「伏見稲荷大社」奥社奉拝所から根上りの松のちょっと手前の山道を東へ上がって行くと、天照大御神を主祭として稲荷大神を配祠、十種神宝(とくさのかんだから)を奉安するという「伏見神寶神社(ふしみかんだからじんじゃ)」となります。
伏見神寶神社 御由緒略記
御祭神 天照大御神
御相殿 稲荷大明神
伏見神寳神社は我が国最古至尊の神器十種神宝の御守を授け給いて太陽系大宇宙展開の眞理を示し訓へ給う天地の太祖と崇め奉る天照大御神を主祭神として奉斎してあり併せて神器十種神宝が奉安してあります
広大無辺なる御神霊は万古の昔より今猶新しき生命の本源として差昇な朝日の如く常に顕般の三千世界を照覧されています
当神社発祥の起源は平安朝初期と伝えられ中古京洛内外圏にも明記される等浮秘修法の縁起も数多く慈母の神様となつかしまれ天地の祖神と崇め奉る御神徳は「光は東方より」世界的なる格言の如く大宇宙の循環の中にありて無限の恵みを御神器を通して示し給い伝承されて輝いているのであります
心のふるさとでもある神宝とは悟りの鏡理の爾玉愛の力なり
神宝の御守によりて国土を拓き経営された神々様の故事等神代に於ける御事蹟も多く歴代の天皇が神宝大祈祷の祭義を執行されるなど貴賎の崇敬誠に篤く御神勅御製頌徳の歌文献数知れず今日に及んでおります
其の間に於いて秘宝とされる等の事あり一般の拝時ができなく成っていましたが慈しみ深き天照大御神の御神意を奉戴し昭和二十余年より遍く世界に十種神宝の御守を顕し御神訓を詳しく御伝え申上ぐると共に社頭に於いても篤志の希望の方に御守を神秘祈祷奉修の上御授け致しております
拍 手
明治天皇御製
神代よりうけし宝を守にて治め来にけり日の本の國
万葉集古歌
眞十鏡見ませ吾が背子我が形見
持たらん時に会はすあらめや
扁額は「神寶宮」
本殿前に掛かる「六根清浄」の額。ちょっと仏教テイストですが、お山のぼりは“どっこいしょ”ですね。
:【六根清浄(ろっこんしょうじょう)】
1)六根の執着を断ち、清浄な精神を所有し霊妙な術を修得すること。六根浄。
2)山参りの修行者や登山者などの唱える言葉。
:【六根】感覚や意識をつかさどる六つの器官とその能力。眼根(げんこん)・耳根(にこん)・鼻根・舌根・身根・意根の総称。六つの根。 [大辞林 app]
「龍頭社(りゅうずしゃ)」
「天岩戸社(あまのいわとしゃ)」
岩戸隠れ伝説の功労者「天鈿女命」が祀られています。竹製の鳥居ですね。
「布留社」
白菊大神、白髭大神、白竜大神が祀られています。
「大伴家持卿碑」
竹取り物語由縁でしょうか?
世界の男、貴なるも賤しきも、いかでこのかぐや姫を得てしかな、見てしかなと、音に聞きめでて惑ふ。そのあたりの垣にも、家のとにも、をる人だにたはやすく見るまじきものを、夜は安き寝もねず、闇の夜に出でても、穴をくじり、垣間見、惑ひあへり。さる時よりなむ、「よばひ」とは言ひける。
人の物ともせぬ所に惑ひ歩けども、何の験あるべくも見えず。家の人どもに物をだに言はむとて、言ひかくれども、事ともせず。あたりを離れぬ君達、夜を明かし、日を暮らす、多かり。おろかなる人は、
「用なき歩きは、よしなかりけり」
とて、来ずなりにけり。
その中に、なほ言ひけるは、色好みといはるるかぎり五人、思ひやむ時なく、夜昼来たりけり。その名ども、石作の皇子皇子、車持の皇子、右大臣阿倍御主人、大納言大伴御行、中納言石上麻呂足、この人々なりけり。世の中に多かる人をだに、少しも容貌よしと聞きては、見まほしうする人どもなりければ、かぐや姫を見まほしうて、物も食はず思ひつつ、かの家に行きて、たたずみ歩きけれど、甲斐あるべくもあらず。文を書きてやれども、返事もせず。わび歌など書きておこすれども、甲斐なしと思へど、霜月、師走の降り凍り、水無月の照りはたたくにも、障らず来たり。
この人々、ある時は、竹取を呼び出でて、
「娘を、我に賜べ」
と、伏し拝み、手をすりのたまへど、
「おのが生さぬ子なれば、心にも従はずなむある」
と言ひて、月日過ぐす。かかれば、この人々、家に帰りて、物を思ひ、祈りをし、願を立つ。思ひやむべくもあらず。さりとも、つひに男逢はせざらむやはと思ひて、頼みをかけたり。あながちに心ざしを見え歩く。(竹取物語「五人の貴公子」)
伏見神宝神社
当社は、稲荷山を背にする古名丸山(笹山)に鎮まる社である。天照大神、稲荷大神、十種神宝を祀り、社名神宝は、神授十種神寶に由来する。
祝詞に「布留部由良由良、玉響かして死れる人も反りて生きなん」とあり、神山に抱かれ、五体に宿る魂魄を振り起す神徳を見いだす鎮魂の神社である。
神域には縄文弥生を彷彿とさせる磐境、神明造の社、竹の神明鳥居、叶え雛と称する願掛雛かぐや姫絵馬が献じられ、丸山笹論の天井に深草産竹墨による天地自然を表す象形文字画月の座と題する螺鈿漆屏風、中世まで存在した社を描く屏風、拝殿に深草憧憬絵、記紀に神語る墨書天井、神殿に源平盛衰記(十四世紀)に語る草童人形、竹取りの迦具夜姫大土鈴、陽炎を表す鏡があり、事物共に自然なる営みを表し、風水の循環を見立る狛龍、磐境、磊が在る。この社にも応仁の乱後笹群磊磊と化したが、昭和三十二年(一九五七)社殿が蘇った。竹の下道に沿う最中伊笹群竹浅黄清々しい静宮である。
京都市
御朱印をいただきました。
この伏見神宝神社前の山道は、山頂(一ノ峰)まで続く「竹乃下道」と呼ばれる山道となっています。
■京都だお 2019 1日め
新京極 再び
たらたら坂から三条大橋
伏見稲荷大社
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伏見神寶神社
参道茶屋のあまざけ
いなりふたばの豆大福
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京都BALの丸善
京極かねよ de リトライだお!
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