goo blog サービス終了のお知らせ 

753oy

社会なめなめ放題

【7月アドベントカレンダー】読書感想文『R15+じゃダメですか?』【日本萌学会】

2023-07-23 15:57:00 | 日記
この記事は日本萌学会7月アドベントカレンダー企画7月23日の記事です。
特に続き物とかではないので、任意の回から読み始めて大丈夫です。
(アドベントカレンダーについてはこちら)

アドベントカレンダーについて

ブログを始める前に 最近、知的な喜びを覚えた体験はなんだろうか。 かつての自分は、教科書に載っていた数学の公式…

学会追放

 

(昨日の記事はこちら)

叡智溢れるゲームについて|waravim

みなさん、叡智なゲームをやっていますか?? …… みなさん、叡智なゲームをやっていますか?? …… 返事がないな。 エッチなゲーム(ブルーアーカイブ)をプレ...

note(ノート)

 


今回の内容は、リレー読書感想文企画です。
(読書感想文第一弾はこちら)

緑のルーペ『こいのことば』 感想

↑昨日の記事 アドベントカレンダー内での企画として、自分と、ソーシャルゲームでのプレイヤーネームが『自分』の男…

学会追放

 

ということで、日本萌学会の日本萌学会氏推薦の課題図書を読んできました。
課題図書は、こちらの漫画です。
『R15+じゃダメですか?』
R15+じゃダメですか? - 岸谷轟/裏谷なぎ / 1本目 大人にならないとダメですか? | コミックDAYS

R15+じゃダメですか? - 岸谷轟/裏谷なぎ / 1本目 大人にならないとダメですか? | コミックDAYS

大人になるって、どうすればいいの? 親からすべての娯楽を禁止されて育った天羽秋音は、ドラマのキスシーンも観れないくらい、”刺激的”なものが少し苦手。高校生にもなっ...

コミックDAYS

 
あのさぁ…

日本萌学会氏は
自称日々インターネットからチンバキ野郎共を排斥する立場にある
とのことですが(上記読書感想文記事より)、
そんな氏からチンバキ漫画の代表格みたいのが送りつけられてきました。
いや全然知らないけど、タイトルからしてチンバキに決まってます。
ここは一撃強烈なレビューをかまし、
口だけの軟派なエロガキ硬派とはどういうことかをわからせてやる必要がある。
オッシャ!いくぞ!



(そんな私の前に現れたのは金髪巨乳ブチャラティ女でした)

バキバキバキバキバキッ…!
(硬派が軟派に堕ち、軟が硬になる音)





というわけで読んできました。
ざっくりあらすじを紹介すると
映画オタクが、エロに耐性のない箱入り娘にお色気シーンのある映画を見せ、耐性をつけさせる」
というものです。



(これは史上最悪のボーイミーツガール)

映画を全く見なかった人間が映画鑑賞を楽しめるようになっていくところとか、
映画という趣味を通じて立場も性格も違う2人が関係性を構築していく過程とか、
ヒロインのウブな反応とか、
そういうところが本作の醍醐味じゃないかとは思うんですが
個人的に印象的なのは、お色気シーンのある映画が終わった後にオタクが
「エロは本質じゃない」みたいな解説をし始めるところですね。







「エロって思うほうがエロだぜ」というエロガキ特有の屁理屈、
やることやっておきながら賢者タイム中に嬢に説教するオヤジのダブルスタンダード、
あるいはエロゲにエロシーンは不要とか言い始めるオタクとも通じるものがある。
説教は気持ちいいですね。

いや、すみません、別にバカにしたいのではないのです。
思ったのは、
鑑賞するにあたって、エロとエロ以外を区別する必要性はないんじゃないか
ということです。
(スクリーニングという意味合いでは必要だと思いますが)
「エロが邪魔」みたいな論調もあるけれど、
エロだろうがなんだろうが文脈に沿わない場面で突然出てきた要素は
邪魔に感じるだろうし、
不必要に過激・冗長であれば不快になるのはあたりまえです。
一方で、エロだろうがスプラッタだろうが、効果的な演出のもとで使われれば、
ストーリーを盛り上げてカタルシスを起こさせる要素のひとつになるのでしょう。
登場人物の忘れ難い経験や、
その共有から生み出される特別な関係性を理解する一要素として
説得力のある表現方法だと思っています。
さらに言えば、唐突なサービスシーンだって、
中弛みを解消するために興味を惹きつける技法の一つだと考えれば、
音響やカメラワークになんら負い目を感じる必要のないテクニックといえるのでは?
結局、エロだけを取り上げて忌避するのが本質的ではないというのはそのとおりであり、
一方その主張の傍らでエロシーンを楽しんだとしても、
別にダブスタではないんだと思います。

エロを切り分ける必要なんてないんです。エロも含めて、作品なのだから。

だから、『R15+じゃダメですか?』をチンバキしながら読んでもいいし、
賢者タイム的に映画鑑賞論について語って気持ちよくなったっていいのです。
(バキバキ…)

自己正当化に成功したところで、読書感想文は締めくくりたいと思います。

ちなみに。
ブチャラティ女、汗の味で人の見た映画を当てることができる超能力者なのですが…

…果たしてエロガキの性的嗜好はバレているのか!?
この先はキミの目で確かめてくれ!
(5話までの無料公開分の範囲内です。ぜひ読みましょう!)

補遺
 ダブルスタンダードといえば、思い出すことがある。
 私の祖父は大日本帝国陸軍に炊事兵として従軍した経験を持つ料理人であった。
 他の家族が夕食を食べ終える頃に1人だけ遅く食卓に出てきて、新鮮な魚を捌き、晩酌を始める。
 食べるのが遅かった私は、よく刺身のおこぼれをもらい、従軍時代の経験を聞いていた。
 それからデザートには、ミルク飴をもらった。むろん、母には内緒である。
 今思えば、彼の思想は「日本は、負けておりません」を地で行く右翼であった。
 一度、反論したことがある。
「でも、本当はアメリカに負けたんだよね?」
 祖父は静かに憤った。
「国民がそんな負け犬根性やけん、この国は負けたんじゃ。」
 それは、彼自身が日本の敗戦を認識しつつも受け入れられていないという弱さを
悲しくも10歳わずかの孫の前で吐露してしまった瞬間であった。
 ダブルスタンダードなんていう概念を知りもしない当時の私にさえ、何か胸に
詰まるものがあった。
 以来、私は、祖父の話を黙ってうなずいて聞くようになった。
 祖父の弱さを認識しつつも、受け入れることができなかったからだ。

 結局、ダブルスタンダードというのは、一定程度、聴く側の問題だと思う。
 ある切り取り方をすると、ダブルスタンダードに見えるというだけだ。
 祖父は純粋に国が好きだった。一方で、現実のままならなさに心を痛めていた。
 これが言葉になって表に出た時に、ダブルスタンダードであるかのように見えた
だけのことだったのだ。
 今なら、人のダブスタを嫌っていては相互理解に至れないと思える。
 あの弱さの先に踏み込めていたら、もっと、祖父の本音に触れることができていた
だろうか。

 昨日は祖父の一周忌の法要であった。
 私は、仕事のためオン・コールで待機しなければならず、出席できなかった。
 父から「法事終わったよ」というLINEが来た。
「行けなくてごめん」「仕事だから仕方ないよ」仕方ないと思った。
 今日、記事を書く前にスーパーマーケットに行った。
 久々に、ミルク飴を見かけた。
 思考を止めていた「仕方ない」の堰が外れた。
 25歳の男が、ラ・ムーの駄菓子コーナーで、嗚咽を堪えながら、2~3分立ち尽くしていた。
 


 安らかに。


(明日の記事)

気軽に聖地巡礼を行うたった一つの冴えたやり方

わくわくインターネット

わくわくインターネット

 


【7月アドベントカレンダー】はずかしーなちゃんの少年審判【日本萌学会】

2023-07-16 01:36:52 | 日記

こんにちは。
この記事は日本萌学会7月アドベントカレンダー企画のアレです!

 

アドベントカレンダーについて

ブログを始める前に 最近、知的な喜びを覚えた体験はなんだろうか。 かつての自分は、教科書に載っていた数学の公式…

学会追放

 



なんか7月15日の当番だったらしいけど今の今まで7月16日だと思ってたぜ!





今から書きます。(出来次第追記)すんまそん…(謝罪の歌、すんまsong)

↑書けたよ~ん

(以下本編)

本記事はこちらの同人ゲームの考察記事です!

『全裸徘徊女子大生 はずかしーなちゃん(18)』

本記事に18禁要素はありません。

エンディングのネタバレがあるので先にプレイしたい方はDLsite/Steam/Fanza等で購入してどうぞ。

(なぜかリンクは貼れませんでした。ブログの仕様っぽいです。エッチなのは駄目!)

未プレイだと読んでもよくわかんないかも(不親切)

このゲーム、なんとヒロインが公然わいせつで現行犯逮捕・起訴されるルートがあります。

そこから妄想して、実際に彼女が受けるとしたらどんな処分かな?という模擬裁判資料のようなものを書いてみた、というのが今回の趣旨です。

一応、18歳(2004/7/21生)(もうすぐ誕生日じゃん。おめ)の彼女は、少年法の対象(特定少年)です。

なので、ゲーム中のように起訴されることは余程でなければないんじゃないかな?と考えられます。

それを前提として、模擬少年審判調書を書いてたのですが、これで公然わいせつで捕まる世界って救いなさすぎる!と思ってしまって、途中から書けなくなってしまいました(マスは搔きましたけどね(照)。)。

なのであえて公然わいせつ逮捕ルートは採用せず、個人的に気になってた

ドローンのネコババ(占有離脱物横領罪、刑法254条)

について取り上げます。

なお、路地裏での乱暴も受けていないルートということで。

あくまでエンタメですので適当です。突貫工事だし。

ではご覧ください!

令和5年(少)第XXX号 占有離脱物横領保護事件

裁判官認印

高田馬鹿家庭裁判所

審判調書(第1回)

年月日      令和5年XX月XX日

場所       高田馬鹿家庭裁判所

裁判官      XXXX

裁判所書記官   XXXX

家庭裁判所調査官 XXXX

少年       羽塚椎名(出頭)

在席者(母)   XXXX

人定質問

 氏名 羽塚椎名

 年齢 18歳(平成16年7月21日生)

 職業 大学生

 住居 東京都新宿区西馬鹿田X-X-X XXマンションXXX号

 本籍 XX県XX市XXXX-X

供述を強いられることはないことの説明

 裁判官

  供述を強いられることはないことを説明した。

審判に付すべき事由の告知及びこれに対する陳述要旨

 裁判官

 本件の審判に付すべき事由は、「少年は、令和5年XX月XX日午前XX時XX分頃、東京都新宿区西馬鹿田X-X-X敷地内において、XXXXが放置した同人所有のドローン1台(時価約10万円相当)を発見したのに、正規の届出をせず、自己の用途に供する目的で同ドローンを同所から持ち去り、もって占有を離れた他人の物を横領したものである。」と疑われる旨告げた。

 少年

 「事実は、そのとおり間違いありません。」

少年の陳述要旨

(裁判官質問)

 今回の事件を起こした原因は何だと思いますか。

「前日のサークルの新入生歓迎会で、お酒を飲んでいたせいで、全裸で徘徊するはめになってしまったことだと思います。」

 まず、あなたは20歳未満なので、まだお酒を飲んではいけませんよね。

「はい。もちろんわかっていますが、その日は、大学に馴染みたいという思いもあり、勧められて飲んでしまいました。」

 人に勧められたら飲んでもいいんですか。

「いいえ、断るべきでした。でも、雰囲気を壊したくなくて断りきれず、何杯か飲んでしまいました。」

 お酒を飲んだのはその日が初めてでしたか。

「そうです。」

 あなたが自分からお酒を飲んだり、他の人に飲ませたりしているところを見たという人もいますが、本当ですか。

「ごめんなさい、刑事さんからそう聞いてはいるのですが、酔っていたせいか、よく覚えていません。」

 事件にはなっていませんが、その居酒屋の店内で、服を脱いではしたないことをしたり、グラスにおしっこをして人に飲ませようとしたりしていたそうですね。

「・・・よく覚えていません。」

 これから先、お酒との関わり方はどうしますか。

「20歳になってからも、絶対に飲みません。」

 話を変えますが、そのまま街中で寝てしまい、翌朝酔いが覚めて、自分の状況に気づいたそうですね。そのような経緯で裸で街中を歩かなければいけなくなったことは同情の余地があるかと思いますが、それから、なぜドローンを持ち去ることになったのですか。

「住宅街の空き地に落ちていたのを見つけて、人の目を避けながら家に帰るために使えそうだったので、使わせてもらうことにしました。」

 使うとは、どうやって。

「進みながら、時々、ドローンを使って上空から街の様子を見て、人のいない道を選んで進むのに使いました。」

 え。・・・私にはその発想はありませんでしたが。落ちているドローンを勝手に持ち去ってまでする必要はあったんですか。

「・・・そう言われると、自分でもどうかと思います。」

 それが他人の物で、勝手に使ったり持ち去ったりしてはいけないという認識はなかったのですか。

「自分のことで精一杯で、考える余裕がありませんでした。」

 それで他人のものを勝手に持ち去っていいことにはなりませんよ。

「はい。すみませんでした。」

 被害届によると、このドローンは10万円もする高価なものだそうですよ。持ち主は、自分が所有している敷地でドローンを使用した後、片付け忘れたまま近くの自宅に帰ってしまい、1時間ほど経った頃思い出したので戻ってみると持ち去られていた、と言っています。その気持ちを想像できますか。

「はい。大切な物が無くなって、とても困ったと思います。」

 だよね。最悪、勝手に売られたり、壊されたり、失くされたりして、手元に戻ってこないかもしれないんですよ。きっと、とても不安になりますよね。

「今思うと、持ち主には本当に申し訳ないです。」

 ドローン以外にも、事件にはなっていませんが、落ちていた自分のものではないお金やペットボトル飲料、段ボールなどを拾っていたそうですね。

「そうです。」

 それはなぜ拾ったんですか。

「飲み物を飲んでメンタルを回復したかったからです。」

 メンタル?回復?

「あ、えっと、休憩して落ち着きたかったんです。」

 なるほど。じゃあ、ダンボールは?

「中に入って隠れながら進むために・・・。」

 ・・・それで隠れられたんですか。

「意外といけました。」

 とにかく、そういった目的で使うために拾ったということですね。

「はい。どれも高価なものでもないし、別にいいかと思ってしまいました。」

 高価なものでなかったら勝手に拾っていいんですか。

「いえ、いけないと思います。」

 そうだよね。そもそも、あなたの考え方が間違っていることに気づきましたか。

「はい。」

 あなたは、最初、お酒のせいだと言っていたけど、問題はそこだけじゃないと思いますよ。落ちている物を見て、使えそうだからとか、高価な物じゃないからといった自分だけの基準で判断して物を勝手に拾ってもいい、という考え方は直してください。

「わかりました。反省します。」

 それでは、その考え方を変えることと、勧められてもお酒を飲まないことを約束できますか。

「約束します。」

 ところで、被害者への謝罪や弁償はしていますか。

「いいえ。できていません。一度申し出たのですが、その・・・全裸で徘徊していたことが地域で噂になってしまっていて、気持ち悪がられているようで、連絡を拒絶されてしまいました。」

 今、大学生ということですが、大学には通っていますか。

「・・・いいえ。大学内でも悪評が立っていて、友達もいなくなってしまいましたし、もう居場所がありませんので、これからのことは休学してしばらく考えたいと思っています。」

在席者(母)の陳述要旨

(裁判官質問)

 事件のことを聞いて、どう思いましたか。

「ショックでした。まさか娘が、全裸で街中を歩いていたなんて・・・」

 いえ、そのことではなくて・・・

「ああ、ドローンの件ですね。正直、親としては全裸徘徊の件のショックが大きくて、それどころではなくて。でも、もちろん、ドローンの件も娘が人に迷惑をかけたことですし、申し訳ないと思っています。」

 少年に対して何か話はしましたか。

「これまでも人に迷惑をかけないようにということは常々言っていたので、追い詰められた状況だったとはいえ、このような問題を起こしてしまったことがショックだという話をしました。」

 少年は一人暮らしを始めて間も無くこのような状況になってしまいましたので、これからは親御さんのサポートが不可欠だろうと考えています。少年がこれから、いかなる問題にも巻き込まれることなく立ち直れるように、具体的にどうしていきますか。

「当面、週に一回は娘に会いに来て生活状況を見守るようにします。私が実家にいるときでも、私か夫が毎晩電話をかけて、相談ごとがあれば乗るようにします。」

 少年に対して言いたいことがあればお願いします。

「あなたは世間知らずで、押しに弱くて、そそっかしいところがあるから、お母さんも心配していました。こんなことになってしまって残念だけれど、裁判官の話を聞いて自分の間違っていたところとは向き合うことができたように見えます。せっかく合格したのだから、大学には通ってほしいと思います。挽回のチャンスはきっと回ってくると思うから、一緒にがんばろうね。」

家庭裁判所調査官の陳述要旨

「既に提出している少年調査票記載の意見欄のとおりです。椎名さんは、面接でも言いましたが、自分のことで精一杯になると周りが見えにくくなる傾向があるように見受けられます。困った時こそ、想像力をはたらかせることや、周囲を頼って意見を聞くことを忘れないでください。」

少年の陳述要旨

「全部お酒のせいだと思い込んでいましたが、今日のお話で、自分の中の問題点にも気づくことができました。これからどうしていけばいいかはまだわかりませんが、父母の支えを受けながら立ち直れるようがんばります。」

裁 判 官

 決定言渡し(不処分)

令和5年XX月XX日

高田馬鹿家庭裁判所

裁判所書記官 XXXX

先人の偉大なる記事(なんと〆切を守っています!)もお読みくださいや。
(7/14の記事)

 

「エロ」から脱却するためにおすすめの恋愛漫画を紹介したかった - ソリッド・レインボウ

夏アドカレ、前日(7/13)の記事はこちら↓ note.com アドカレのトップページはこちら↓ moekyung.com こんにちは。 先日ぶりですね。 当アドカレもなんやかんや10日以上続いて...

ソリッド・レインボウ

 



なんなら先に次の人のができちゃうかも汗汗汗汗汗

(7/16の記事)

エストニアの一日 | 陳日記



重ね重ね遅れてごめんちゃい(謝罪のお茶、ごめんチャイ)

753改めゴミ 著

参考文献 『少年法実務講義案(三訂補訂版)』司法協会


羞恥心(短編小説)

2019-05-18 00:45:47 | 日記

(この物語はフィクションです。)

寸劇の舞台としてコンビニを上回るシチュエーションはないということは多くの作家が認めるところでしょう。誰もがイメージ可能であり、多様な目的のもとで、多様な人物を登場させることができ、意外性とリアリティを共存させるのも容易であります。どんな突飛な出来事も、コンビニというまな板に乗れば、それが日常の一コマを切り取ったものであるかのように演出することが可能になります。

しかしながら、思うに、多くの人は、コンビニで異常な出来事が生じている現場に居合わせたことがないでしょう。人は、コンビニに行けば、普通に商品を手に取り、普通にレジに並び、普通に代金を支払い、普通に店を出ることができます。または、トイレを借りる、公共料金を支払う、郵便物のやりとりをする、といった、多種多様なイベントを、無難に、機械的にこなすことができるでしょう。あるとしても、少し会計を待たされるだとか、金額を間違えられるだとか、タバコの銘柄がわからなくて揉めるだとか、そんな些細な、井戸端の笑い話にもならない程度のインシデント。ほとんどの人にとって、コンビニという舞台は劇的ではありません。
そして、私にとっても、やはり、コンビニは特別な存在ではありませんでした。しかしながら、その認識は、ある日を境に変わることになるのでした。



私は近所のコンビニに来ていました。やぼ用です。金曜日、時刻は深夜0時過ぎでした。
夜も遅く、雨も降りかけていたので、さっさと会計を済ませたいと思い、商品を手にとってすばやくレジに向かいます。正面に来たところでふと気付いたのですが、店員が見たことのある顔でした。知り合いというのではありませんが、大学の講義でよく見かけるといった感じで、おそらくお互いにそういう認識があると思われます。相手も気付いたようで、絶妙な表情で、いらっしゃいませ、と機械的に発音しました。わざわざ挨拶するのも気まずく、かといって恥ずかしがっているように見られるのもしゃくなので、私は無機質に、お願いしますとだけ声に出しました。

商品をレジに置くと、彼は急に引きつったような顔になって、少々お待ちください、と言ってバックヤードに引っ込みました。そして、2、3分ゴソゴソしたかと思うと、今度は笑いを堪えながら戻ってきました。何が面白いのか私にはわかりませんでしたし、待たされた上に笑われたことが不快でした。確かに、その時の私の格好は少しだらしなさすぎたようにも思います。というのも、風呂上がりに、寝間着のままで、ドライヤーもかけずに来たものですから、もし親に見られたら咎められるのは間違いないでしょう。しかし、私は一人暮らしで、誰にも咎められることがなかったもので、気にかけてもいませんでした。深夜のコンビニに寝間着のまま来るくらい、そんなに珍しいことでもないでしょうに、どうしてこんな他人に笑われないといけないのか、と内心憤りました。

店員は、戻ってくるときに小さい紙の小袋を持ってきていました。早く会計をやってほしいのに、何やら手元が不器用なのか、モタモタやっています。見ると、どうやら商品を紙袋で梱包しようとしているようでした。私は困惑しました。プレゼント用だなんて一言も言っていないのに、どうして彼はそれを包もうとしているのでしょうか。もしかすると、私への悪意があるのかもしれません。私は知らないが、大学で、彼の周囲では私の悪い噂でも流れていて、それで嫌がらせをしようというのかもしれない、と勘ぐりました。なんにせよ、無駄に梱包して時間を浪費しているのは不快だったので、私は注意することにしました。

ー すぐ入り用になるから、梱包などしなくてよい、それに、家で人を待たせているから、急いでほしい。

途端、彼は勢いよく吹き出して、肩を揺らしながらうずくまってしまいました。私は温厚という自負がありますが、にもかかわらずきわめて強い怒りを抑え込むことができませんでした。人にこれほどまで侮辱されたのは初めてでした。悔しさと激情のあまり、その場で何を言ったかはっきりとは覚えていませんが、客を笑うなんてありえない、接客がなっていない、二度とこの店には来ない、というような内容のことを、かなり大きな声で言ったように思います。謝る店員の言葉は、笑いを堪えかねたような声色であり、火に油を注がれた気分でした。
帰り道の雨は、むしろ私を加熱させました。



私は、それ以来、その店だけでなく、コンビニエンスストアというシステム自体が信頼できなくなり、ほとんど利用していません。特に夜なんて、最悪です。やる気のないバイトが、奴のように、だるそうな顔をしてやっているのに決まっています。そして、ときどき気まぐれに客に嫌がらせをするやつも、野放しにされていることでしょう。

コンビニというものは、優れた舞台装置であると同時に、私を激情に駆らせる実存在であり、絶対悪となりました。そういうわけで、その日から私は、コンドームは必ず切らさないように30箱常備していますし、減ってきたら、実家の親に言って仕送りしてもらっています。

みなさんも、商品を無駄に包もうとする愉快犯と出くわしたら、許してはいけませんよ。

カーキ色の男(短編小説)

2019-05-11 01:02:58 | 日記
いらっしゃいませー

初めてのお客様ですか?

うん そう 男だけど ウィメンズの服屋やってるんすよ

珍しいでしょ?でもね 商品はいいもん揃ってますから

はーい ごゆっくりご覧ください

「あの すみません」

はい こんにちは ん? え っと ?

あ 彼女さんか奥様へのプレゼントをお求めですか?

「違うけど」

あ じゃあお母さま用ですか?

「違うけど」

お姉さんか妹さん?

「違うけど」

え っと え?あの 失礼ですが まさかあなた 女性なんですか?

「違うけど」

え そしたらなんなんですか?

「なんだと思う?」

めんどくせえな さっさと言えよ

あの 何かお買い求めで来られたお客様ですよね?

「違うけど」

客じゃねえのかよ なんなんだよ

「働きに来たんだが 店員募集してるって聞いたもんで」

あーね なるほどね はいはい

いや だとしたらスッと言えや

スッと言ってくれやマジで 今の時点で君十中八九落ちるよ

「え?なんで?男だから?」

タメ口やめろ

働きたいならタメ口やめろ

男だからとか以前の問題だよ タメ口とか スッと言わないところとか 色々だよ

「まあまあ そう言わず 話だけでも聞いてよ」

うーん じゃまあ一応ね 一応話聞くわ

あとタメ口やめろ

まあね ウチは見ての通り店主の僕が男だし 男性でも女性でもやる気ある人は大歓迎ですよ

「やったるで」

タメ口やめろ

でね 僕 面接とか履歴書とか そういうのすんの苦手でさ まずファッションチェックで見ることにしてんだわ

「マ?」

あんまり 働きに来てる先で マ?とか言わない方がいいと思うよ

服装ってさ その人のひととなりも 出るし ファッションへの知識とかセンスも全部出るからね

「たしかに それは一理ありやすね」

テーマはフェミニンな感じとか 中性的なイメージでお願いね

ウチは女性相手の商売だし パステルカラーとかの系色メインでやってるから

使うのは持ってるメンズの服でいいんだけど その引き出しの中でそういう雰囲気を出せるかっていうのを見たいです

「わかりやした」

なんで江戸っ子口調なの?

江戸っ子口調はキツイよ

婦人服屋に 江戸っ子口調の男は キツイ

「いやあんたが言ったんでしょう マ って言わない方がいいって」

そういうこと言ってんじゃないんだよ

真面目にやれよ わかるだろ大体

とにかく 明日の朝 ファッションチェックで君を採用するかどうか決定しますので 今日は帰っていいですよ

「え じゃあ俺 マ って言ってもいいってこと?」

さっさと帰れ

〜翌日〜

「おはようございやす」

おはよう

マ って言ってもいいよ

あと 君 不採用ね

「なんでですか」

それはこっちのセリフだよ

なんで全身 軍服なんだよ

特攻隊かと思ったわ

「え?パステルカラーで統一してみたんですけど」

いや どこがパステル

どえらいカーキ色だし

すげえサバンナとかに馴染みそうだわ

「カーキ色は淡い系色だから実質パステルカラーでしょ」

初めて聞いたわその主張

そんなこと言ってる人いないよ

思いっきり軍服だし ミリタリ風とかじゃなくて一式揃ってる完全なる軍服

「お言葉ですが これは自衛隊の服を模造したものですから 軍服じゃありませんよ 自衛隊は軍隊ではないので」

やかましいわ

そんで中性的でもねえじゃねえか

「女性自衛官もこれと同じデザインの服着るんだからボーダーレスだろ」

やかましいわ

そんで 百歩譲ってそれがパステルカラーだとしてもさ 迷彩柄はありえないでしょ

「え?これ迷彩柄なんですか?」

いやいや どう見てもどえらい迷彩だよ

「すみません 俺 色盲だから単色に見えてました」

え ちょっと待って

色盲?

「はい」

やっぱり君不採用だわ

「ちょっと待ってください 差別するんですか」

いや そういうことじゃないけどさ

「そういうことじゃないですか 色盲だからって不採用なんて 今時ヤバイよアンタ 訴えるよ」

ヤバイのはお前だよ

色盲でダサい男が 婦人服屋の求人来るなよ

「どういうことだよ」

男ってのは別にいいんだよ 俺も男だし

そんで色盲ってのもまあ この業界じゃ不自由かもしんないけど そこは助け合っていけばいいし 考えなくはないよ

ダサいってのもさ こっちで教育していけばいい話だし 別にいいんだよ

でも合わせ技はヤバイんだよ

色盲でダサい男は だいたい婦人服屋の求人来ねえんだよ

「ダサくねえよ」

ダサいよ

「裏テーマとして護国思想を表現してんだろうがよ」

裏テーマとして護国思想を表現してくる奴はだいたいダサいんだよ

「はぁ 男でウィメンズの店やってるって聞いたから どんなフレッシュな店かと思ったら 凝り固まってんなアンタ」

ガチガチの極右に凝り固まってるって言われちゃったよ

「この店 売り上げ落ちてんだろ?」

… なんで知ってんだよ

「わかんだよ 俺がこの店に 新しい風 吹かしてやるぜ」

お前 … 随分自信ありそうじゃねえか

秘策があるようだな 一応聞かせてもらおうか

「いいか まず客層を変えろ パステルカラーを基調とした婦人服店なんて腐るほどある お前は男だから女の子たちがやってる店には競争で負けちまう」

ううむ 一理ある

「そこで ミリタリ専門店だ」

うーん

「ミリタリといえば欠かせないのは銃器だ 銃器も置こう」

ちょっと待って

「女の子の買い物の間 彼氏や旦那は暇だからな 銃器があればそこのニーズを埋められる」

ちょっと待て

「目玉商品も欲しい 戦車も置こう」

ちょっとは待てよ

「店の内装も変えなきゃダメだな 壁紙全部迷彩柄にして 横断幕とか貼ろうぜ 『憲法9条改正 大日本の軍事力を示せ』」

全然待たねえなお前

特攻隊かよ

やっぱファッションには ひととなりが出るんだなあ

毀棄罪と領得罪

2017-12-28 04:08:56 | 日記
おはようございます。
というわけでTwitterの延長として作ったブログでして、更新頻度は不定期になると思います。


さて第一回のテーマは毀棄罪と領得罪です。といっても法学を学んだことがない人にとってはなじみのない単語だと思うのでとりあえず以下の刑法の条文を読んでいただきましょうか。


(窃盗)
第二三五条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

(器物損壊等)
第二六一条 前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

窃盗のように、自分のものでないものを勝手に自分のものにするというような犯罪を領得罪といいます。一方、器物損壊のように、自分のものでないものをこわすなど使えなくしてしまう犯罪を毀棄罪といいます。

日本の刑法では毀棄罪より領得罪のほうに重い刑罰が設定されています。上の二つをとってみても、窃盗は最大10年の懲役か50万円の罰金なのに対し、器物損壊では最大三年の懲役か30万円の罰金と、ずいぶん開きがありますね。

ではここで皆さんに聞きたいのですが、他人の物を「盗む」のと、「壊す」のと、どっちが「悪いこと」だと思いますか?

これは多分意見が分かれるところなのではないでしょうか。「盗む」という行為は利益を得ることが多いのでより悪いのだ、というような考え方もできると思います。しかし、盗んだだけだったら帰ってくる可能性がありますが、壊されてしまえば直す必要があったり、ものによっては二度と取り返しがつかなかったりということもあり得ますよね。たとえば芸術作品や、ペットといった例を重い浮かべてもらうと分かりやすいかと思います。考え方によるというわけですね。

あなたが悪いことだと思ったことが重い罪になるというのは、それほど当たり前のことではないのです。

しかし法律として設定する以上はあまり曖昧な書き方ではいけませんから、何らかの基準をもって罪の重さを決定しなければなりません。(もちろん、裁判にあたってはいろいろなことを考慮して罪を軽くしたり重くしたりというようなことが行われますが、それでも範囲はある程度決定する必要がありますからね。)その基準として、人それぞれの考え方によって変わるような「どっちが悪いか」なんていうクソおおざっぱなものをそのまんま使うわけにはいかないのです。

そこで、罪の重さの判断にあたってはもう少し細かい部分に注目することになります。それが何を損なう行為なのか・・・人の生命や体なのか、財産なのか、社会的地位なのか、もっと漠然とした公益や国益といったものなのか・・・。またそれをされる側に落ち度があるかどうか。行為者の方の事情はどうか・・・

では、毀棄罪と領得罪の取り扱いの差は、どのような理由で正当化されるものなのでしょうか。まずは刑法の学説を見てみます。

「・・・領得罪と毀棄罪の取扱いの違いは、他人の物を自分の物としたいという利欲目的の行動に出る衝動に駆られる人は多いが・・・他人の物を壊してしまおうという破壊的衝動に駆られる人はそれほど多くないという洞察に基づくものといえよう。領得行為こそを強く禁止しなければ、効果的な財産的法益の保護はおよそ不可能である。」(井田良『講義刑法学・各論』193頁)

要するに、領得のほうが誘惑が強いから、財産制度の秩序を保つために重い罰が必要である、ということのようですね。財産を守るために強い禁止が必要というのはなるほど、説得力があると思います。しかし僕は、誘惑が強いから、という点に関して、疑問を抱かずにはいられなかったのです。

誘惑が強い、ということは、人が盗みを働くのを自制するのは、壊すのを自制するのに比べると難しい、ということを意味しますよね。
犯罪を防ぐことが本人の意思や能力からは難しいような場合、刑罰は逆に軽くなる傾向にあるのです。たとえば過失致死と業務上過失致死について見てみましょう。

(過失致死)
第二一〇条 過失により人を死亡させた者は、五十万円以下の罰金に処する。

(業務上過失致死傷等)
第二一一条 業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。

過失致死は懲役すらつけることができないような軽い罰であるのに対して、業務上過失致死は最大五年もの懲役が科せられるほか、罰金の上限額も二倍になっています。この違いは、事態を回避できる可能性の差から来ているといえるでしょう。業務上過失致死の業務とは、簡単に言えば日常的に行っていること、という意味です。いつもやっていることなら、慣れているのだから周りに気を配れるはずですよね。そのような状況では、より高度な注意力とでもいうべきものが期待されているわけです。にもかかわらず事故が発生したという場合に重い処罰が与えられるのです。一方、偶発的な転倒の様な事故ではこういう事情が介在する余地は狭いといえるでしょうから、処罰は軽いのです。

他の例を挙げるなら、犯人隠匿や証拠隠滅の罪でしょうか。(刑法103条,104条)実は、犯人自身による証拠隠滅には刑罰は設定されていないのです。他人が犯人をかくまったり、証拠を隠滅したりすることで、ようやく犯人隠匿や証拠隠滅が犯罪として成立することになります。またそれが犯人の親族による行為だった場合、刑が免除される場合もあります。(105条)こういった規定も、犯罪の発覚を防ぐための行為は犯人や親族にとって誘惑が強く、自制させることが難しいという事情を考慮したものでしよう。

また、未成年、精神疾患などを理由に刑罰を減らしたり免除したりするのも、同様の理屈で説明がつきます。(39条、41条)

すなわち、領得罪を毀棄罪よりも重く設定している理由として「誘惑が強いから」というのは、他の刑罰とのかみ合わせを考えると、あまり理由になっていないのではないか?と僕は思ったのです。もちろん、財産保護のためには領得罪の強い禁止が必要だという点に異論はありませんが、誘惑が強いのにもかかわらず強い禁止を科すならば、そこにはまた別の理由付けが存在するべきなのではないでしょうか。

それはたとえば、領得罪では行為者が利益を得るという特性から、財産的なバランスをとるために毀棄罪よりも重い刑罰が必要だった、というような理由も考えられると思います。

さて、領得罪は毀棄罪より重くあるべきという結論が結局同じならこんな細かい理由をごちゃごちゃ議論して何の意味があるの?という声もあると思います。全くその通りなのですが、しかし刑罰というのは本質的には国家による国民に対する権利侵害であり、下手すると憲法違反ということもありえる話です。それを正当化するためにはしっかりした根拠づけが必要不可欠でしょう。そう考えるとこうした細かーい議論にも大切な意味があるのではないかと僕は思います。最後までお付き合いいただきありがとうございました。

(2023年改稿追記)
後半は出典もろくに引いてないし違法性っぽい文脈に責任要素っぽい話を雑に援用してるしとツッコミどころ結構ありそうですね・・・ということで、法律に自信ニキの本気パンチもお待ちしています。

参考文献(井田良『講義刑法学・各論』2016 有斐閣)