1月3日 午前7時 我家の前に一台のワゴン車が静かに停まる。
停車したワゴンからは、2人の男が!
そう、物語はここから始まった。
ってな具合に、文庫本だとスタートするんでしょうが、
今回の釣行は、「大工のFさん」運転の軽ワゴン車に、
3人分の膨大な荷物をギュウギュウに詰め込んで、我家を午前7時過ぎに出発。
途中、コンビニでコーヒーを買ったり、食料を追加したりして
佐世保臼ノ浦「サクセスフィッシングさん」に9時到着。
10時出港ですが、既に結構な人達で賑わっています。
直ぐに荷物を降ろして、防寒服を着こみ、乗船名簿に記帳を済ませたら、
もう荷物の積み込みが始まってます。
お客さんが多いんで、2隻で五島に向かうようです。
我々は「サクセス号」
早速荷物を積み込んで、次のお客さんの積み込みを手伝ったら、
キャビンに入って、2時間の船旅に備えます。
10時前に積み込みも終了したようで、早めに岸壁を離れて、エンジンがうなりをあげます。
いよいよ、五島に向けて出発! 既に気分は最高潮!!
波も穏やかなようで、大した揺れもなく予定通り12時に五島列島 若松島周辺に到着。
磯靴を履いて準備をしていると、船長が来て「潮が通すとこがよか?」と仰る。
2つ返事で、「勿論、潮が通すとこがよか」って返事をすると、
「2番目で行くよ!」との事。
船上の沢山の荷物の中から、自分たちの荷物を船の先端のホースヘッドに集めます。
船長が、ホースヘッドを磯につけたのは、若松島の南の海上に浮かぶ「ヘボ島」
荷物を磯に上げ、海面を見てみると
目の前を激流が走っています。
激流を見て、3人顔を見合わせます。 ガ~ン!!
「もちろん、潮が通すとこがよかばってん、こりゃ速すぎ、しかも湧きあがりよったい!」
こんなに速くては釣りになりません。
早速仕掛けを作って、潮の状況を見ながらタイミングを見て
仕掛けが入って行きそうな場所にウキを投入。
中々、上手くいきません。
暫くすると、少し潮が緩んできました。
足元の引かれ潮に仕掛けを入れると、上手く入っていきます。 チャンス到来!
仕掛けがなじんでウキが沈みだした頃にアタリ!
待望のクロです。 2年ぶりの感触に満足・満足。
35cm弱のクロでしたが、結構強烈な引きに久々にワクワクしました。
その後、仕掛けが入ればアタリはあるのですが、アラカブが3匹にコッパグロが1枚のみ。
本命のクロは「大工のFさん」が3枚。 「南の住人のご主人」が1枚。
16時の見回りの船で、夜釣りに備えて流れの緩やかな磯へ瀬替わりです。
次に船長が瀬着けしたのは、「若松島-ハリノメンド」かな?たぶん。
早速撒餌を撒いてみると、エサ取りです。
仕掛けを入れてみると、食ってくるのは「タカベ、ネンブツダイ、シマイサキ?、テンジクダイ?」
今まであまり釣ったことが無いようなエサ取りのオンパレード。
22時まで頑張りましたが、本命のアタリ無し。
潮どまりが25時なんで、3時まで一眠り。 満ち込みの潮に期待しましょう。
比較的平らな磯の上にマットを敷いて、寝袋に入り込みます。
2時45分にタイマーをセット。
何時もは目覚ましアラームが鳴る前に目が覚めるのですが、今回はアラームで慌てて起き出します。
「南の住人のご主人」曰く、「いびきかいて寝とったよ!」
爆睡していたようです。 (笑)

さてさて、満ち込みの朝まずめ。
気合を入れて頑張りますが、中々本命のアタリがありません。
2時間経過、心が折れかけていた5時過ぎ。
私の1号の電気ウキが海中に突き刺さります。
数度の締め込みをレバーブレーキでかわしながら、何とかタモ入れ成功。
チョッと白っぽく見えたので「真鯛かな?」と思いましたが、残念「へダイ」でした。
その後も頑張りましたが、本命のアタリ無し。
エサ取りが多いので、7時の見回りでまた瀬替わり。
最後に上がったのは、若松島のドコか。 良く解りません。 (笑)。
早速、撒餌を入れてみますが、ありゃ~!
ここはアジゴの巣窟。
何とかかわそうと、地際に撒餌を大量に撒いて分断を図りますが、
足の速いアジゴには通用しません。
針掛かりするのは、アジゴ・アジゴ・アジゴ・・・・・・・・・・。


こうなると手の施しようがありません。
早々に、道具を片付けてバッカンを水洗い。 回収を待ちます。
予定通り、10時に回収。
荷物を積み込んだら、早々にキャビンに入り2時間の仮眠。 またイビキをかいたかな? (笑)
予定通り12時に到着。
臼ノ浦に帰ってきました。
全員で荷物を上げて、手と顔を洗って事務所に行ったらバラ寿司と味噌汁のお昼ご飯。
いっただきま~す。
磯に上がってから、食べたのはカップヌードル1個とクリームパンとチョコパンのみ。
すきっ腹に、暖かい味噌汁がしみます。
御馳走様でした。
料金15、000円を支払って、帰路へ。
今回の釣果。
クロにへダイにアラカブそして最後にお土産で確保したアジゴ。
どちらかと言えば、貧果でしたが久々の釣行で楽しむことができました。
その晩、我家で反省会。
早速、へダイとクロは鍋に!
磯釣師憧れの島「男女群島」への釣行に向けて、毎月3000円の積み立て計画の話も
飛び出して、これまた楽しいひと時を過ごしました。
「南の住人さん御一家」並びに「大工のFさんご夫婦」お世話になりました。
また遊んでくださいね!
次は何処へ行こうか?
【文庫本風のエンディング】
釣師「オッギーノ」の魂に2年ぶりの釣行が、どうやら火を点けたようだ。
釣道具を片付けながら、心の中で「次は絶対に仕留めてやる!」そうつぶやくのだった。
第1話 完
なお、第2話は発売未定。 乞うご期待! (笑)
