最近になってようやく使いだしたフェンダーブラックフェイスプロリバーブのレポート。もっと早く使いたかったがJBLが原因の重さからついつい距離をとってしまった。しかし、重いアンプは昔から音がいいいうのを再認識。通常のバンドでのプレイには十分すぎる音量で、ツインリバーブのように大きなヘッドルームと整流部がソリッドステートとは違い整流管と40Wが程良くクリーンコンプレッションにいい出力のバランスが絶品でつい弾いててニヤけてしまう。ツィードのトーンも確かに素晴らしが実用的に丁度いい音量を保つにはこのブラックフェイスが最適。
フェンダー系のシングルピックアップを鳴らすには良いに決まっているがPRSのような今風ハイパワーハムバッキングもしっかり鳴らしきる。フェンダー純正JBL、D120Fがローエンドも潰れず低音弦を芯を残したアルデンテ風なガッツのあるノートを再現できる。JAZZはもちろんブルースクランチも何でも来い状態。レスポールや335系なら最高な太いクリーンを満喫出来ます。基本はコシのあるクリーン。何でもかんでも歪ませてナンボという最近の風潮からすると流行りじゃないアンプですがエレクトリックギターの素のサウンドを嗜むには最大限必要なのがこの辺りのブラックフェイスじゃないでしょうか。ネーミングもデラックス、スーパー、プロと「全て最高峰」と言わんばかりのわかりやすくアメリカン。
スタジオにステップアップトランスが無く100V未満の電源でも文句ないトーン。ボリューム5あたりが美味しいポイントかもしれません。高額なブティック系チューブアンプでもこの感動を味わうことはなかなか出来ません。RATやワウペダルのエフェクトのりも素晴らしくこれ1台でオールラウンドのお仕事が出来そうな万能アンプ。
しかし、45年以上経過したオールドアンプ。メンテナンスはしっかりしたいところ。フルオリジナルにこだわるマニアは多いが何せ大量の電源を使ってチューブをドライブさせる訳で、電源部辺りのコンデンサーは特にチェックする必要がある。経年変化で抜けたコンデンサーは電流の適切なコントロールが利かずチューブや回路に重大なダメージを与える。電解コンデンサーや出力トランスを専門家に診断してもらうのが長くビンテージチューブアンプを使うポイントです。そのあたりは素人が手を出すとかなり危険分野ですからくれぐれも。決して「フルオリジナルです」なんていう言葉に騙されてはいけません。
また厄介なのがこの重量。軽くツインリバーブ越えには車に積み込む際の腰に優しい方法を編出さないと大変なことになります。さすがの耐久性ナンバー1のハンドルも完全に伸びきる状態。滑り止め軍手をして抱きかかえるのが一番安全かもしれません。しかし、ブラックフェイスを抱えるのもかなり厳しい。
良いトーンを得るには体力も使うということでしょう。リハーサルの後の腰のストレッチは忘れずに。
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