今回の台風すごかったですねー。かつて経験したことのない暴風でした。八王子の最大瞬間風速45.6mということでしたが、マンションも壊れるかと思うほどでした。
この台風の迫る中、物好きにもいつもの4人グループで土日で上高地の焼岳に登ってきました。今回は私が幹事を務めたのですが、山小屋ではなく温泉旅館1泊での現地日帰り登山でした。私は幹事としてよほどキャンセルしようかと思ったのですが、メンバーの希望により「最悪ただの温泉旅行でもよいからとにかく決行」との結論になりました。
先週の台風予測では松本付近はいつが風雨のピークなのかはっきりしませんでしたが、当初登山日に予定していた日曜日は直前の予報で暴風雨に変わってしまったため、急遽土曜日の朝早立ちしてその日のうちに登ることにしました。
中の湯温泉旅館
土曜日の八王子は朝焼けもきれいなくらいでしたが、中央高速の途中から雨が降り出し、雨の中の登山になることを覚悟しました。楽天で予約した中の湯温泉旅館に着いたのは10時過ぎでしたが、あいにく雨は止んでいませんでした。雨支度をして意を決して宿の裏手の登山口から登り始めました。
焼岳新中の湯ルート登山道
当初は日曜に新中の湯ルートで焼岳北峰山頂まで登った後、上高地に降りてタクシーで中の湯温泉まで戻る予定だったのですが、出発時間が遅めなので新中の湯ルートをピストンで温泉に戻るコースとしました。
覚悟していたとはいえ、雨とガスでほとんど景色を楽しむことも無く、ほとんど川になりつつある登山道をひたすら黙々と登り続けるストイックな登山になりました。
焼岳北峰
焼岳南峰(立ち入り禁止)
Webで調べた所要時間では頂上まで2時間ちょっとから2時間半くらいになっていたので、少し甘くみていたところ、結局山頂まで3時間半以上かかってしまいました。昭文社のアルプス登山ガイドブックでは登り3時間15分になっていたのですが、こちらの方が正しかったようです。雨で森林限界より下の登山道のほとんどが水と泥で覆われていましたが、上に行くにつれて気温もかなり下がり、皆足をつったり体力を消耗したせいもあるかと思われますが。
北峰山頂
北峰山頂から南峰を望む
北峰山頂付近の噴煙噴出口
山頂ではさっと写真を撮ってすぐに降り始め、日が落ちるまでに宿に着かなければまずいとひたすら急いで下ったものの、結局下りも2時間半ほどかかり、宿に着いたのは5時直前でした。途中で何度も足がつり、かなり苦しかったです。やはり余裕を持ったスケジュールが何より大事であることを痛感しました。
濡れた荷物をまとめてチェックインし、温泉につかって冷えた体を癒してようやく生き返りました。その後の夕食は岩なの塩焼き、鴨鍋その他、とってもおいしかったです。もちろんビールは言うまでもないですが。宿は手入れが行き届いていてきれいで、従業員の皆さんも丁寧で親切でとても良い宿でした。
夕食後もう一度温泉にゆっくりつかり、翌朝も雨の降る中、ブナ林に囲まれた露天で朝風呂をたっぷり楽しみました。雨で山の景色が楽しめなかったのは残念でしたが。朝風呂の後の朝食もとってもおいしかったです。ウリの朴葉味噌がいい味でした。
部屋からの眺め(焼岳とは反対方向)
チェックアウト後の宿の玄関から
しかし朝食を終えて出発しようというころには、なぜか急に空が明るくなり、雨もあがって山が姿を現していました。「暴風雨のはずだったんじゃ...」と思ったものの、今更もう一度登るわけにもいかず、そのまま出発しました。途中晴れ間も出てきてちょっと恨めしかったですが、ニュースで東海道新幹線が運転取りやめになりそうだということだったので、台風が来る前のつかの間の晴れ間だったようです。日曜中に大阪に帰らないといけない先輩がいたのでいずれにしろ日曜は無理でした。
でもまあ何とか登頂はできて山頂付近の森林限界上の高山の雰囲気も味わえて、温泉とおいしい料理もたっぷり楽しめたので、まずまず満足な山行でした。