玄人好みのペダルを多数リリースしているXoticの「BB Preamp」。完全なクリーンブーストのRC、チューブサーチュレーションをイメージしたACと派手ではないですがオイシイ歪を演出しているシリーズの一番オーバードライブよりなのがこのBBです。オーバードライブといってクリーンブーストから古典的な歪までカバーする実践的なモデル。Vemuram Jan Rayと比較すると透明感が少ない分ミッドレンジはBBのほうが濃厚。BOSS BD-2とTSのいいところ取りというとイメージが近いと思います。EQもクランチトーンのいいところに設定されていてチューブからトランジスタアンプまでカバーが可能のところがありがたい。ACとBBは歪のキャラクター違いだけではなくアンプや別なドライブペダルとのマッチングでチョイスするのがベター。突飛な個性は全く無く往年の歪ですがアンサンブルの中で際立つのがハイエンドの証拠です。
Xoticは元々マニアックなベースシスト向けのメーカーというイメージでしたがプレキシマーシャルモディファイのSL Driveを使用し始めてから病みつきになってしまいました。ギタートーンのタッチやボリュームコントロールの細かなところまで十分視野に入っている奥深いチューンナップの匂いが感じられます。歪やコンプレッションがより細分化されているのにハイファイにならないところの塩梅は技術者だけではなくギタリスト自らが開発している雰囲気がありますね。
音質面では既に歪のスタンダードになっているのに限定モノやパッケージ違い、シグネイチャーモデルをよく出すのが難しいところ。現場ミュージシャンに支持されてきたメーカーなので理解もできますが、定番アイテムのプラスアルファというところ。メーカー内で知らないうちに似たようなアイテムが増えては消えていきます。終売になってしまうと欲しくなるギタリスト性にうまくアプローチしているのは流石。
ゲインレベル最小でスルーのクリーンと同じトーン。ゲインレベルをあげてもクリーンの太さを維持しながら自然にサスティーンがかかってスムースなコンプ感がストラト系のシングルコイルに抜群の相性を引き出します。どれかのアンプモディファイペダルと違い幅広いジャンルに対応。歴代の名機といわれるドライブペダルは歪が9時レベルでダイナミクス、レスポンス、サスティーンがいいところに決まる傾向があります。一概には言えませんが歪マックスだとどれも同じ。比較のネタになる動画サイトではほとんどマックスの歪が多いのが残念ですね。ストラトでオーバードライブの9割が最後にレイボーンになってしまうのがお約束ですが逆にレイボーントーンにならないと評価しない傾向にあるのが何とも。それだけレイボーンは偉大なわけでありますが今は一回りしてレイボーンクローンが大活躍。
いろいろありますがペダルボードに入っているととりあえず安心することのできるギタリストにやさしいオーバードライブがBB Preamp。
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