見出し画像

シロガネの草子

皇嗣妃殿下のお着物騒動 ~シロガネは闘って闘ってくたびれた~


日々お忙しくていらっしゃる秋篠宮皇嗣両殿下には佳子内親王殿下と悠仁親王殿下のお見送りを受けられ公式にイギリスへ出発されました。


そこで世紀の不倫カップルである、チャールズ国王と


・・・・とうとうここまで登りつめたカミラ王妃の戴冠式にご出席されました。


めでたいことです。


一部の反対があったりしましたが、恙無くご立派にお役目を果たされ無事に帰国されました。


全て予定通りにこなされましたがそれも、日々の積み重ねの賜物でしょう。しかし両殿下に休む時はありません。

ご存知の方は多いでしょう。戴冠式で皇嗣妃殿下が、ベージュ色の訪問着を召された事から、騒動が始まりました。


戴冠式での両殿下。映像を見た時、直ぐに分かりました。昨日のレセプションで素敵な水色のドレスを着用されていましたので、



戴冠式にはお着物を召されたたら良いな~~なんて思っていましたので、この映像を見た時は心底驚いて、


それから大変嬉しく思いました。

元いた会社の工場で良く染めていた訪問着で、ベージュの地色にローズのボカシが入っていたのがあり、柄も見覚えがありましたから、もしやと思い、元いた会社で着物を販売している所へ電話をしました。それでこちらで作ったものではないかと、訪ねましたが、

「そんな話は出てはいない」

との事で、あぁ残念と思いました。その時はやかましく、妃殿下の訪問着に付いてイロイロとネットで言われていましたから確認しておきたかったのです。


昭和36年に来日されたエリザベス女王のいとこアレキサンドラ王女。母方はギリシャ王室、ロマノフ家に繋がる高貴な王女様です。


5月の戴冠式でお元気に出席されたアレキサンドラ王女。


同じく5月にお元気に私的旅行に出掛けられた上皇両陛下。


妃殿下は訪問着をお召しでしたので、戴冠式のような重要な儀式では、色留袖を着た方が良かったんじゃ無いか?という声がネットに広がりました。

確かにそうかも知れませんが、他の女性王族方は裾の短いドレスに様々な帽子をかぶっていました。他の王族の衣装の格と合わせれば、皇嗣妃殿下の白エリの三つ紋の訪問着に七宝の袋帯のお太鼓は申し分無い装いです。

しかしその後、『染の聚楽』の社長さんが妃殿下のお着物に付いて、着付けや生地がヨレヨレだとかの発言をしたので、


『染の聚楽』の社長さん

妃殿下の着物は安物だとか。ろくな生地を使っていないとか、誹謗中傷が溢れました。


栗原玉葉 口絵《すすき》

又明治以来、女性皇族は洋装が一番の正装なのに、皇嗣妃殿下はその伝統を破ったとか何とか・・・・シロガネは、それだったら明治以来、天皇は男系男子が皇位を継がれていたことは、どう思っているのだと、Twitterに上げたりしました。

明治以来皇族女性は公務では洋装だったというのが定説ですが、手持ちの大正時代の『婦人画報』の写真のなかで、こんな写真を見つけました。



左から伏見宮経子妃・閑院宮智恵子妃・閑院宮殿下・東伏見宮周子妃・梨本宮伊都子妃

通常の公務では洋装です。

小学校を訪問される東伏見宮周子妃


洋装の梨本宮両殿下

シロガネの疑問には、それはそれ、これはこれという、答えでした。理念やら信念があるからだそうです。その思いは・・・・


「まさしく 愛だーー!!」


「愛?(ドン引き)」

正直、愛なのかエゴなのかは分かりません。

敬宮殿下の立太子を・・・・をと望む運動をしている人達の皇嗣両殿下、とりわけ妃殿下の中傷は酷いもので、それは現代進行で行われております。

皇族のお方とは故、着物を公の場で着用してここまで非難される日本女性は、間違いなく日本開闢以来でしょう。あまりにも妃殿下がお痛わしいと、本当に頭に来ていました。


時透無一郎
「おい、いい加減にしろよ、糞野郎が」

かの染織家で、『美しいキモノ』の解説等をされていた、故木村孝氏は

「着物をまとうことは、日本の心を表現すること」

とおっしゃていたと、シロガネが元いた会社の朝礼の時、社長が言われていました。

皇嗣妃殿下は着物を着ることで、戴冠式という晴れの舞台で各国の大勢の招待客に日本の心を身に纏われたのです。



それが分からない人達は妃殿下の訪問着の裾にしつけ糸が付いたママだとか裾が二重になっているとか何とか等の理由をつけて非難しました。


二重に見えるのは裏に八掛が付いているのと、裾はしつけ糸を抜いた跡です。薄い色ですので、ハッキリと見えるのです。

参考シロガネが持っているお召の着物

薄い色ですと同じくしつけ糸を抜いた跡がハッキリと見えます。


着物の表です。紺色で八掛はグレーです。少し八掛をずらしてあり重ねてあるように見えます。女性用も同じです。


園遊会の時の皇后様の着物の裾。薄色地ですのでしつけ糸を抜いた跡がハッキリと見えます。

敬宮殿下を将来天皇にと言うあちら側のTwitterにも書きいれましたが、ダメ。頭に来たので、皇后陛下の美しい御顔をコメントを付けて、


奈良の大仏

《大仏なら・・・・》

『大仏ブツブツ言っている 大仏ブツブツ言っている
独り言かな? 怒ってるのかな 大仏ブツブツ言っている
大仏ブツブツ言っている 大仏ブツブツ言っている
立ちたいのかな? 疲れているのかな? 大仏ブツブツ言っている
大仏ブツブツ言っている 大仏ブツブツ ブツブツ・・・・
オレ 《盧舎那仏》って名の大仏!
24時間 座っているよ!奈良から一歩も出たことないぞう!
ときどき鎌倉 行きたくなるぞう!
オレがいるのは 東大寺!!(YEAH)
遠足でやってくる幼稚園児!!(COM.ON)
オレがいなきゃ一大事(WAO)
東大寺でオレが 一番大事
ダダダ ダダダ ダダダダダ
大仏なら 何でも分かる 大仏奈良 何でも分かる
1000年以上 座っているから
大仏なら 何でも知っている
大仏ブツブツ言っている』


Twitterに上げたら何処かのサイトに晒して、罵詈雑言の嵐を受けました。シロガネのTwitterはもう一線を超えているそうです。


北野恒富 口絵 《燕子花》

あちらはテコでも、意見は変えないしその上、『染の聚楽』さんの“お墨付き”がありますから、妃殿下は安物のピラピラの生地の着物を着て、戴冠式に出席したという認定されてしまいました。


でも『染め聚楽』さんのお着物は刺繍や絞り金箔を多様した、大変な技術と労力と手間をかけて作りあげられた着物。生地もしっかりとしたものではないと、絹地が持たないでしょう。

刺繍

刺繍も様々な技法があります。



青花描き


糸目糊置き

この糸目糊は天然もので良いものです。



色差し

それから引き染めや水元等の工程や金箔等貼ったり蒔いたりする高度な技法を得て最高級のお着物は出来上がるのです。


ことに上皇后様のお着物は、京都の職人達の最高レベルの技術を持つ人達が一つ一つの過程を得て作りあげる国宝級品なのです。


皇嗣妃殿下のお着物もそれと引けはとらないものなのに、着物を作る側にいた側として、それと証明出来ないのは何とも、もどかしく思っておりました。



皇嗣妃殿下が戴冠式で召された訪問着は一体何処で作られた、お着物だろうと、思ってイロイロと手持ちの《美しいキモノ》やネット等で調べたり、せめて生地の名前だけでも(着物用の生地の名前は数百もあります)・・・・・と思い悩んでおりました。


栗原玉葉 《お手習い》

そんな時、熊本の『和の國』さんという、京都の本当に良い着物を選んで販売している、当然着物の見識も高い社長さんが


「皇嗣妃殿下がイギリスの戴冠式でお召しになられた、訪問着はうちで扱っているのですよ」

妃殿下のお着物に付いて大変詳しく説明した動画を上げて下さいました。妃殿下の訪問着は大変な技術を駆使して制作された天上界のお着物だとハッキリと分かって、やっと安心しました。

《薄茶色地に共濃いボカシに慶長柄の訪問着》というのが、正式な名称です。帯は《七宝唐花文様》の手織りの西陣帯という、


超がつく程の天上界のお着物と帯なのです。

キチンとした事実を知りまして嬉しく又、もうくたくたに疲れました。


『和の國』さんが言われていた、天然の一番良い糊糸目。薄茶色です。


地色が妃殿下と同じベージュだと、糸目と色が変わりませんから、色を差すのが難しいのです。


新たにブログを書くつもりで、画像の準備しましたが新しいテレビだと写真に上手く写れないので、又古いテレビに接続し直しました。

その画面から写真を撮っていきましたがその時、何故、妃殿下の訪問着が、あれだけシワが出ている、ピラピラだと言われたのだろうか、生地も最高品なはず・・・・と考えていました。

その時、ハッと思い出しましたが、仕上げをすると、百貨店から着物がとても柔らかい風合いが出て、とても評判だと聞いたことを今になって思い出しました。

仕上げの作業は絹地は縮んだりしやすいので、様々な工程を得て縮んだり歪みが出ているのを、蒸気を当てたり、機械(テンターと呼ばれていました)に掛けて直すのです。シロガネは辞めるまで、その作業に携わっていました。

金貼や刺繍をしていない途中品、それらが終わった完成品と一反の反物が2度きました。

振袖等は金を多様している為に、


その金がキラキラ光ったままだと、かえって安く見えるとの事で、蒸気を当てて、金の輝きを落ち着かせる、意味もあるのだと、教えられました。

反物に蒸気を当てて幅を整えその後、カレンダーというアイロンのような大型の機械に反物を掛けてシワを伸ばすと柔らかい風味のある反物になるのです。


小鉄少年
「おい、シロガネ」

「そんな肝心なことを何故、忘れていた」

「この不細工短足デブ野郎が」

「お前なんか『約立たずの狛犬』同然だ。切腹しろ」

本当に肝心な時に思い出さなかったシロガネの馬鹿。


「アーーー」

こちらもある意味、闘って闘って値段を上げて一歩も引かず『某フー』で手に入れた栗原玉葉の口絵です。


栗原玉葉 口絵

ランキングに参加中です。ご支援お願いします。

コメント一覧

アール
シロガネさん、遅くなりましたが
さすが着物に関してはほうっておけない、といろいろ調べていらして、勉強になります。
ありがたいことです。

高円宮のお二人も、着物でヨルダンの結婚式に参列したら良かったのではないかと今更ながら、残念です。
和蘭
シロガネさん、こんにちは。
業界の高名なご主人が戴冠式での着物や着付けについて何を話されたか詳しくは知りませんが、きっと典型的な『京都人』らしい言い回しをされたんでしょう。
こんなの真に受けて騒ぎ立てると、それこそ京都人からは「田舎者はしやすいなぁ」って笑われているぐらいのことかも。
戴冠式に着物で臨まれたことには、落ちぶれていくだろう国力、皇室、和装文化を守りたいという意志も感じられて十分よかったと思いますけど。
マグノリア
おはようございます。
私はお着物についてはほとんど無知と言っていいくらいですので、シロガネさんのお話が勉強になります。
その知識のない者としてこのブログから感じたことです。
『染め聚楽』さんも『和の國』さんも最高の技術を駆使してお着物を取り扱っていらっしゃると思いました。
『染め聚楽』さんはほぼ皇室御用達のような存在でしょうか。
しかし私から見たら技術・技巧はこの上なくても、心が違うように感じました。

あと園遊会でのお着物、皆さん雨に濡れてしまいお着物がかわいそうに感じました。
皇族の方々は側近がお手入れをしてくださると思いますが。
皇后陛下は着崩れてしまったのでしょうか、裾が地面に付いているお着物は見たくありませんでした。

シロガネさん、これからもお着物のご教授よろしくお願いいたします。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「秋篠宮皇嗣家」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事