The Blog of a2pro

オリジナルのショートストーリーやイラスト。近隣・旅先の写真や簡単なガイドなどを紹介しています。

鎌倉&江の島周辺_フォトアルバム

2022-02-24 11:39:01 | フォトアルバム

鎌倉&江の島周辺_フォトアルバム

在りし日の鎌倉&江の島周辺のフォトアルバムです。
長谷寺、高徳院(鎌倉大仏)、江の島周辺、海辺の風景、鶴岡八幡宮の風景を納めています。

投稿写真数:70枚


『AI(愛)』

2022-02-18 16:18:52 | ショートストーリー

母は今日も静かに寝っている。

何も無い、真っ白な部屋の中央に、
母が立ったまま、浮いている。

素肌に薄いベールの様なものを、
纏った母は、今日も相変わらず綺麗だ。

浮いている母に手を翳すと、タッチパネルが現れ、
西暦2030年12月24日という文字が表示される。

日付の下に表れた、十字矢印の左をタッチする。

瞬間、海中に部屋中がダイブすると、
目の前をシロナガスクジラが、ゆき過ぎる。

母は今、海の夢を見ているらしい。

母が冷凍保存されてから20年。
僕はもう、母をお母さんと呼ぶには、
年を取りすぎていた。

そして。僕は先程、父を殺してきた。

殺す?というよりは、
壊してきた、という方が正解なのだが。

父は医者だった。
そんな父は、母を冷凍保存してからすぐに、
母と共に生き返る為、脳だけを人工知能、
いわゆるAIに移植して、体を廃棄していた。

父を破壊するのは、相当骨の折れる作業だった。
幾重にも張り巡らされたトラップを避けながら、
セキュリティーをハッキングしまくった。

けれど。最後は思いがけなく、呆気無かった。

父だったAIは、僕に、こう聞いてきた。
「私を好きだったか?」と。

僕は迷わず、こう答えた。
「大嫌いだ。早く消えてくれ。」と。

その返事を聞いた父は、完全に思考を停止した。
何故、父を破壊するに至ったか。

母は病気だった。
現代医学では治せず、未来に託されていた。

そんな母の体も、
冷凍保存させておくのが、もう限界だった。

そして。父は母の脳を取り出し、
AIに繋ごうとしていた。イヤだった。

その作業を。母の体にメスを入れる事を、
父は僕に、頼んできたのだ。

僕も医者だったからだが、
美しい母を傷付ける事は、どうしても出来なかった。

そして。僕は今、
母を本当の眠りにつかせる為に、ここにいる。

母の装置を壊すのは、恐ろしいほど簡単で。
十字矢印の上をタッチする。ただそれだけだった。

父はたぶん、母の脳の移植を、
僕がするものと考えて、こうしたのだろう。

「大好きだよ。母さん。」
僕はそう言うと、タッチした。

突然、
部屋中がハウリングを起こしたように、共鳴する。

もの凄い耳鳴りと共に、
フラッシュバックした映像が、視界に飛び込んでくる。

そこに写っていたのは、
若い頃の母と、一歳くらいの子供だった。

一瞬、
母に抱かれている僕かとも思ったけれど、
どうやら子供は女の子らしい。

そして、走馬灯のように、
ひとコマひとコマ、映像が変化してゆく。

ちょうど子供が小学生になる頃に、
時間が進み、誰かの葬式の場面がくる。

イヤな予感がしつつ、棺の中を覗き込むと、
やっぱり。あの少女だった。

そこから場面が、
グニャリと歪み、吐き気をもよおすほどに、
グルグルと天井が、回転しだした。

それから。泣き叫ぶ母の声がしてくる。
「アイ。」と聞こえた。

僕の名前だ。
男なのにアイという名が、
しっくりこなかったのを思い出す。

急に思考がクリアになってきた。
母には子供は一人しかいないと聞いていた。

なのに女の子?
僕は母の子供ではないという事だろうか。

では、誰の子供なのか?

そんな事を考えながら、
目の前に横たわった母を見る。
美しかった母が、見る影もない程の姿になっていた。

今、脳を取り出せば、まだ間に合う。
一瞬そう思ったけれど、やめた。

もう。自分が誰なのか?
という事だけが、気になっていた。

母の部屋を飛び出すと、自分の部屋へと向かう。
ドアを開けて、中に入り、違和感を感じる。

生活感が、まったく無い室内。
僕は、いつから食事をしていない?

いや、そもそも“食事をした事”があるのか?

こわい、こわい、こわい。
鏡を探すが見当たらない。

イラッとして、左手をテーブルに向って、
振りかぶるように、叩き付ける。

ガシャンと、大きな音と共に、破片が飛び散る。
そう。破片だ。痛みも何も無い。
先が無い、グチャグチャになって、
配線のようなものが出た、左手を見下ろす。

「なんだ。僕の体は、機械だったのか・・・」

ボソリと呟く。
もう、何もかも、どうでもいい。

そう感じた時。
20年間、一時も忘れる事の無かった、
愛おしい母を思い出した。

自分は母を生かす為だけに、
造られたモノなのかもしれない。

けれど。
僕は、母を愛してもいいんだ。

何故なら。
僕は、母の実の子供じゃないんだから。

そんな事を思いながら、母のもとへ急ぐ。
やがて。母だった者を抱き起こしながら、
僕はこう言葉を告げる。

「僕なんか大嫌いだ。早く消えてくれ。」

ブンッ、
という音と共に、室内が静寂に包まれる。


a2pro


横浜みなとみらい周辺_フォトアルバム

2022-02-16 16:38:26 | フォトアルバム

横浜みなとみらい周辺_フォトアルバム

横浜の象徴の一つである横浜みなとみらい周辺の写真をまとめてみました。大型観覧車やホテルや商業施設などの高層ビル群。帆船日本丸や氷川丸。山下公園周辺など多くの見所や、付近のレンガ造りの建物などを掲載しています。

投稿写真数:50枚


甘泉園公園の梅_Part2

2022-02-15 17:01:14 | 散歩

2022年2月15日

新宿 早稲田:甘泉園公園

天候」曇り時々晴れ

久々に気温が10℃を超え、だんだん暖かくなってきます。散歩がてら、夕方の晴れ間を狙い、写真を撮りにいきました。

近隣の公園「甘泉園公園」にいってみると早咲きの梅はほぼ満開に近く、紅梅や白梅も徐々に開いています。

満開の早咲きの梅

紅梅や白梅も綺麗にさいています。

夕方になると、近隣の小学生が元気に公園内で鬼ごっこをしたり走り回っています。

やがて、桜の開花も訪れます。

この公園の枝垂桜の開花も楽しみです。


紅葉の中の「東京雲海と森のオーロラ」_フォトアルバム

2022-02-15 14:07:58 | フォトアルバム

紅葉の中の「東京雲海と森のオーロラ」_フォトアルバム

東京都文京区にある「ホテル椿山荘東京」で行われるイベントのひとつである「東京雲海と森のオーロラ」。ホテル内の庭園にある紅葉などを含めて、様々な風景を掲載しています。

投稿写真数:60枚