ラプラスの魔女 (角川文庫) | |
東野 圭吾 | |
KADOKAWA |
円華という若い女性のボディーガードを依頼された元警官の武尾は、行動を共にするにつれ彼女には不思議な《力》が備わっているのではと、疑いはじめる。
同じ頃、遠く離れた2つの温泉地で硫化水素による死亡事故が起きていた。検証に赴いた地球化学の研究者・青江は、双方の現場で謎の娘・円華を目撃する――
GWに櫻井翔、広瀬すず主演で劇場公開される「ラプラスの魔女」文庫化されたものをやっと読み終えました(笑)最近、就寝前に読むのがなかなか進まなくって。
っていうのも・・・正直あまり面白い作品とは言えないと。多作な原作者はここのところ当たり外れが多く、「ガリレオシリーズ」「加賀恭一郎シリーズ」「マスカレードシリーズ」などは初回だけキャラ設定が難しいですが、うまくはまったら後は作者も物語に集中できるのでなかなかおもしろい作品が多いです。
だからといって、この「ラプラスの魔女」の櫻井翔演じる青江教授が主人公のシリーズを作るなら「ガリレオシリーズ」とあまり変わらないし。。。って、だいたい原作で教授ってキャラをなんで櫻井翔が?って疑問も有るわけで(笑)櫻井翔なら准教授でもなく、講師って感じだし。ま、映画の話はおいといて。
物語の展開があまりにも現実離れしてて、そういう意味で面白くないんですね。「プラチナデータ」はまだ説得力があったけど、この「ラプラスの魔女」はもともと起こった2つの硫化水素における中毒死の事故の真相よりも、その背後に潜む「メチャクチャな話」が物語の中心になっていくわけで。
ちなみにタイトルにもなっている「ラプラス」というのは250年ほど昔のフランスの数学者、物理学者、天文学者のピエール=シモン・ラプラスが提唱した「ラプラスの悪魔」の女性版(?)である「ラプラスの魔女」ってことになります。「ラプラスの悪魔」というのは
「ある瞬間における全ての物質の力学的状態と力を知ることができ、かつもしもそれらのデータを解析できるだけの能力の知性」(すなわち因果的に決定された未来を完全に見通すことができる者)の存在を仮定した空論上の概念的存在である。)ウィキペディア参照
ま、いずれにせよ、ここで原作をけなしながらも映画は見に行くんだと思います(爆)
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