
去った片腕の男を探し求める。

 彼は逃げる runsymbol5  

 執拗なジェラード警部の追跡をかわしながら …

 現在を、今夜を、そして、明日を生きるために ―


 忘れ得ぬアメリカのTVドラマ 『逃亡者』 の有名な
冒頭のナレーションです。



 まさに日本が貶められている現状は、そんな感じの冤罪
というか、濡れ衣を晴らせないでいるもどかしい現実です。 

 日本は中国、ロシア、北朝鮮といった危険な隣人の他に
妬(ねた)み根性と恨みの念に固執した韓国というお隣さん
に囲まれて生活しています。

 昨今の中国による領空侵犯及び領海侵犯の回数は劇的
に増加し、勝手に防空識別圏まで設定される始末です。

 中韓の首脳とのトップ会談は今もって実現せず、内外の
あらゆる政治的な要素を勘案したうえで、安倍首相自らが
制御・封印していた靖国神社への参拝を暮れも押し迫った
昨年の12月26日に漸くのことに済ませたわけですが …

 豈(あに)図らんや(個人的には以外にもという心証です)

 昨日の 『ひろば』 (静岡新聞一般読者投稿記事欄)
には、安倍首相の靖国参拝に対する賛否相反する意見が
紙面に躍っていました。

 昨年末の靖国神社への参拝や、強行採決で成立させた
「特定秘密保護法」 に、新設の「共謀罪」
盛り込んだ組織犯罪処罰法の改正案構想にしろ、何やら
キナ臭い空気が漂っていると感じている国民は少なくない
と思われます。

 また

 安倍首相が目指す憲法改正による自衛隊の国防軍化や
憲法解釈の変更による 「集団的自衛権」 の行使容認など
の安全保障政策に関する右傾化の傾向に対する批判的な
意見も数多く聞かれます。

 「安倍首相は日本を右傾化させるナショナリストであって、
日本の軍事(自衛隊)に関する制約を緩める政策を追求し、
平和憲法を改悪して、平和主義を破壊し、軍国主義に回帰
しようと画策する危険人物である」 等々 …

 口角泡飛ばす勢いのままに真顔でそのように迫られると

 中国・韓国を利するだけの笑止千万な意見ではあっても、
まあまあ、落ち着いて」 となだめるだけで精一杯になって
しまいます。

 日本を取り巻く現在の安全保障環境を考えれば、こうした
政策は極めて自然な対応策であって、高まりつつある現実
の脅威に対する日本の防衛能力を強化しようとする正当な
意図と判断から出ているものであることは明白です。

 憲法9条の改正と集団的自衛権の行使を容認するため
の憲法解釈の変更については、憲法を改正して自衛隊を
国防軍へと名称変更し、その存在を憲法に明記することで
国防軍(現自衛隊)にキチンとした法的根拠を与えることを
目指しているわけで、それによって平和主義などの法的な
制約がなくなり、日本が強力な軍隊を持つようになるという
ことではありません。

 なぜなら戦争、その他、武力による威嚇などの武力行使
の放棄は引き続き憲法に明記されるわけですから。

 安倍首相が唱える「戦後レジームからの脱却」 は日本を
軍事大国にしたり、右傾化を目論むものではありません。

 戦後に出来上がった政府の体制や制度など、今の日本の
基本的な枠組みの多くが時代の変化に対応できなくなって
きていることから、憲法改正をはじめとするいくつかの改革
を行なおうとするものであって、敗戦の結果、連合国側から
押し付けられた制度や価値観を見直して、真性にして真正
なる 「新生日本」 として、新たなる船出をしようとする
ものでもあるのです。

 そのあたりの意図(戦後レジームからの脱却)については
『帝道・王道・覇道』 でも触れていますので、時間
があったらのぞいてみてください。

exclamation http://sun.ap.teacup.com/japan-aid/274.html(参照)

 ただ、残念なことは安倍首相個人の歴史認識や歴史観が
国粋軍国主義的なナショナリズムを想起させる所為なのか、
極力本人が制御・封印しているのにもかかわらず国の内外
から誤解をされてしまうということです。

 不幸にもそうした誤解が日本の防衛力強化に影を落とし、
また、英霊に対する尊崇の念を表わすための靖国参拝や
慰安婦の問題なども手かせ足かせとなるだけでなく、外堀
ばかりか内堀までもがじわりじわりと埋められていくような
世論形勢がよりによって自国のマスコミによって誘導されて
いるという実態が何とも嘆かわしいではありませんか

 いかなる国家も、自らの歴史と文化・伝統を否定していて
は存続することなど適うわけがありません。

 日本の未来や国民の将来のためにも、嘘やプロパガンダ
で歪められた慰安婦の問題や南京大虐殺という貶められた
過去の歴史(自虐史観)の修正は絶対に必要なのです。

 それは靖国参拝(A級戦犯合祀問題)にしても同様です。

 是が非でも、糺し、正さなければならない 問題 ですが、
国内での真偽・正否・賛否が相半ばしているような状況では
それも覚束(おぼつか)ないと嘆いていたのですが …

 ここに来て多くの日本人が右傾化しつつあると指摘される
に至って、その蓋然性が見い出せた思いがしたのです。

 日本人のみならず世界的に右傾化傾向が見られるという
ことは良いこととは思えませんが、それも時代が要請する
必然 なのかもしれません。

 本来の日本人として生まれ変わるための新たな息吹きと
言うか、その胎動が始まったと表現するするべき事態なの
かもしれません。

 ここまで書き進めたときに、ふいにあるフレーズが脳裏を
過(よ)ぎったのです。


 「人生はどうでもいいようなことと、
  どうしようもないことで出来ている」



 なれど、日本は …

  

 ジェラード警部ならぬ執拗なる中国と 

 韓国の虚言と妄言をかわしながら …

 現在を、そして、明日を生きるために、

 片腕の男たらぬ歴史の真実を白日の

 もとに晒さなくてはならないのですが、

 刻々と … …

 symbol2kirakira2 そのときが近づいているのかもしれませんpeace

コメント一覧

星4つです
周辺諸国の動向などから国防に力を入れ、軍拡的な方向に右傾化していくのは当然のなりゆきですが、秘密保護法のように大した議論もされないうちに強行に採決されて成立してしまう流れには、先の見えないなかで泥沼にはまるような暗い時代が予感がされて不安な気持ちになってしまいます。
ココナンさんの言うように、戦争をしない国から戦争のできる国に変えようとしているわけですから。
ココナン
安倍首相の靖国参拝に対する近隣諸国の反応は予想通りでしたが、反発は中国や韓国にとどまらずに世界へと広がっていったことは誤算でした。
欠陥の多い特定秘密保護法を強制成立させたうえで、次は戦争放棄を定めた憲法9条を骨抜きにするような集団的自衛権の解釈を変える…
少なくとも、こうした首相の行動を見ていると再び戦争が可能な国にするべく舵をきり、その方向へと歩みを始めたようにも見えてしまいます。
おいら
オイラも映画と思っていたわ。TVドラマだったんだ、知らんかった。
バカボンのパパのパパ
アッコちゃん、それは正しくて違うのだ!
ハリソン・フォードは映画の「逃亡者」で、TVドラマはデビッド・ジャンセンが主演で吹き替えが睦 五郎だったのだ!!
皮肉のアッコちゃん
逃亡者って、逃げるハリソン・フォードがダムから飛び降りるヤツですよね?
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