その昔、青年だった頃、
今池(名古屋市)劇場とおもいます、黒いオルフェと、真夏の夜のジャズの2本立てを80円で観ました。
夜のジャズは、制作年代は分かりませんが、ニューポートジャズ祭の記録映画です。
記憶はかなり曖昧になっていますが、セロニアス モンクの派手なファッションと、粋なおばさんの、アニタ オディ
それと、チコ ハミルトン、クインテットの、BLUE SANDSの練習風景が印象に残っています。
かなり暑そうな室内で撮影されたのか。
全員ランニングシャツスタイル、曲は、チョツト異質なジャズで東洋風と云うか。
ドラムをマレットで、日本の祭囃子風にドンドコ、ドンドン、ドコドコドン横にセットされた中国風のドラをジャーン。
カメラが振られて今度はFRED KATZ セロを弾く映像(ジャズでは珍しい、オスカー ペティフォードもたまに遣る)
暑いせいか、細くとがった格好イイ鼻からポタ、ポタと滴り落ちる汗の映像も印象的。
楽器構成は、セロ、ギター、フルート、ドラム、ベース、のピアノレスで、その抑制されたサウンドはジャズ室内楽です。
曲自体は、クールジャズしかし、その練習風景には集中と熱気と真面目さを感じました。
当時は、ジャズメッセンジャーズ、ソニー ロリンズ デクスター ゴードンいわゆるイーストコートジャズの
ブロージャズを聴きなれた耳には、なに?一種のカルチャーショックでした。
録音は1955年、ただこのLP例によってボーナストラックがサービス?が埋め込まれています。
おまけ付きグリコじーや無いんだから、LPぐらいオリジナルのままで。
このセッションに、ジム ホールが参加しているのは知らなかった、ジャケットを見ると全員若い髪もフサフサ、しかし、多くの
方が亡くなっている、合掌です。
黒いオルフは映画の内容は忘れましたが、ブラジルの貧しい若者の悲しい恋の物語。
始めから~FINまでボサノバのリズムで埋め尽くされていた。
チコ ハミルトンには、もう一つ思いでがあります、1964年(と思う)に来日公演がありました。
私は、当時東京は東京港口に住んでいました、新宿の厚生年金ホールまで聴きにか、見に行きました。
まだ移り住んで日も浅く、田町駅から新宿まで山手線に乗り、新宿駅から歩いた、色々とあり時間が掛かりました。
時期は今頃で暑い季節でした、一張羅のVANジャケットのスリーシーズン用のスーツを着込み遅れまいと走った
汗だく、少し遅刻しやっと辿り着いたら中ではもう始まっていた、要領が解らない、勝手にドアーを開けて中に入って良いのか
席が分からない、演奏中に席探しもと気の小さなアンチャン困ったどうしよう。
暫くモジモジしてたらしい?、係の女性のかたが来られて、チケットを確認し席まで案内してくれました、感謝です。
しかし、中は意外に空席が多い拍子抜け、メンバーは覚えていませんが、アルトサックスのジミーウッズが評判の若手として参加してた。
ヤレヤレで着席しリズムに合わせ目を閉じた途端に記憶が無い、何を聴いたのかも記憶がない、気が付いたら誰かに体を揺すられていた。
ホールは明るい、ホールもステージにも誰もいない、先ほどの係の女性に、お客さん終わりましたよ。
俺イビキ掻いてないよなと、祈るばかりでした。