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同人サークルA-COLORが北海道をうろうろしながら書いているブログです

G-SAVIOUR

2000-12-29 13:00:00 | 映画-2000年

「連邦のモビルスーツは…」

 アメリカで作られた実写版のガンダム。 
 ガンダム誕生から20周年を記念してテレビ放映された。

 ハリウッドのCG技術を駆使して作られた、というのが最大の売りだった今作。
 でも、「リアル」と「エンターテイメント」は表裏一体で、リアルであれば格好いいわけでもないし、面白いわけでもない。
 この辺は岡田斗司夫の著作にも詳しい。
 で、このことを念頭に置いて見てみたのだが…

 確かに、モビルスーツのCGは良くできていた。
 でも、挙動がリアルすぎて、かえって人形が動いているような印象が強かった。
 また、演出方法もアニメと比べてお粗末だったため、余計に人形っぽさが際だってしまった。
 正直言って、「CGである」というウリは、CGで作られているモビルスーツ以外には何もなかったような気がする。
 やっぱり、CGで描きつつも、アニメ版ガンダムに見られるような迫力や、格好良さの演出などにもっと凝ってほしかった。
 それと一年戦争から数百年も後の話なのに、モビルスーツの性能が落ちているのは、どうして?
(黒歴史にでもなったんすかね?)

 なお、ストーリーの方は、たいして見るべきところもなかった。
 っていうか、ニュータイプも出てこなければ、主人公のライバル(ハンサム)も出てこないし、「ガンダムらしさ」が全然なかった。
 また主人公が、いかにもアメリカンなヒーローとして描かれているのも笑えた。
 アニメ(=富野作品)の主人公が鬱屈した性格ばかりなのに対して、こちらはノーテンキ。
 とってつけたようなトラウマも、ストーリーにはほとんど絡んでこなかったし(一応、戦闘を拒む理由にはなっていたが、後半はほとんど無視されていた)。

 なんだか酷評となってしまったが、やっぱり「ガンダム」の名前を背負うからには、それなりの覚悟を決めて作ってもらわないと。
 別に、私はガンダマーではないけど、日本製アニメを観てきた者として、多少は辛口になってしまう。
 この辺の違和感というか、日米の格差っていうのは、『ゴジラ』のときも同様だったような気がする。

『G-SAVIOUR』(テレビ)
ディレクタ:グラム・キャンベル
評価:2点


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