畑ニ居リマス・田舎暮らしPHOTO日記

畑のかえるくんの楽しい日記です。

「成長」「しらぬまに」榎本栄一

2013年01月15日 | 榎本栄一さんの詩を読む
未明から何度か停電がありました。
夜が明けて、わかりました。
凍りついた雪で倒れかかった木で、電線が切れたのでしょう。







こんな風景を見たので、榎本栄一さんの詩集「光明土」をひらきます。
そして、似合う詩を探します。

いっぺんも
つまずかずに
すくすく伸びるということは
この娑婆ではありえない
   ‥「成長」

手袋のなかの手が
すこしづつぬくもる
私のしらぬまに
血がめぐってくれておる
  ‥「しらぬまに」


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メジロ・小松谷正林寺・「いのちふかく」榎本栄一

2012年12月22日 | 榎本栄一さんの詩を読む
先週末、京都東山の小松谷少林寺を訪ねたときの写真です。
柿の木にメジロが2羽いました。
カメラを向けたのですが、うまく撮れませんでした。
これが、メジロのついばんでいたその熟柿。
最後の1個でした。



口に入れるものや
手にふれるものを
だいじに扱うていると
この一にちがとうとくなり
このいのちがふかくなり
    「いのちふかく」

熟してメジロに自らを与えている柿。
それをたいせつについばんでいるメジロ。
食欲のままにぱくぱく食べ、味とか値段とか文句もときどき出るわたし‥。




金沢のこと書くつもりでしたが、いろんなことがあったのでまだ満腹状態です。
文にするにはもうすこし消化できてからにしようと思います。


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大根先生・弟子mikuちゃん

2012年12月01日 | 榎本栄一さんの詩を読む
大根の詩、mikuちゃんの日記の11月12日の記事からお借りしました。

白いごはんに大根の漬物がおいしくて、
食べ過ぎないかと心配になります。
寒さに向かってから、
大根たっぷりの「おでん」はこれで何度目でしょう。
毎日毎日、大根をおいしくいただいています。

大根はいいな
味がないようで
味があり
私はこの年になって
まだ大根の味が
だせないようだ
        ‥大根の味

       
大根が先生で
私は弟子
なんの驕りもない
ありふれた
この大根のようになれと
先生は 教えてくれる
     ‥先生 いずれも榎本栄一詩集『群生海』より
                              


わが家の小さな畑の小さい大根くんです。
間引き菜ばかりをいただいてきました。
なかなか、メインの大根くんが大きくなりません。
となりの白菜さんに圧倒されています。

我のない野菜にお世話になっている我のかたまりのわたしです。


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ブログのこと・榎本栄一「歩く」

2012年11月30日 | 榎本栄一さんの詩を読む


私を見ていてくださる人があり
私を照らしてくださる人があるので
私はくじけずに
きょうを歩く
      ‥榎本栄一「歩く」

言いたいこと、気に入った風景などのこしておくブログ「畑ニ居リマス」、
我ながら、よく続いているなあと思います。
見てくださる人もいるので、
そしてコメントくださったりもするので、
毎日、こんなふうに、続いているなあと思うのです。

榎本さんが詩を書くのも、
やはり、
読んでもらえることで続いたのかもしれません。

でも、榎本さんは、
自分をさらにもっとおおきな目で見てもらっていて、
照らしてもらっているという喜びを感じていたのでしょう。
その喜びを書いていけるという、
二重の喜びがあって、
だからたくさん詩をのこされたんだなあ、と思います。


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榎本栄一「いきている」・北風

2012年11月28日 | 榎本栄一さんの詩を読む


北風がふいて
木は葉を落とし
南風が吹いて
木はまた芽をだす
   榎本栄一「いきている」


最初読んだとき、北から春、季節や自然の詩だと思ったのです。
でも、しばらくたって読み返して、これは人生の詩だと思いました。

北風がやってきてくれるからこそ、あたたかい南風も訪れる。
北風の冷たさに耐えたからこそ、南風のありがたさを知ることもできる。

北風にも身をまかせられる自分になりたいと思います。


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