ノッポさんが亡くなった。
子供の頃はノッポさんに憧れたからなあ。
ノッポさんに近い仕事がしたいと思って、大工さんがいいんじゃないかと思ったこともあるぐらいでね。
現実の大工さんじゃないんだよな。
イメージなんだよ。
しかもノッポさんて喋らないでしょ。
体の動きで表現するというのが、口下手な自分に合ってると思ったんだ。
個人的にはゴン太がちょっと邪魔な時もあってさ。
一人でやれる仕事っていいなあと思ったんだよね。
もちろん番組制作は多くの人が一緒になって作るものだけど、子供の頃は見えてるところが全てだったのでね。
あれから50年ぐらい経ったのかな。
結局ノッポさんみたいになれなかったけれど、とりあえず家で一人で絵を描いてるな。
動きで表現するというのはアニメーターも同じだ。
あとはもっと自由にやれたらノッポさんに近づけるんじゃないかな。
自由といえば、『ムーミン』に出てくる旅人のスナフキンも憧れたよ。
ノッポさんもスナフキンもキャラとしてはお金持ちには見えなかったな。
でもまあなんとか生きてるというところも憧れるよな。
日本中のお客さんがテレビの前で楽しんでるわけだしさ。
素敵な人だったなあ。
ノッポさん