余命、半年―。海老名亜希子は「お掃除コンシェルジュ」として活躍する人気エッセイスト、五十歳独身。歩道橋から落ちて救急車で運ばれ、その時の検査がきつかけで癌が見つかった。潔く“死”を受け入れた亜希子は、“有終の美”を飾るべく、梅屋百貨店の外商・薬王寺涼子とともに“終活”に勤しむ。
湊かなえ、沼田まほかる(もう新作は随分出てませんが)と並んで「イヤミス」の女王の一人(女王は一人だけか(笑))真梨幸子の作品です。湊かなえは随分柔らかい作品も書くようになりましたが、真梨幸子は相変わらず振り切ってくれてます(笑)
癌と診断され余命宣告を受けたヒロインが身辺整理を始め、未練を残さずに死ぬために終活をしている様子がリアルに描かれていたんだけど、やはりそう簡単に「悟り」は開けないわけで、死ぬまでにはいろいろなことに対して自分自身の気持ちを整理しないと成仏できないわけで。
彼女を取り巻く女達がみんな「やなやつ」でね(笑)もちろん彼女が一番やなやつなんだけど、そこはこの物語のヒロインなので、どうしても彼女目線で物語を楽しんでしまいます。
ラスト20ページほどで怒涛の展開(笑)
もう何回嫌な気分を味わったかわかりません(笑)
彼女の作品はあまり映像化されていないんだけど、これなどはドラマ化しても良いんだけどなぁ(笑)