5月10日に行われた舞扇会は追善を踏まえて、かつてこの会に貢献し活躍をしてきた師匠方を偲びながら演目を選び懐かしく舞われた六世宗家山村若。
そして我が師匠山村若津也の最後の舞台も、この会でした。
足腰も自由が利かなかった師匠は鬘桶に腰掛けて舞ったのが「霧の雨」。そして
その後見をして頂いたのは若お家元でした。
師匠の小さな体の後ろで体を半分におりながら心配そうに見守っていた姿は今でも忘れられません。
終わった時のあのほっとした御家元の顔は優しさに満ち溢れていました。(私は下手のそででカメラを回していましたのでよく表情がみえました)
あれから時は過ぎて今年は若津也の七回忌にあたります。
お家元はその「霧の雨」を師匠の形見である着物を着て舞われました。(鳥肌が立つと言うのは本当なのですね)嬉しかったです!
千秋楽に、近い将来山村流を背負うであろう息子さん達との連れまい『石橋(しゃっきょう)』
本来は二人立ちで舞うのが通常なのですが親子三人で舞われたのを拝見し、今までに無い新しさと躍動感のある舞台に感動し拍手を送りました。(舞台装置の発想も良かったかな)